7つの項目別 体験談&重要ポイント

[ 編集者:広報室       2016年5月12日 更新  ]

 4年生、M2年生はこれからの時期、焦りや不安が大きくなったり、希望する企業や業界に集中しすぎて視野が狭くなったりするなどの壁にぶつかることがあります。そこで、昨年、就職活動を経験したOB・OGに内定を得るまでの7項目について体験談やアドバイスを聞きました。

面接試験&グループディスカッション

 面接選考は企業が最も重要視している採用選考プロセスです。中でもグループディスカッションは選考の初期段階で実施する企業が増えています。討論のテーマには、その企業の新商品の提案や業界展望、時事問題から多く出題されています。発言内容だけでなく、議論への参加姿勢や他人の話を聞く姿勢も評価対象になります。

 

李 佳騏さん(2016年経済学部卒)
積水化学工業株式会社


<志望理由>
 世界に貢献する日本企業で働きたいと思い、その中でも高い技術力を持つB to Bの企業に絞りました。積水化学工業は世界シェアNo.1の高付加価値製品が多く、若手から世界で活躍できるチャンスがあることに魅力を感じました。

<アドバイス>
 面接はスピーチではなく、会話のキャッチボールです。一つひとつの質問の意図を考え、分かりやすさと自分らしさを意識して、もっと聞きたいと思ってもらえるように組み立てましょう。一度に全てを話すのではなく、面接担当者の質問に適切に答えていくという工夫が効果的なこともあります。私は頑張ったこととしてゼミで研究した開発経済学について話し、「なぜ研究したの」「どんな成果が出たの」など、どんどん聞いてもらえました。また選考が進むにつれて、不意の質問はよくあります。ですが、これは多くの人が経験すること。「少し考える時間をください」と素直に言っても大丈夫なので、まずは落ち着いて、対応してください。
 グループディスカッションは、自分に適した役割やスタイルを早めに把握することに尽きます。背伸びは絶対にいけません。私は、まず他人の意見を聞いてから、その意見の長短所を伝え、自分の意見を話すスタイルで挑みました。細かいことですが、相づちや反応を示すことも重要です。面接同様、経験あるのみです。


<キャリアセンターから>
 採用担当者は、短い時間で就職活動生についてできるだけ多くのことを知りたいと考えています。「選考される立場」ではなく、「自分を知ってもらうチャンス」と考えて、明るく誠実に挑み、自分の言葉で話すことを心がけましょう。キャリアセンターが実施する個人面談や模擬面接体験セミナーなどでは、面接トレーニングを行うことができます。個人面談は1回40分、経験豊富なキャリアセンタースタッフと1対1で行います。履歴書やエントリーシートをもとにした面談や面接練習を中心に、就職活動に関することなら何でも相談できます。教学Webサービス・「キャリア」タブ内「KGキャリアナビ」の「個人面談予約」から予約してください。

WEB試験&筆記試験

 小学校高学年から中学校レベルの内容が多く、限られた時間内でより多くの問題を確実に解答することが求められます。企業ごとの過去の出題実績を事前に調べ、新聞やテレビで時事問題対策をしておくことも効果的です。

 

山口 友実さん(2016年法学部卒)
SCSK株式会社


<志望理由>
 入社後に専門的な勉強をして自分の可能性を高められる企業で働きたいと思いました。女性が出産や育児と両立しながら活躍できる、会社として社会貢献していることにも魅力を感じました。

<アドバイス>
 WEB試験は、これまで取り組んできたテキストを何度もやることに尽きます。面接対策などでしばらく間隔が空くと、意外に忘れていることがあるからです。
 各企業が実施する筆記試験は、事前に情報収集することが大事です。業界特有の珍しい問題が出題されることもあります。キャリアセンターやOB・OG訪問で情報を集め、対策に生かしましょう。
 実際に試験会場では、難問や想定外の問題が出題されることもあります。本番では、いかに効率よく解けるかが大切。私は解答に時間がかかると判断した問題は後回しにして、解ける問題を優先しました。解けないと判断したら、切り替えることも通過のコツだと思います。テストセンターも油断は大敵です。過去に受けて自信があっても、後半に再受検すると不合格になることがあります。受検者は後半になればなるほど高得点を獲得するので、周囲のレベルも上がるからです。
 全てに共通するのはとにかく落ち着くこと。そのためにも準備が大切です。

