保健だより(2011年12月)

保護者の皆様へ

2011年12月6日

この原稿を書いているのは12月1日午前0時を過ぎたところです。窓の外では風がピューピュー吹いています。記録的に暖かかった11月が終わり、確実に季節は冬へと進んでいます。それは流行する病気からも感じられます。秋が深まるとはやるのが溶連菌感染症、それから寒さを感じるようになるとノロウイルスが顔を出します。冬本番になるにつれ増えてくるのがインフルエンザです。我が物顔に振る舞うインフルエンザの勢いがなくなってくると、その隙間をロタウイルスが狙い始めます。この流れに大きな狂いはありません。今年はやっとノロが流行しだしました。こんな所からも冬の訪れが感じられます。

さあ、これらの病気にかからないようにするためどうしたらいいでしょうか。いろんな意見があるはずです。十分な睡眠と栄養は大事ですよね。その逆に、ストレスは体の抵抗力を落とします。暴飲暴食もよくありませんよね。忘年会シーズンだから、お父さんには注意してもらわなくてはなりません。そんな中「うがい、手洗い」と答えた方が多かったと思います。それでは果たして「うがい、手洗い」はどれほどの効果があるのでしょう?

まずは「手洗い」これは十分な効果が期待できます。物理的に病原体を洗い流す事で、感染の可能性は減ります。このとき気をつけてもらいたいのは、石けんへの過信です。石けんを使ってチャチャっと洗うのでは十分な効果は期待できません。それなら、水道水だけでゴシゴシしっかり洗う方がましかもしれません。だから正しい手洗い方法を身につける必要があります。

さあそれではうがいはどうなのでしょう。実は、うがいの予防効果は最近疑問視されています。特にうがい薬の使用については、ほとんど効果がない事がわかってきました。ちょっとびっくりでしょう。

それなら、うがいはしなくていいのでしょうか。私はうがいも必要だと考えています。確かに予防効果はないかもしれません。でも、うがいをする事で体に害は及びません。それに、こどもに対しての衛生教育からみると、この二つをセットとして習慣づける事は十分に意味がある事だと思います。

「外から帰ったら、手洗いとうがいをするんだよ。それからおやつだからね!」「は〜い」、ほら、なんかいい雰囲気でしょ。
 

芦田 乃介 (関西学院 聖和幼稚園園医)