2025年(令和7年)司法試験の結果について
2025年(令和7年)司法試験の結果について
11月12日、本年7月に実施された司法試験の合格発表がありました。本法科大学院は、合格率35.42%(全国で10位、法科大学院課程修了資格の法学未修者においては34.78%で全国1位)で初めて法科大学院合計(34.26%)を超えたほか、合格者数も17名(昨年から7名増)と躍進しました。まずは、それぞれ様々な困難を抱えながらも、見事に所期の目的を達成された本法科大学院の合格者のみなさんに敬意を表するとともに、心からお祝いを申し上げます。
入学定員が30 名と少ない本法科大学院にとって、今年の成績はかなり良好な部類に属します。例えば、合格率が3割を超えたのは2008年以来で、本法科大学院でも歴代2位の成績となります。また、合格者数が15名を超えたのも2017年以来のことになります。しかし、翻って考えてみますと、今年の結果もこれまでの本法科大学院における教育力向上に向けた取り組みが着実に実を結んだものとも言えます。その証拠に、昨年から短答式試験の合格率が伸びており、今年も77.08%と全国平均(75.63%)を超えていました。また、合格者17名のうち11名(65%)が修了後1年目の受験生でした。この点も、かつてより日程がやや後ろ倒しになった司法試験に対しても現役受験生のモチベーションが下がることのないよう、教職員一丸となって受験生への支援に取り組んだことの成果と言えます。
なお、合格者17名のうち9名が本学法学部出身(52.9%)でしたが、そのうち6名が早期卒業生で、さらにそのうちの1名が在学中受験の合格者でした。これにより、本法科大学院でも、いわゆる3+2のモデルケースが登場したことになります。本学法学部との連携は今後も本法科大学院にとっての重要な施策の一つであり、今後も緊密な連携に努めてまいります。
もとより、他大学から本法科大学院を選んでくれた8名の合格者のみなさんも、我々にとっては同様に誇りです。交通の利便性に優れた西宮北口キャンパスにおいて、これまで以上に多くの優秀な入学者を受け入れるとともに、法曹コース制度の定着に向けて、入試制度や教育カリキュラムの改善等の取り組みを積極的に推進していく所存です。そして、関西学院のスクール・モットーである‘Mastery for Service’を体現する優れた法曹をより一層輩出することができるよう、今後も尽力してまいりたいと考えています。
今後とも本法科大学院への温かいご支援・ご協力の程,何卒宜しくお願い申し上げます。
2025年11月12日
関西学院大学大学院司法研究科長 京 明