応用心理科学研究センター

[ 編集者:研究推進社会連携機構       2020年5月22日   更新  ]

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業:2015年度〜2019年度

本プロジェクトは、「幸せ」を実現させる際に必要不可欠な要素として「情動」をとりあげ、実証的検証を重視しながら、情動が人と人との相互作用によって共有される過程に注目して、心理科学に隣接諸領域を取り込んだ階層的かつ多面的な実証研究を行う。心理科学の最先端の知見と技術を人間の幸せを理解し、支えるための臨床的、予防的な実証研究に応用することは、心理科学が果たすべき重大な責務であり、ひとつの社会貢献のあり方である。

母体となる組織

応用心理科学研究センター

研究プロジェクト名

情動概念の再構築:心理科学の新たな挑戦

代表者

片山 順一(文学研究科 教授)

研究者

大竹 恵子 (文学研究科 教授)
佐藤 暢哉 (文学研究科 教授)
三浦 麻子 (文学研究科 教授)
小川 洋和 (文学研究科 教授)
桂田 恵美子(文学研究科 教授)
成田 健一 (文学研究科 教授)
中島 定彦 (文学研究科 教授)
小野 久江 (文学研究科 教授)
米山 直樹 (文学研究科 教授)
Barbara L. Fredrickson(Kenan Distinguished Professor, University of North Carolina at Chapel Hill)
島井 哲志(日本赤十字豊田看護大学・教授)
堀毛 裕子(東北学院大学・教授)

研究目的・特色

本プロジェクトでは、「情動」の中でもとくにポジティブ情動に着目しながら、全情動の個人内での心的機能と社会的な役割を解明し、情動概念の再構築を試みる。そのために、2つのサブテーマ「ポジティブ情動の機能や生起に着目した情動メカニズムの解明」と「コミュニケーション過程での情報伝播における情動の役割の解明」を設定し、各テーマについて基礎研究としての実験的アプローチから実社会への応用を目指したアプローチという意味で多面的に検討する。また階層的な検討として、個人内の機能では神経細胞のミクロレベルから情動によって生じる個人の認知や行動といったマクロレベルまで、社会的機能では二者間での情報伝達というミクロレベルから大集団や社会全体へと情報が伝播して社会情勢に至るといったマクロレベルまでを視野にいれる。本プロジェクトでは、神経科学を含んだ実験系心理学の基礎から臨床や社会・工学的側面も含んだ応用研究までを網羅した国際的に最先端レベルの専門家によるプロジェクトチームを構成し、最先端の学術的知見と技術を教育・臨床現場や産業界に積極的に還元し、安心で安全な社会に資するための研究・情報発信拠点を形成する。

期待される効果

本プロジェクトでは、ポジティブ情動に着目しながら情動の生起メカニズムと社会的機能について多面的かつ階層的に検討し、「情動」概念の再構築を試みる。これにより、これまで実証されてこなかったポジティブ情動の機能や非言語情報の潜在的過程についての学術的知見だけではなく、「情動」の定義や捉え方の新しい枠組みという学術的にも社会的にもインパクトのある新しい視点や方法論を提供する。その知見と技術の応用可能性は甚大であると考えられ、個人レベルでは人間の適応を支える心身の健康についての予防的な新しい実践研究に大きく貢献することが期待でき、社会レベルでは様々な感情価を伴った情報伝播に端を発する現代社会の諸問題に対する予防と安全や幸せの実現が期待できる。また産業界では、製品やシステムに対して情動の側面からの評価を充実させることによって安全・安心を超えた幸せな生活環境の創造に寄与しうる。これらを通して次世代を育むことができる環境作りや高齢者を支える安全で安心な社会の実現に向けて、社会的に要請度の高い成果を提供する。

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