三井物産株式会社
駒月 新也(こまづき しんや)さん

[ 編集者:神戸三田キャンパス          2008年11月11日   更新  ]

人に役立つビジネスで、世界のために働きたい。

「世界に貢献したい」という想いから、世界に飛び出した関学時代。

 

「世界のために貢献したい」、高校生の頃から何となくそう考えていました。あるNGO主催のカンボジアスタディーツアーに参加し、HIV患者のホスピスを訪れたのは大学1回生の時。現地の人々がHIVに感染しながらも満足のいく医療施設で治療を受けることが出来ない厳しい現実を目の当たりにしました。でも、わずか2週間の滞在で垣間見たのは現実のほんの一部分。人々が必要としている支援ができているのか? 支援する側の自己満足ではないのか? 帰国後、現地の人々としっかり向き合わなければ本当に必要とされている支援が何であるかわからない、また自らも現地に赴き活動したいという想いが募ってきました。

 

そこで私は1年間休学し、成人の3人に1人がHIV感染者といわれるアフリカ南部の国、ボツワナでのボランティア活動に参加することを決意しました。現地の家庭を一軒一軒訪問してHIVの正しい知識を伝えるという啓発活動をいかに効果的に、そしていかに効率よく行うか試行錯誤しながら活動しました。途上国支援には個人の力だけでは限界があり、周りの人々を巻き込む力や、人を統率するマネージメント能力が必要だということを痛感し、帰国したのです。

自らの体験を多くの人と共有するために、総合政策学部は、行動する学部。

 

悩む私を次のステップへと導いてくれたのが、国連職員として長年アジア・アフリカの開発問題に携わっていた村田俊一先生でした。国際社会の難問を解決するには、問題意識を多くの人と共有することが解決への糸口になるということ。そのためには「現地で自分が見て、聞いて、体験したことを多くの人々に伝えてみなさい」とアドバイスしてくださいました。
かつての自分がそうであったように、日本にいるとなかなか見えない世界のHIV/AIDSの厳しい現状や、私自身がボツワナで見てきた実態を、総合政策学部で毎年開催される研究発表会「リサーチ・フェア」で発表し、身近にいる関学生に訴えかけました。

 

こうした活動で人々が問題を認識し、人々の間で共有され、人々の心に新たに働きかけることによって、世の中に変化を与えることにつながっていく。こうして自分が何か社会に貢献できたのではないかと思うと、とてもうれしいですね。
私が、三井物産という総合商社を選んだ理由は「世界をフィールドに働きたい」という強い想いがあったから。現在の私の仕事は、世界の物流の9割を担う船を、国内外の海運会社や船主に販売すること。船によって世界中の国と国、人と人がつながり、その物流によって私たちの生活や企業の活動が成り立っています。「世界のために貢献したい」、そんな高校時代から抱いていた夢を実現できる、スケールの大きな仕事に携わっていることに誇りを持っています。
今、関学での4年間を振り返ると、私にとって、やりたいことをやりつくした4年間でした。まさに「Think globally. Act locally.(地球規模で考え、足元から行動を起こせ)」という総合政策学部の教えを実践するものだったと思います。関学には刺激を与えてくれる先生がいて、行動的な仲間もいて。ですが、たとえどんなに環境が良くても大切なことは自ら行動することです。これから大学で学ぶみなさんも、物怖じせず、自分自身の殻をやぶって思い切って何にでも挑戦していってほしいですね。

三井物産株式会社 駒月 新也さんPDFリンク

2005年 総合政策学部 総合政策学科卒業