生涯学習・社会人講座
K.G.

Kコース講座紹介(西山 克講師)

日本中世の日記から不思議な記事を読む

【担当講師】 西山 克 関西学院大学元文学部教授

講義概要

日本には多くの日記が残されています。各時代の日記が残っていますが、とくに中世の日記が面白い。現代人にとって不思議な記事がいっぱい出てくるのです。記録された不思議を追いかけながら、その時代を生きた人びとの思いを探ってみましょう。

講義のポイント

私たちが高校生の頃に学んだ日本史の教科書は、権力の変遷を中心として、それとの関連で政治・経済・文化が語られるという記述法になっています。 それに不満を感じた方もおられると思います。私もそうでした。 もしある時代を生きた人たちと出会い、会話をすることができるとしたら? 現代の地球上の異文化理解と同じで、権力の変遷を知るだけでなく、ほかにやっておかなければならないことがあるはずです。それは感性を共有することだと思います。日記のなかで噂話のように語られる不思議な出来事の記事を通して、一歩、昔の人たちの感性に近づいてみましょう。

受講料・定員
〇受講料/17,800円(卒業生16,400円) 〇定員/30名 
各回の講義予定
開催場所:大阪梅田キャンパス
日程 時間 講座内容
1 2/4(木)  11:00 ~ 12:30 華頂山の隕石 ー隕石・神火・人魂 火の玉が飛んでいくのを見た方はおられるでしょうか。中世社会は日常的に火の玉を見ることができたようなのです。
2 2/18(木) 東方大鳴動 ー噴火の音 ある日の京都で東から大鳴動の音が聞こえてきます。音源は案外遠いようです。まさか富士山の大噴火?
3 2/25(木) 犬の怪 猫の怪 犬や猫(と呼びつけすると怒られそうですが)が家族だと言われる方も多いですね。しかし…犬も猫も怪異を起こします。
4 3/4(木) お辞儀をする鹿 ー奈良・鹿・摂関家 奈良公園の鹿が旅行者に大人気です。もちろん中世にも鹿はいました。ただし狼もいました。
5 3/11(木) 狐使い ー医者と陰陽師 陰陽師が狐使いというのはありえそうですね。説話ですが、有名な安倍晴明も狐の子とされています。不思議なのはお医者さん。
6 3/18(木) 河原院の鬼 ー鬼・神・幽霊 むかし源融という大貴族が豪壮な邸宅に住んでいました。河原院です。そこに住んでいたのは鬼。いや幽霊…。
7 3/25(木) 死霊の祟り ー怪談の発生 ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の『怪談』はすでに日本の国民文学になっていますね。その怪談のルーツが中世の日記?
講師プロフィール

関西学院大学に在職していた頃から、歴史学の立場で二つのテーマを追いかけてきました。ひとつは地獄と地獄絵。これは死者の魂の救済(ひいては生者の救済)という問題に関わっており、一昨年の夏に『熊野観心十界図という誘惑』(岩波書店)という本を書いて一段落しました。もう一つのテーマが怪異。記録された前近代の怪異(不思議な出来事)の解読を通じて、その時代/社会を生きた人びとの心性を再現する仕事です。これについては今年度中に二つの本の出版を予定しています。いま鋭意、原稿執筆中です。ここでの講座の内容も、後者のテーマにつながっています。

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