<キャリアセンターから>
 筆記試験は高度な学力を試すものではなく、「意欲があり、事前準備が計画的にできる人物か」を測るためのテストです。多くの人が苦手と感じる非言語分野は小学校高学年レベルの計算問題が主であり、解き方のコツを知っていれば対応できます。本気でその企業を目指している姿勢の証明にもなります。万全の対策をしてテストに臨みましょう。また「KGキャリアナビ」の企業検索から、「先輩活動体験記」を活用しましょう。ここでは、先輩が過去に選考を受けた企業の選考内容や後輩学生へのメッセージ等を見ることができます。

自己PR

 エントリーシートや面接選考の多くで問われる項目で、企業は学生の強みや独自性、根本的な考え方などを評価します。「これだけは誰にも負けないというものは?」「長所と短所は?」「大切にしている価値観は?」「あなたを表すキャッチフレーズを教えてください」など質問は多様です。うまく伝えることができれば、確実にプラスになります。

 

赤坂 正樹さん(2016年商学部卒)
伊藤忠商事株式会社


<志望理由>
 海外で活躍したいと考えており、多様な事業を行う総合商社を目指しました。伊藤忠商事を選んだ理由は、革新的な社風、業界1位を狙えること、さらに応募段階から自分の働く部門を選べたことからです。

<アドバイス>
 自己PRは、面接の中でも自分から好きなトピックを話せる数少ないチャンスです。そのため、自分が主導権を握りやすく、うまくできると良い第一印象を持ってもらうことができます。一方、うまくできなかった場合、最初に与えたイメージをたった数十分で覆すのは至難の業です。面接の序盤にありながら、最重要項目と認識してください。個人的には、面接の7、8割を占めていると感じます。友人、家族、キャリアセンターなどさまざまな人に聞いてもらって、自分の言葉で伝えられるように仕上げてください。
 私は採用担当者に深く聞いてほしいと考えた、関西学院大学で受講した国際教育プログラムCross-Cultural College(CCC)と朝3時から始まるテレビ局のアルバイトの2本柱で自己PRを構成しました。CCCでは大学でのグローバルな学びを、アルバイトではタフさをアピールできました。またこの2つはエピソードも多く、面接での会話が弾みました。うまくいくと、その日の面接が楽しくなり、良い相乗効果になりました。
 自己PRは面接直前まで磨き続けられます。努力の分だけ、あなたらしさは伝わります。

<キャリアセンターから>
 企業側は採用において、「優秀かどうか」ではなく「自社で成果を出すための能力や適性を備えているか」を評価基準とします。その評価基準をもとに、人間性を知るため、過去の行動を掘り下げる質問をします。学生側は能力や適性を明示するために、自己分析をしっかりしておいてください。同時に、各業界や企業で求められる能力が何かを把握し、自分の能力や適性をどう生かせるかを明確にしておきましょう。またエントリーシートや面接で「偽りの自分」を表現して、背伸びをしようとする人がいます。飾り立てることなくありのままの自分をアピールしましょう。

業界の視野を広げる

 希望する業界に集中することは重要ですが、その業界のみに固執しすぎるのはリスクが高くなります。採用選考開始を前にもう一度活動状況を見直し、業界や企業を広く見てみることをおすすめします。

