キリスト教と文化研究センター(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2018年8月1日 更新 ]
関西学院事典

キリスト教と文化研究センター

 キリスト教と文化研究センター(Research Center for Christianity and Culture、略称:RCC)は、1996年に学長からキリスト教主義教育委員会に出された諮問への答申(1997)に基づいて、97年発足した。
その規程には、「キリスト教と人間・世界・文化・自然の諸問題に関する総合的な調査・研究を行うとともに、本学のキリスト教主義教育の内実化を図ることを目的とする」(第2条)と定められている。
運営の主体となるセンター長、副長、主任研究員は、学部宗教主事と神学部教員から選ばれている。
なお2013年度までは、宗教センター宗教主事はRCC所属の学長直属教員となり、RCC副長となっていた。

 「キリスト教と人間・世界・文化・自然の諸問題に関する総合的な調査・研究」に関して、発足当初は、総合研究テーマを設け、学内外の講師によるRCCフォーラムを中心に活動していた。
そのテーマは「生命倫理」(1997~1999年度)、「民族と宗教」(2000~2002年度)、「エスニシティー・宗教・グローバリズムを問う」(2003~2004年度前半)、「キリスト教と平和戦略研究」(2004年度後半~2009年度)。
研究テーマに基づくフォーラムや講演会での講演はまとめられて、単行本の形で発表されている。

 その中から、独自の研究に基づく成果を発表することを求めて、「キリスト教と平和戦略」研究に基づく『キリスト教平和学事典』の編集が計画された。
2009年9月、教文館から出版されたが、学内外の執筆者86名を得て編まれたこの辞典は144項目にわたり、キリスト教の観点から平和構築に向けた総合理解を試みる初めてのものとして、高く評価されている。

 2002年度以降は、センター内に研究プロジェクトを設け、共同研究を進めている。
「暴力とキリスト教」「スピリチュアリティと宗教」「聖典と今日の課題」「キリスト教と平和構築」「聖餐の理論と実践」「ミナト神戸に宗教多元主義を探る」「文化/社会抵抗における原動力としての聖書受容の諸相」「自然の問題と聖典」「現代文化とキリスト教」「東アジアの平和構築とキリスト教」などの共同研究が行われている。
これらの成果は、単行本の形で公表されている。

 ことに、「ミナト神戸」共同研究の成果をまとめた『ミナト神戸の宗教とコミュニティー』(2013年3月、神戸新聞総合出版センター「のじぎく文庫」)は、「世界に不寛容な空気があふれる中で 国際都市神戸が育んできた寛容の精神こそが 今日の世界で最も大切なことであることを読み取ることのできる著書である」ことが評価され、井植文化賞(報道出版部門)を受賞した。

 また、センター発足時からその研究の進展が課題であった「本学のキリスト教主義教育の内実化」については、2011年から「関西学院におけるキリスト教主義教育の展開」研究プロジェクトが設けられている。

 1998年秋学期から提供していた大学在学生の保証人を対象とした「父母のためのキリスト教講座」を、2014年からは、これをより広く公開して、社会貢献の一つとして提供している。

 研究紀要として『キリスト教と文化研究』を発行している。
また、センターの活動を広く発信するため、ニューズレター(年3回)を発行している。