Jコース講座紹介

「装い」の美術史 日本人は何を装ってきたのか

                  

【担当講師】 河上 繁樹関西学院大学名誉教授・元文学部教授

講義概要

「装い」をキーワードとして、日本の服飾を彩る織りや染めの技を確かめ、あるいは文様の意味を解明しながら、歴史のなかにあらわれたさまざまな服飾の様相や意味を探っていきましょう。

講義のポイント

人はなぜ「装う」のでしょうか。現代人のなかにはフッションに関心をよせる人も多いでしょう。しかし、ファッションに興味のない人も服は着ます。少なくとも現在の日本では裸で出歩けば、奇異に思われるし、逮捕されることもあります。つまり服装には社会が反映されます。それは前近代の日本でも同じでした。日本人は何を装ってきたのでしょうか。絵画や実物資料をもとにして時代によって移り変わる服飾の諸相を学び、歴史を通じて「装い」のもつ意味を考えます。

2025年度後期 K.G.ライフワークスクール パンフレット

受講料・定員

〇受講料/15,300円(卒業生14,000円) 〇定員/30名 

各回の講義予定

開催場所:大阪梅田キャンパス

日程      時間 講座内容
1 11/7(金)     11:00

12:30
【和の装い】
十二単から小袖へ
平安時代の十二単から鎌倉時代以降に小袖が普及するなかで、装いにあらわれた季節感と吉祥性がどのように表現されたかを見ます。
2 11/14(金)  【外交の装い】
龍になれなかった豊臣秀吉
豊臣秀吉は文禄の役の講和に際して明朝から「日本国王」に冊封されました。その時に下賜された冠服について考察します。  
3 11/21(金) 【舶来の装い】
武将の南蛮ファッション                
戦国武将たちは、ポルトガル船がもたらした舶来の染織品を服装に取り込み日本独自の南蛮ファッションを生み出しました。
4 11/28(金) 【お市の装い】
桃山時代の華麗な衣裳
織田信長の妹で淺井長政の妻となったお市の方の肖像画に注目し、桃山時代の服装を彩った染織品について述べます。
5 12/5(金) 【花洛の装い】
都を彩る小袖たち
江戸時代には、きものの生産地である京都で多彩な衣裳が生まれました。東福門院をはじめ女性たちの衣裳の特色を明らかにします。
6 12/12(金) 【恋する装い】
橋はなにを物語るのか
小袖にあらわされた橋の模様を恋に関する文芸的な表象としてとらえ、遊女や若衆から東福門院の小袖まで「恋」の模様を探ります。

講師プロフィール

関西学院大学の文学部と大学院で美術史を学び、最初に就職した文化庁文化財保護部で染織品を専門とするようになりました。その後、京都国立博物館で染織品の展示や保存を担当し、2001年からは母校にもどって日中の染織史の研究を継続するとともに染織と関わりの深い服飾についても関心が深まりました。かつて染織は自然から素材を得て、糸をつくり、染めたり織ったりしてさまざまに利用されてきました。まさに染織は技と美が彩なすアートです。染織の歴史を通じて人の営みを考えつづけたいと思っています。

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  https://www.kwansei.ac.jp/lifelonglearning/kglifeworkschool#10004