法人合併(千里国際学園)(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

法人合併(千里国際学園)

 21世紀における関西学院のあり方の基本的方向性を定めた「21世紀初頭の関西学院基本構想」(2003年2月)に含まれる「幹の太い総合学園」への提案を受け、関西学院大学は、教育理念を共有しうる高等学校からの推薦入学を積極的に実施することとし、その一つとして近畿圏における国際教育を先進的に推進してきた千里国際学園高等部からの推薦入学制度を設けることとなり、2005年8月に、「学校法人関西学院と学校法人千里国際学園との連携協力に関する協定」を両理事長間で締結し、同日「関西学院大学と千里国際学園高等部との協定校推薦入学に関する覚書」を関西学院大学学長および千里国際学園高等部校長の間で交わされた。
この覚書により関西学院大学は2006年度から全学で15名程度の入学生を受け入れることとして、以後両校の関係は積極的に深められ、関西学院大学の国際教育における千里国際学園高等部卒業生の活躍も徐々に注目されていった。
この実績を受けて両校間の協力関係の一層の緊密化が模索されることになり、千里国際学園との法人合併の検討が進められた。

 関西学院理事会としては、2008年より学院新中期計画の策定に向けての取り組みを始めるに当たり、その基本理念を示すものとして新たにミッションステートメントを起草、創立者W.R.ランバス、第4代院長C.J.L.ベーツを学院の教育モデルとして「マスタリー・フォア・サービスを体現する、創造的かつ有能な世界市民を育むことを使命とする」ことを宣言しようとしていた(「基本構想」:2008年10月新基本構想策定委員会最終案文決定、12月理事会最終案承認・公表)。
その最中の千里国際学園との合併は、学院の教育的ミッションの具体的展開にふさわしいものとされ、両法人において前向きに検討を進め、08年5月9日合意に達し「趣意書」を公表した。

 それによると「関西学院は、100年以上前に『世界市民』として世界の人々のために生涯を捧げた創立者W.R.ランバスの理念を受け継いできました。すなわち、人間性、倫理観、国際性を備え、世界的視野で様々な人々と共に生きる人間の育成を使命のひとつとしています。これは、千里国際学園が『明日の世界に貢献する英知と思いやりと創造性に満ちた個性の育成』の教育理念のもと、国際性豊かな生徒・児童を輩出し、開校以来培ってきた卓越した国際性と同義」であるとし、「両法人の理念は、21世紀をリードする『世界市民の育成』という点で一致する」ことをうたっている。
この発表につき翌10日の日本経済新聞は「大学を持つ学校法人と、主に外国籍の生徒が通うインターナショナルスクールを運営する学校法人の合併は聞いたことがなく、極めて珍しい。(文部科学省私学行政課)」という記事を載せた。

 以降、両学校法人による合併協議会ならびに分科会を設置して検討を行い、2008年9月「合併基本協定書」に合意し、学校法人関西学院が存続し学校法人千里国際学園が解散することを前提とし、千里国際学園校地を「関西学院千里国際キャンパス」とし、そこに「千里国際中等部・高等部」および大阪インターナショナルスクール(Osaka International School of Kwansei Gakuin)を2010年4月に設置、キリスト教主義に基づく教育を実施することを確認した。

 その後、さらに合併協議会などを通じて具体的な合併条件が整備され、2009年1月「合併契約」を締結、同年7月文部科学省に合併認可申請を行い、12月認可された。
これにより10年4月、関西学院は国際バカロレア取得可能なインターナショナルスクールを擁する、国際的総合学園としての歩みを始めた。

【文献】「K.G.TODAY」(247,250)2008.6.24,2009.2.7