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関西学院事典(増補改訂版)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]

マスタリー・フォア・サービス

Mastery for Service

 関西学院のスクールモットーであるこの一句は、C.J.L.ベーツ第4代院長が、1912年4月、新設の高等学部長に就任した直後に提唱したもので、その後『商光』創刊号(1915)に “Our College Motto" と題してその中心的意味が提示された。

 「人には二つの面があります。一つは個人的で私的な面、もう一つは公的で社会的な面です。……ですから、校訓『マスタリー・フォア・サービス』という言葉が意味するのも、人にこの二つの面があるということなのです。私たちは “弱虫" になることを望みません。私たちは強くあること、“さまざまなことを自由に支配できる人"(マスター)になることを目指します。……私たちがマスターになろうとする目的は、自分個人を富ますことでなく、社会に奉仕することにあります。私たちは、広い意味で人類に奉仕する人になることを目指しているのです……」。

 キーワードは、self-culture(自己修養)とself-sacrifice(自己献身)、Mastery(練達)とService(奉仕)という二つの対語であるが、後者、すなわちマスタリーとサービスの2語がフォアという目的を指示する前置詞によって不可分に結合した逆説的関係の中に関西学院教育が目指すべき究極のゴールがあるという提唱である。
通常Master(主人)とServant(仕える者)は正反対のイメージとして映るが、それにもかかわらず、サーヴァントこそ実は本当のマスターであるというこの謎のようなパラドックスが標語として選ばれた背後には、イエス・キリストの教えと生涯に倣うベーツ院長自身の献身の志があった。

 元来、高等学部のために掲げられたこの校訓は、やがてオール関西学院の「建学の精神」を象徴するスクールモットーとなり、今日もキリスト教主義に基づく人間教育の重要な指針として生き続けている。

【参照】Ⅰ 279【文献】『大学とは何か』1975;『建学の精神考』(1-3)1993-98;パンフレット「輝く自由:関西学院その精神と理想」2011

マスタリー・フォア・サービス

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