赤坂さん

<アドバイス>
 3年生の8月からインターンシップに参加し、外資系企業やB to Bの企業など幅広く見ました。中学生のころから総合商社で働きたいという思いはあったのですが、明確な根拠が持てませんでした。それ以降、あえて視野を広げ、4年生になるまでにほぼ全部の業界を研究。説明会や社員訪問などで約200社の企業と接触し、「自分のやりたいこと」を実現できると判断した企業の選考は全て受けました。他の業界を見たことで総合商社への思いが一層強くなり、最終的に明確な志望理由を持つことができました。
 就職活動において、軸を持つことは大事です。しかし、早い段階から絞りすぎることにはリスクも伴います。社会は一つの業界で成り立つことはなく、全てがつながっているからです。よって社会の構図を頭の中で描けると、第1志望の説得力が一段と増します。遠回りに見えて、結果的に内々定への近道になると思います。
 これからでもまだまだ応募できる企業はあります。キャリアセンターに行けば、たくさんの情報を得ることができます。主体的に行動してください。

<キャリアセンターから>
 客観的な情報源として大学図書館ホームページ内「Webデータベース」内の「新聞記事を探す」や「企業情報を探す」などが業界研究に活用できます。ここでは、新聞や雑誌の記事情報から企業、業界、ビジネスパーソンの人事情報などが閲覧可能です。就職情報サイトには掲載されていない企業もカバーされており、各企業の財務状況、IR情報、海外進出情報なども収集できます。また「学内企業説明会」や「KGキャリアナビ」では、「関学生を採用したい」と考える多くの企業の情報を得られます。

都心部での就職活動における東京丸の内キャンパスと大阪梅田キャンパスの活用

 説明会や役員面接、最終面接は本社のある首都圏で実施されることが多々あります。日程調整、移動や慣れない土地での活動などで苦労することも多いでしょう。首都圏での就職活動には東京丸の内キャンパス(※入館には学生証が必要)を利用してください。大阪梅田キャンパスは、就職活動中の関学生同士が情報交換の場としても有効に活用しています。10階にキャリアセンター、14階にはパソコンスペース、学生が集うラウンジや証明書発行機があります。

 

増田 晃子さん(2016年社会学部卒)
キリン株式会社


<志望理由>
 インターンシップを通じて、社風はもちろん、飲料を進化させることで人々の日常を幸せにする熱意に共感し、「ここで働きたい」と思ったからです。

<アドバイス>
 重要な面接になるほど、東京に行く機会は増えます。費用はかかりますが、可能な限り新幹線の利用をお勧めします。夜行バスでの移動は疲労がたまりますし、表情や声にも少なからず影響を及ぼすと思うからです。また新幹線だと、移動中に直前の面接対策や企業情報チェックも可能です。
 首都圏はビルが多く、駅も広いので想像以上に目的地まで時間がかかります。1、2時間前には最寄り駅に到着し、会場を確認しておきましょう。それが心の余裕につながります。
 東京丸の内キャンパスは、パソコンの利用や就職活動の相談など多くの対策が可能です。私は最終面接前に職員の方に相談に乗ってもらい、自信を持って面接に挑むことができました。アットホームな雰囲気なので、気軽に利用してください。

<キャリアセンターから>
 東京丸の内キャンパスではパソコンの利用、各種証明書の発行、荷物を預けるロッカーの利用など、首都圏での就職活動をサポートしています。就職活動のピーク時には、夜行バスで到着する学生のために早朝から開室しています。またスカイプによる西宮上ケ原キャンパスとの個人面談も実施しています。東京で活動する際は、気軽に利用してください。活動が進むにつれて、新たな疑問や不安、聞いてほしいことがある人は多いと思います。そんなときには大阪梅田キャンパスのキャリアセンターに相談してください。「学内企業説明会」も随時開催されます。情報は随時更新されますので、「KGキャリアナビ」を確認しましょう。

理工系の就職活動

 理工系学生は「事務系総合職」「技術系総合職」の両方を選択できるので、職種を選べるチャンスがあります。理工系学生だからこそ、これまでに身につけた知識、研究内容を極力生かせるような進路選択を考えてみてください。

 

