保健だより(2015年5月)

園医 芦田先生から

2015年5月1日

 皆さん、こんにちは。
 この1年間、皆さんのお子さんのお世話をさせていただく芦田 乃介と申します。普段は西宮市門戸荘の「あしだこども診療所」で仕事をしています。どうぞよろしくお願いいたします。

 さあ、新しい年度が始まりました。以前から通っていて今回進級したお子さんは、もともと環境になじんでいるのでそれほど大きな変化はないかもしれません。それでも「私は@@組さんになったので、もうちゃんとできるもん」なんて言葉が出てくるかもしれません。それはそれは頼もしいことです。それに比して、新入園のお子さんは、新しい生活が始まって戸惑いもたくさんあるに違いありません。朝親御さんと別れるのが悲しくて、毎日号泣しているお子さんもおられるでしょう。そんなお子さんをその場に置いていく親御さんにとっても、つらい朝が続きます。
 でも、大丈夫です。何がきっかけかわかりませんが、こどもはある日突然泣かなくなります。親御さんの方を振り向くこともなく、みんなの輪の中に走っていきます。それを見た親御さんの方が今度は涙にくれるのです。遅い、早いはありますが、必ずそういう日がやってきます。それがこどもの成長というものです。

 こどもの成長とは面白いもので、直線グラフのように毎日少しずつ少しずつ伸びていく感じではなく、ある日突然階段を1段上るように、急にいろいろなことができるようになります。そして、またしばらく停滞期が来ます。その停滞期にたくさんのことを経験し、自らの力にしているのでしょう。その力を信じてやるのが大人の務めです。そこで慌てる必要は全くありません。難しいことでしょうが、どっしりと構えて見守ってやればいいのです。何でもかんでも大人が先回りして手を出してしまうと、かえってこどもの成長を妨げることになりかねません。

 今は頼りなげに見えるお子さんでも、来年の3月にはたくましく育った姿がきっと見られるはずです。私もその成長を楽しみにしている一人です。
 

芦田 乃介 (関西学院 聖和幼稚園園医)