経営戦略研究科(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

経営戦略研究科

【沿革】 
 経営戦略研究科は、1993年に開設された商学研究科のマネジメント・コースを継承する形で開設された経営戦略専攻(ビジネススクール)と、関西学院大学の伝統ある会計教育を発展させるために開設された会計専門職専攻(アカウンティングスクール)からなり、関西学院大学2番目の専門職大学院として2005年に開設され、初代研究科長にM.コリック(Martin Collick)教授が就いた。

 専門職大学院は、専門職大学院設置基準に「高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培うことを目的とする」と謳われており、この目的を達成するために従来の大学院より多くの専任教員が配置され、相当数の実務家教員を擁して実践的な教育を行うことが求められた。

 経営戦略研究科では、専門職大学院として果たす役割を効率的に提供するだけではなく、本学のスクールモットー “Mastery for Service" を体現するために倫理科目を必修とし、高い倫理観に支えられた専門的な技能を磨いて社会に提供することも目指してきた。

 経営戦略専攻で養成する高度専門職業人は、「建学の精神に基づく高い職業倫理を持ち、国際的水準で世界に通用するビジネスパーソン」である。
経営戦略専攻には、「企業経営戦略コース」と「国際経営コース」があり、企業経営戦略コースは、グローバル化した日本企業のビジネス環境に合致した高度職業人の育成を目的としている。
国際経営コースは、ビジネスの知識に加えて英語でビジネスを遂行する能力を養成することを目的とした。

 また、会計専門職専攻で養成する高度専門職業人は、「建学の精神に基づく高い職業倫理を持ち、国際的な水準で世界に貢献し得る職業会計人」である。
会計専門職専攻では、公認会計士や企業経理財務担当者、地方自治体会計・行政経営専門職を養成し、高い職業倫理観と国際的な視野と見識をもった職業会計人を育成することが目的であった。

 開設初年度の2005年度春学期の入学者は、両専攻とも81名で合計162名の学生が入学し、秋学期は、経営戦略専攻25名、会計専門職専攻20名の計45名が入学した。
授業は、学習環境の優れた上ケ原キャンパスと交通至便な大阪梅田キャンパスの両キャンパスで昼間、夜間、週末に実施し、さまざまなニーズを持つ学生に対応した。

 2008年度には、研究科開設時から継続して検討を進めていた博士課程後期課程先端マネジメント専攻を新たに開設した。
春学期6名の入学者を迎え、博士課程の活動を開始した。
これにより、専門職課程での研究を継続し、基礎研究と応用研究の融合を目指す場として、また応用性の高い研究に積極的に取り組む実践型研究者の養成の場が設けられた。

【現状】 
〔学生〕経営戦略研究科の学生は、経営戦略専攻164名(企業経営戦略コース132名、国際経営コース32名)、会計専門職専攻75名、博士課程先端マネジメント専攻19名となっている(2014年5月1日現在)。
2011~13年度入学者の数字で見ると、経営戦略専攻企業経営戦略コースでは、30歳代が50%、40歳代が29%で製造業、教育・マスコミ・情報、卸売業・小売業が86%を占め、30歳以降の社会人が大半を占めているのが特徴である。
経営戦略専攻国際経営コースでは、20歳代が85%、出身国が日本以外に十数カ国に上るのが特徴である。
会計専門職専攻は、20歳代69%、30歳代21%で関西学院大学以外に全国の私立大学、国公立大学から入学するのが特徴である。
入学試験は、経営戦略専攻企業経営戦略コースで年3回2種類、国際経営コースで5回3種類、会計専門職専攻で5回3種類を行い、多様な受験生が入学してきている。

〔教職員〕経営戦略専攻、会計専門職専攻の2つの専攻で合わせて28名の専任教員と16名の任期制実務家教員に加えて、専任職員5名、契約職員1名、アルバイト職員5名、教務補佐3名で構成されている(2014年5月1日現在)。

〔教育〕経営戦略研究科は、2つの専攻で高いレベルでの「理論」と「実践」が融合をした多彩な教育を提供することを目指している。
全体としては、1年次に学びの土台となる基礎知識を修得し、2年次に基礎を発展させ、テーマ研究をする、あるいは実践的な能力を身に付けるため全体の科目をコア科目群、ベーシック科目群、アドバンスト科目群に分けて計画的に履修できるカリキュラムとしている。

 経営戦略専攻企業経営戦略コースでは、①日本最大級の専門職学位コース、②実務家教員とアカデミック教員とのバランスの良さ、③大阪梅田キャンパスですべての科目が履修可能、④長き伝統、修了生との交流、の4つをポイントとして上げ、ビジネスを創造する高度な専門的能力を持つ社会人を養成するためのカリキュラムを組んでいる。
コース内では、経営プログラム、マーケティングプログラム、ファイナンスプログラム、テクノロジー・マネジメントプログラム、アントレプレナーシッププログラム、自治体・医療・大学経営プログラムの6つのプログラムが設定されており、個々人の学習ニーズに対応したカリキュラムとなっている。

 経営戦略専攻国際経営コースでは、①大学新卒者、外国人留学生を主な対象とする昼間中心のコース、②関西で最初の英語によるMBA教育、③海外ビジネススクールとの提携プログラム、④外資系企業を中心とした高就職率、の4つをポイントとしてあげている。

 会計専門職専攻は、①目標に直結する学びを可能にする豊富な科目を提供、②幅広い知識の習得を可能にするビジネススクールとの連携、③資格学校や仕事との両立を図る学生に対応した、昼・夜・土曜日の開講、④集中した学習と早期のステップアップを可能にするクォーター制を採用、リカレント(学び直し)のための科目を提供、の5つをポイントとしている。
カリキュラムの特徴として、「国際会計論」と「会計倫理」を必修科目として、国際会計に関する科目、公会計分野に関する科目、経営やIT分野に関する科目も充実している。

 博士課程は、3年以上在学し、必要な研究指導を受けた上、総合学力認定試験に合格し、最終的には博士論文の審査に合格することを目指した研究指導の課程が組まれている。

〔研究活動〕経営戦略研究科の専任教員を会員とする「経営戦略研究会」において、教員や博士課程後期課程在学生と単位取得者の研究業績を掲載する『ビジネス&アカウンティング・レビュー』、専門職学位課程修了生と博士課程後期課程の在学生の研究論文を掲載する『経営戦略研究』を発行している。
また、修了生の継続的な研究の支援、修了生、在学生間および教職員との交流の場を提供することを目的とした「IBA研究フォーラム」が2007年度に設立され、フォーラムを構成する各研究会で活発な研究活動が行われている。

〔社会教育〕経営戦略研究科では、日常の講義や教員の研究活動に加えて、さまざまな社会貢献活動に取り組んでおり、社会教育を目的とした連続セミナー、経営戦略講座、ハッピーキャリアプログラム(女性の仕事復帰・起業講座)の他に企業の協力を得て開講する寄付講座を開講している。