Challenge2 ハンズオン・ラーニング・プログラム

[ 編集者:広報室 2017年3月30日 更新 ]

学部で学ぶ + 実社会で学ぶ

 

 ハンズオン・ラーニング・プログラムは、「キャンパスを出て、実社会を経験する」ためのプログラムです。ホームチャレンジである所属する学部での学びに加えて、アウェイチャレンジとして行政機関や企業などでのインターンシップや、専門分野におけるフィールドワークなどに参加し、実践的・体験的な学習を通じて自らを鍛えます。

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社会探究実習(瀬戸内海・豊島環境FW)

香川県・豊島で学生7人が住民に聞き取り調査

 

 8月、瀬戸内海に浮かぶ豊島(香川県土庄町)で行われ、社会・法・人間福祉各学部の1年生から3年生、計7人が受講。猛暑の中、6日間、集落を訪ね歩き、島の人々の話に耳を傾けました。
 豊島は、関西などから産業廃棄物が大量に不法投棄されて問題となり、住民が運動を通じた公害調停で全面撤去を勝ち取ったことで知られます。今は瀬戸内国際芸術祭で脚光を浴び、観光客も押し寄せていますが、人口減少、空き家や耕作放棄地の増大といった過疎地域に共通する問題を抱えています。受講生は、産廃問題に関する本2冊を事前に読み込み、3回の事前学習に臨んだ上で現地
実習に参加しました。
 学生たちは2~3人に分かれて3地区に入りました。事前に約束した町内会長らに加え、アポなしの飛び込みで住民に話を聞いて回りました。4日目には住民を招いて報告会を開き、9月には学内でも成果報告会を開きました。

 

フェリーが発着する家浦地区を歩いたのは、増田絢菜さん(社会学部3年生)と吉原和毅さん(法学部3年生)、石倉柚季さん(社会学部2年生)。産廃が投棄された地区でもあります。吉原さんは「産廃は絶対駄目という思いで島全体がまとまっていたのかと思っていましたが、一枚岩ではないことも分かりました。ただ、住民の本当の気持ちを聞き出すのは難しいと思いました」。増田さんは「後世のために、という高齢の方の言葉に特に強い思いを感じました」と話しました。一方で、石倉さんは「移住したい人がいるのに、他人に貸さない空き家が多い。この矛盾を何とかできないかと感じました」と振り返っています。
 漁業に従事する人が多い唐から櫃と 地区を訪ねた藤原茉子さん(人間福祉学部3年生)と今
井友里愛さん(同1年生)は、商店の軒先や観光客向けのカフェなどで話を聞きました。藤原さんは「島の全員が知り合いみたいで、人と人との距離が近いと思いました」、今井さんは「島の人は産廃の事件を乗り越え、世の中を変えたという誇りを持っているように感じました」と話しました。

 

田畑が広がり過疎が最も進む甲生地区を巡ったのは、佐伯なつみさん(社会学部3年生)と辻本果歩さん(人間福祉学部1年生)。芸術祭絡みで移り住んだ人からも話を聞き、佐伯さんは「地元の人と移住者の思いに溝を感じました」、辻本さんは「移住希望者が空き家を借りられない現実があり、島の活性化といっても難しいのでは」と話しました。報告会で2人は、移住希望者の空き家を見つけるための方策を盛り込んだ「おいでよ豊島へプロジェクト」という構想を発表しました。 豊島の産廃問題のことは知らなかったという7人。瀬戸内国際芸術祭の夏期間にちょうど重なり、自転車に乗って島を巡る外国人らも多い中、それぞれに考えたことは多く、貴重な経験を積んだようです。「旅行が好きで、授業で島に行けるなら」と参加した増田さんは、住民の話から自分の考えをまとめても、先生からは切り返されてばかりだったそうです。「考えること、問い直すことを肌で感じ、普段できないことが体験できました。1、2年生の時に参加できればよかった」と話します。佐伯さんは「一方的に聞くだけではなく、知らない人から話を聞いて、自分の意見をまとめる。そんな作業を通じて、今まで受けた中で絶対に忘れられない授業になりました」と振り返っています。 ハンズオン・ラーニング科目としては今後、同じ豊島でのフィールドワークが来年2月にあるほか、福島を訪ねて原発やエネルギーの問題を考えるPBL特別演習「福島から原発を考える」(10~12月)、広島県の江田島に出かける社会探究実習(来年2月~3月)も予定されています。