生涯学習・社会人講座
K.G.

Nコース講座紹介(河上 繁樹講師)

染織史探訪 −歴史のなかの染織品−

【担当講師】 河上 繁樹 関西学院大学名誉教授 元文学部教授

講義概要

染織品は民族により、地域により、時代によって材質や技法、文様が異なります。この講座では日本と中国の染織品を中心に、歴史のなかで生み出されたさまざまな技法と文様の諸相をみていきます。

講義のポイント

英語の“art"は、「芸術」と訳されますが、「技術」の意味もあります。その「技術」がなければ、「芸術」へ昇華できないのが染織品です。線である糸を面に組織していく、まさに糸が彩なすアートです。古来、連綿と継続してきた染織の技によって、文様があらわされ、そこになんらかの意味が付加されて文化が生まれます。歴史のなかで生み出された染織品には、どのような技法がもちいられ、どのような文様が表現されてきたのか、その諸相を探ります。

受講料・定員
〇受講料/15,300円(卒業生14,000円) 〇定員/30名 
各回の講義予定
開催場所:西宮上ケ原キャンパス
日程 時間 講座内容
1 11/6(金) 13:30 ~ 15:00 天野社の舞楽装束
−高野山から京都へ注文された染織品−
高野山天野社の舞楽装束は、京都の大舎人へ注文されました。西陣の前身である大舎人で織られた室町時代の織物をみていきます。
2 11/13(金)
−「金」に値する絹織物−
「金」に値する絹織物、それが錦です。古く中国で生まれた錦は、東西各地へもたらされ、どのように変化するのでしょうか。
3 11/20(金) 蜀江狩衣と光狩衣
−黒川能に伝来した世襲の装束−
山形県鶴岡市に伝承される黒川能、その上座には蜀江狩衣、下座には光狩衣が伝来します。これら二領の狩衣について考察します。
4 11/27(金) 刺繡のマリアさま
−日本へもたらされたキリスト教の図像−
豊臣秀吉の正室北政所が創建した高台寺には、刺繡の聖母子像が伝来します。聖母子像はどこから来たのでしょうか、謎を探ります。
5 12/4(金) きものになった更紗
−エキゾチックな異国の染物−
江戸時代には紅毛貿易によってインドの更紗が輸入され、更紗のきものが流行しました。やがて京都では和製の更紗が作られました。
6 12/11(金) 草原の綴織
−モンゴルの宮廷衣裳DEEL−
モンゴルのチンギスハーン博物館には綴織の衣裳が所蔵される。この綴織はいつ、どこで織られたのか、最新の研究を紹介します。
講師プロフィール

関西学院大学の文学部・文学研究科で美術史を学び、最初に就職した文化庁文化財保護部で染織品を専門とするようになりました。その後、京都国立博物館で染織品の展示や保存を担当し、2001年からは母校にもどって染織史の研究を継続するとともに染織と関係の深い服飾についても関心が広がりました。関学では大学博物館の設立準備室長、初代館長を務めました。大学博物館には500点を超える古代アンデスの染織コレクションや、わずかですが江戸時代の小袖裂などもあります。染織の歴史をつうじて日本の文化について考えつづけたいと思っています。

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