理工学部物理学科 瀬田益道研究室

[ 編集者:広報室       2015年6月24日 更新  ]

 

天体からの電波を受信する機器を開発南極に天文台の開設を進める

瀬田 益道 教授

 

 研究テーマは「電波天文学」です。天文学は古代から存在する学問の一つで、電波天文学は天体からの電磁波を観測する天文学の分野です。
 電磁波は波長で分類されます。私は電波の中でもサブミリ波と呼ばれる波長域に興味があります。
 このサブミリ波はフロンティアとされる領域で、可視光や赤外線では見られない宇宙初期の暗黒銀河を見ることが期待されています。私は天体からのサブミリ波を受ける高感度の受信機を開発しています。
 しかし、この受信機を使ってサブミリ波を観測する場所を探すことは非常に困難です。それは空気中の水分の吸収を受けてしまうので、空気が薄く乾いた場所以外では観測できないからです。観測に適しているとされる現存する場所はハワイのマウナケア山頂や南米のアンデス高地などですが、満足な条件は得られていません。そこで、共同研究者たちと一緒に南極に天文台を開設する準備を進めています。沿岸にある昭和基地から約千㌔内陸へ進んだ先には約4千㍍の高原地帯があり、最低気温はマイナス80度。観測には最適な場所です。
 私は今年4月に着任したばかりですが、関学大は学生の勉強・研究環境が非常に恵まれていると感じました。そのせいか、勉強熱心な学生が多く見受けられます。
 電波天文学は、今までの関学大理工学部では専門的に設けられていなかった新しい分野です。関学大を南極天文学の拠点とし、好奇心に満ちあふれた学生たちと一緒にフロンティアを拓いていきたいです。

星間物質を観測し星形成の謎を解明する

岡村 豪さん(物理学科4年生)、谷向 俊樹さん(物理学科4年生)

岡村さん

岡村さん

 宇宙に興味があって物理学科を選びました。1~3年生の時は宇宙について深く学ぶ機会がありませんでしたが、電波天文学を教えてくれる先生が赴任することが分かり、迷うことなく瀬田研究室に進みました。研究室は学生2人と瀬田先生の合計3人。英語の研究論文の輪読は難しいですが、小規模な研究室なので先生がきめ細かく指導してくれます。

谷向さん

谷向さん

 今は研究に向けた勉強が中心ですが、卒研では星の形成機構を調べます。私たちは電波望遠鏡の観測データを計算機を使って解析します。未知なことばかりですが、今後は調べている内容を掘り下げていければと考えています。