外村吉之介(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

外村吉之介

とのむらきちのすけ

1898.9.27~1993.4.15

外村吉之介

外村吉之介

倉敷民芸館館長。
滋賀県神崎郡五個荘村に生まれる。
23歳の時に日本メソヂスト大阪両国橋教会で釘宮辰生牧師より受洗。
その後献身を志し、関西学院神学部に入学。
在学中は、勉学のかたわら京都や奈良の古寺を歩く。
1926年、神学部を卒業後、京都YMCA主事として3年間働き、その間K.バルトの神学と柳宗悦『工芸の道』に出合い、牧師への道を決断する。
日本メソヂスト教会の牧師として、山口教会、笠井講義所、袋井教会を歴任。
かたわら民芸運動に参加し、山口時代には柳宗悦の紹介で朝鮮の民芸に触れ、また袋井教会時代の39年には柳、浜田庄司、河井寛次郎、芹沢[ケイ、金ヘンに圭]介などと沖縄を訪れ、沖縄の民芸から深い影響を受けつつ、織物職人としての技術を磨く。
当時は軽視されていた朝鮮や沖縄の民衆文化を高く評価、「私にとって伝道することと機を織ることとは二つではありません」と、キリスト教と民芸運動の深い接点について述べている。
戦後は、倉敷民芸館館長、熊本国際民芸館館長として、日本の民芸運動の指導的役割を担い、さらに韓国の民芸館設立への協力や多彩な国際民芸運動推進のため多大な貢献を果たす。
89年、山陽新聞賞(文化功労)を受賞、92年、岡山県文化賞受賞。
著書に『沖縄の民芸』(1962)、『民芸遍歴』(1969)、『日々美の喜び―民芸50年―』(1980)などがある。

【文献】『クレセント』(21)1986;『関西学院史紀要』(7)2001