2021.01.06.
新年を迎えて 学長 村田 治

皆さま、新年明けましておめでとうございます。

私たちはいま、まさに、世界や社会が新しく変わろうとしている岐路に立っています。本学では、「コロナ禍による退学者を1人も出さない」ことを大方針とし、学生に対して、あらゆる支援策を講じてきました。関西学院には“Mastery for Service(奉仕のための練達)”というスクールモットーがあり、「困っている人を支える」「学生を大切にする」という伝統、精神が根付いています。それに基づき、特別支給2020奨学金(年間学費の半額)に加え、年間の授業料相当額まで貸与し、年収が一定額に達してから返済してもらうヘックス(HECS)型奨学金を創設したのをはじめ、オンライン授業への支援として、パソコンやWifiルーターの無償貸与、全国のコンビニエンスストアで費用を負担せずとも利用できるネットプリントサービスをいち早く導入しました。

そうしたコロナ禍の中ではありますが、関西学院大学は2021年4月、総合政策学部と理工学部がある神戸三田キャンパス(KSC)を、総合政策学部、理学部、工学部、生命環境学部、建築学部の5学部に再編・拡充します。「Be a Borderless Innovater(境界を越える革新者たれ)」をコンセプトに、複雑化する社会の中で、国境や文系・理系、大学と社会といった枠を越えた教育に取り組みます。新たな価値観や考え方に触れ、議論することで、より良い解決策を生み出す力を養うことができると信じています。
オンライン教育が広がるコロナ時代だからこそ、人と人が顔を合わせ、意見を交換しながら価値観を育む機会がより重要になります。関西学院大学は新たな取り組みを通じて、垣根を越えて革新を生み出す教育をより一層提供できる学びの場となります。

私たちは今、第四次産業革命とも言われる激動の時代に生きています。情報通信技術(ICT)の急速な発展により、膨大なビッグデータを人工知能(AI)が解析し、その結果を基にイノベーション(技術革新)を創出するというようなことが社会の中で日々起きています。一方、温室効果ガス排出削減などの環境問題が深刻化し、各国が連携しなければ持続可能な発展は難しくなっています。国連が提唱している「持続可能な開発目標(SDGs)」は、まさにその点を踏まえたものなのです。国内に目を転じれば世界に類を見ないスピードで少子高齢化が進み、地方創生という課題にも直面しています。本学は、そうした社会課題に真正面から取り組み、学生一人ひとりの能動的な学びに応えていきたいと考えています。