あたたかな まなざしを「自分でやってみようとするきもちと甘えたい気持ち -自立と依存- 」(2020年2月)

自分でやってみようとする気持ちと甘えたい気持ち

 保護者の方に心に留めておいてほしいことですので、昨年度も掲載しましたがもう一度。

 一般に「自立」と「依存」は相対立する欲求と考えられがちですが、実はそうではないのです。
 「自立」とは他者から身体的・心理的に独立した状態のことです。幼児期は何でも自分でやってみようとする自立心が伸びてくる時期です。その一方でお母さん、お父さん、幼稚園の先生などの周りにいる大人に甘えたい、見てほしい、見守ってほしい時期です。

 今まで自分で服を着ようとして一人でできていたのに、ある日突然「お母さん、着せて」と言うことはありませんか? また、お家で忙しくしているときに限って「お母さん、お母さん・・・」と言うことはありませんか? 弟、妹のお世話をしている時に「ねぇねぇ、お母さん、僕(私)もして・・・」と言うことはありませんか?
 時と場合によりますが、そのような時は、「次は自分でしようね」と声をかけてお母さんが着せてあげてもよいのではないでしょうか。また、家事の手を少しとめて、お子さまの方に目を向けることもよいかもしれません。少しの時間でも良いのでお母さんを独占できる時を持たれてはどうでしょうか。

 いろいろなことを自分で頑張ってしようとしているので、大人が思う以上に子ども自身は、エネルギーを使っているのではないでしょうか。だから甘えたい、見てほしい、見守ってほしいと思うのです。

 自分でやってみたいという気持ちは、「依存」できる関係、つまり甘えられるお母さん、お父さん、幼稚園の先生たちなどとの関係の中で育っていくのです。

 幼児期は「自立」と「依存」の両方の欲求が共存して、「今」まさに伸びようとするときです。
 忙しい時こそ、深呼吸をして、子どもたちに「あたたかな まなざしを」注ぎ、少しゆとりをもって成長を見守りたいですね。

(アウトドア派園長:あかぎ としゆき)