塩月 英美さん(2016年理工学部卒)
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ


<志望理由>
 私が求める「情報科学の知識を生かす」「コンサルタント業務ができる」「海外でも活躍できる」の3つが整っており、女性社員も多く、キャリアビジョンのイメージもできたからです。

<アドバイス>
 理工系の就職活動で一番難しいのは、研究との両立です。両方とも重要なこの時期だからこそ、私は就職活動以外の時間は毎日大学に行って、研究に時間を割きました。スケジュールの管理と先生への連絡ができていれば、バランスを取ることは可能です。また隙間時間は、エントリーシートの記入などに有効活用しました。
 選考開始前から、企業の方と接する機会は急増します。特に面接選考では、必ず研究内容に関する質問があります。しかし、普段は研究室のメンバーとばかり話しているので、ついつい専門用語を頻繁に使用してしまいがちです。実際に私は、採用担当者に専門用語を使用して話してしまい、まったく理解されなかった失敗がありました。高校生でも理解できるくらいの用語で簡潔にまとめましょう。また、その研究が実社会でどう生かせるかまで説明できると、よりイメージしてもらえると思います。面接は相手との会話です。相手に理解してもらうことを一番に心がけてください。

<キャリアセンターから>
 変化が激しい現代社会では、今持っている知識や技術はすぐに古いものになってしまいます。そのため、現在の知識や技術が優れているというだけでなく、課題発見力、解決能力を備え、早い変化に柔軟に対応できる学生が求められています。また職種を問わず、コミュニケーション能力はとても重要です。技術系職種であってもチームで働くことに変わりはないので、面接ではコミュニケーション能力が重視されることを意識しましょう。進路選択や就職活動で悩んだら、遠慮なく各学科の就職委員の教員やキャリアセンターに相談してください。

公務員の就職活動

 公務員を目指す場合、「安定しているから」という安易な理由では通用しません。社会が抱える複雑な問題に対処していくため、自分の能力や特徴を生かし、社会にどう貢献できるか、という視点を忘れず、多岐にわたる公務員の職種の中から進路を選択してください。また2015年度から国家公務員総合職の採用制度が変更され、それに伴い各地方自治体の採用試験制度も随時見直されています。自分の目指す省庁や自治体、官公庁の最新の採用試験情報を必ず収集しましょう。

 

安藤 裕規さん(2016年法学部卒)
国家公務員一般職


<志望理由>
 もともと専門性の高い国家公務員に憧れていて、特に国と地方の懸け橋になれる一般職にやりがいを感じました。また、近畿というフィールドで自分の力を生かしたいとも考え、志望しました。

<アドバイス>
 筆記試験は、5月の国家公務員総合職を皮切りに、1週間ごとに実施されました。筆記試験が終わるまでは、とにかく試験勉強に注力しました。注意すべきは、科目数が多いからといって、苦手科目は必要最低限の得点でいいと油断しないことです。私は苦手科目を標準レベルに、得意科目をさらに伸ばすように努力しました。実際に諦めた科目をつくって失敗した友人も少なくありません。また細かいことですが、勉強する時間は朝型にすべきです。実際の試験は朝から始まるので、体のリズムも常に本番を想定しておく方が実力を発揮できると思います。
 面接選考やグループディスカッションは、筆記試験をぎりぎりで突破した人でも十分巻き返しが可能です。「明るく」「元気に」「ハキハキ」が大事で、準備と練習あるのみ。キャリアセンターの模擬面接体験セミナーも積極的に活用しましょう。
 公務員試験は長期戦のため、モチベーションの維持は大変です。だからこそ時には思いっきり遊ぶなど息抜きをしながら、全力で試験対策に励んでください。

<キャリアセンターから>
 近年は筆記試験に合格しても、面接選考で不合格となるケースが多く見られます。公務員の採用現場でも、民間企業と同様に従来の筆記試験重視から人物重視へシフトしており、面接の他にグループワークや集団討論などを課す選考もあります。キャリアセンターの個人面談や模擬面接体験セミナーなどを活用し、万全の準備を整えましょう。