保健館(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

保健館

保健館

保健館

 学内に設置された保健医療施設。
原田の森から上ケ原に移転後しばらくは、健康管理は近隣の病院に委託されていたが、戦争による生活状態の悪化や健民強兵主義という国家要請から、学生生徒の保健施設の整備・充実が図られることになった。
1943年、医務室を保健室と改称、週3回の保健相談、保健指導を開始、44年には、旧日本人住宅の一棟を保健館とし、また、レントゲン撮影機の購入や看護婦を雇用し、体力法による身体検査、健民修練のための検診なども開始された。
54年、保健館規程の制定、67年3月、現在の保健館を建設し移転、74年12月に保健館運営委員会規程が制定された。

 現在の保健館は、学生、教職員に対し、学校保健、産業保健などの観点から保健管理を行い、そして各科診療を提供している。
保健管理では、学生に対しては、定期健診、クラブ健診、寮生健診、留学生健診、電離放射線健診などを実施し、健康診断後の指導、各種健康診断書(就職用、留学用、進学用など)の発行など、多様な学生の多様な活動に対する健診、保健指導を行っている。
また、教職員に対しては、定期健診、雇入時健診、長時間勤務者への面接、成人病検診、胃がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診、前立腺がん検診などを実施している。
同時に、保健館ホームページなどを用いた健康情報の提供、講習会などによる健康管理の啓発、健康相談、保健指導など多方面から学生、教職員の健康支援に取り組んでいる。

 診療面においても、充実した保険診療体制をとっている。
診療科は、内科、皮膚科、耳鼻咽喉科、精神科の心療内科、歯科、眼科などに及び、応急対応、日常診療から専門診療まで広く対応をしており身近な信頼のおける総合診療所として機能している。
その他、学院諸行事の際の応急対応、結核、麻疹などの学校感染症の拡大防止対策など業務は広範囲に及んでいる。

 国公私立大学が加盟する公益社団法人全国大学保健管理協会に加盟し、2009年には代表世話人校として近畿地方部会研究集会を開催した。
保健館は、医学部をもたない学校組織の保健・診療部門としては、内容・実績とも高く評価されている。

 このように保健館は、学生、教職員の健康的なキャンパスライフの実現と心身の健康をサポートすることを目指した保健・医療を提供している。
1967年4月11日に竣工、鉄筋コンクリート造り陸屋根3階建て、登記面積1,093.59㎡、設計・施工は竹中工務店。
建築のデザインは、スパニッシュ・ミッション・スタイルは踏襲されていないが、パラペット屋根で関西学院らしさは表現している。
大学紛争時、全学封鎖のなか唯一封鎖をのがれた建物である。
現在、西宮上ケ原キャンパスには保健館、神戸三田キャンパスと西宮聖和キャンパスには、保健館分室が設置されている。

【参照】Ⅱ 290-292