2009.10.26.
「グローバル事業環境におけるM&A」商経学部開設75周年記念連続学術講演会

■演 題:「グローバル事業環境におけるM&A」~Mergers and Acquisitions in Global Business Environment~
■講 師:Matthias Kipping(マティアス キッピング)・ヨーク大学シューリッヒ・ビジネス・スクール戦略経営担当教授・経営史主任教授
■日 時:11月6日(金)、11:10~
■場 所:西宮上ケ原キャンパス B号館304号教室

【講演要旨】
国境を越えたM&A(企業の合併、買収)の重要性が高まる中、企業やその株主が直面する挑戦的課題を検討するところに、本講演の目的がある。
第1に、国際M&Aが過去20年、どのように急増してきたかを示す。中でも、BRICK諸国と称されるブラジル、ロシア、インド、中国、韓国の企業がM&Aに顕著な役割を果たしてきた点を、投資家としても買収企業側としても見過ごせない。
第2に、買収後の統合といった課題を克服するには、利害関係者の統合プロセスへの関与を必要とする。経営者は財務成果だけでなく、人的資本と物的資本にも注視した上で、合併計画を入念に立てるべきだ。経営者は国際企業の多様性の広がりに対処して、異文化スキルを向上させなくてはならない。受入国の経済政策立案者は、買収されても国際経済との統合を通じて現地経済が利得を確保できるよう舵取りすべきである。とともに、現地の起業家精神を促すことで、外国の資源やスキルに依存する体質を改めるのも忘れてはならない。

【講師紹介】
Matthias Kipping(マティアス キッピング)氏 
イギリスのレディング大学、スペインのポンペー・ファブラ大学を経て、現在、トロントに位置するヨーク大学シューリッヒ・ビジネス・スクールの戦略経営担当教授。経営史主任教授でもある。ハーバード大学から行政学で修士学位を授与。ドイツのムーニッヒ大学でPh.Dを取得。パリ・ソルボーンヌ大学などから学史研究で博士学位を授与。主な研究領域は経営知識の国際移転。特にマネジメント・コンサルタントとマネジメント教育の進化と役割に着目。最近は、国際M&Aがもたらす経済や社会への長期的な影響効果に関する新しい研究プロジェクトに着手。最新の研究成果を集大成したものとして、ティモシー・クラーク教授との共著The Oxford Handbook of Management Consultingが2010年に刊行。