新しい炭酸脱水酵素の存在を珪藻から発見 海洋光合成の仕組み解明に期待

[ 編集者:広報室  2016年8月17日 更新  ]

 関西学院大学理工学部の松田祐介教授およびその研究グループは、葉緑体内の光エネルギーを化学エネルギーに変換する光合成装置の中に、全く新しい酵素が存在することを珪藻で発見しました。この酵素は炭酸脱水酵素の一種で、光合成に不可欠な二酸化炭素とpHのバランスを調節する働きがあります。私たちは呼吸の5回に1回の割合で、珪藻が光合成によってはき出した酸素を吸っています。珪藻類は、海洋で二酸化炭素を吸収する主役と言うべき植物プランクトンであり、その光合成量は地球全体の20%に達しています。この研究成果により、珪藻による海洋光合成の仕組みを解明する重要な一歩となると期待されます。
 この研究成果は8月16日、米国科学アカデミー紀要(PNAS)の電子版に掲載されました。


【論文タイトル】
Thylakoid luminal θ-carbonic anhydrase critical for growth and photosynthesis in the marine diatom Phaeodactylum tricornutum."
【和訳】海洋性珪藻Phaeodactylum tricornutumの生育と光合成に重要な、チラコイド内腔局在新規 θ型炭酸脱水酵素
【著者名】菊谷早絵、中島健介、長里千香子、辻敬典、宮武愛、松田祐介

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