バイオ・ロボティクス研究センター

[ 編集者:研究推進社会連携機構       2015年7月10日   更新  ]

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業:2014年度〜2018年度

高齢者の自立した生活に不可欠で、最も基本的な動作の一つが“歩行”です。高齢者が自立した歩行能力を維持することは、日常活動動作 (ADL)や生活の質(QOL)の維持・向上となり、豊かで生き生きとした長寿社会の形成に繋がります。本研究では”歩行”をテーマに脳活動と筋活動の相関を見出し、得られた知見を基に健康維持・増進や自立支援のための新たな手法や機器を開発することを研究の目的としています。

母体となる組織

バイオ・ロボティクス研究センター

研究プロジェクト名

歩行における脳活動と筋活動の相関に基づく新しい健康維持促進とリハビリテーション技術の創生

代表者

嵯峨 宣彦(理工学研究科 教授)

研究者

工藤 卓 (理工学研究科・准教授)
岡留 剛 (理工学研究科・教授)
中後 大輔(理工学研究科・准教授)
河野 恭之(理工学研究科・教授)
長田 典子(理工学研究科・教授)
山本 倫也(理工学研究科・准教授)
片寄 晴弘(理工学研究科・教授)
河鰭 一彦(人間福祉研究科・教授)
菅  俊光(関西医科大学附属滝井病院・准教授)
近藤 徳彦(神戸大学人間発達環境学研究科・教授)
Shane Xie (The University of Auckland,Professor)
脇元 修一(岡山大学自然科学研究科・准教授)
永瀬 純也(龍谷大学理工学部・助教)

研究目的・特色

本研究の目的は、下肢アライメントや筋量,高齢化によるO脚化、拘縮発症などが歩行動作に及ぼす影響を調べるとともに、膝に負荷の少ない歩き方や膝周りの筋骨格の動きを制御するアクティブサポータを開発すること、さらに、脳神経系伝達経路の再建にどのような脳、筋への刺激が効果があるのか脳活動と筋活動の新たな相関を見出し、脳や筋への刺激を取り入れた新しい運動相関刺激による新たなリハビリテーション手法を提案することである。

本研究の特色は以下の通りである。
 (1)歩行の運動解析とモデリング
 (2)健康な歩き方実現のための歩行支援
 (3)脳活動と筋活動の新しい相関抽出とこれを利用したリハビリ機器の開発
 (4)医学的,生理心理学的評価

期待される効果

本研究により以下の5つの効果が期待される。

(1)これまで着目されていない下肢アライメントの違いによる歩行動作の計測や高齢者、足関節に痛みや拘縮のある人の歩行動作の計測により,日本人の筋骨格に基づく歩行動作の特徴抽出を実施する。

(2)計測データに基づく歩行動作の筋骨格シミュレーション・モデルの構築と日本人の筋骨格に着目した膝負荷の少ない健康維持のための歩行動作の提案や歩行支援器を開発する。

(3)運動と筋活動、脳活動の3つの総合的な相関および運動に伴う脳・筋への刺激による脳神経系の再構築は明らかにされていないため、刺激による脳活動と筋活動における歩行動作との相関解明と、脳と筋へのEMSなどの刺激による新しい運動相関刺激法を提案する。

(4)脳活動への電気刺激効果を検証する細胞生物学的モデルの構築

(5)リハビリ機器などの効果の検証のためのエビデンスは得られにくく、日本では臨床実験なども認可されにくいことから、医師、療法士など専門家の評価などに加え、生理心理的な評価手法を加え医療機器への新たな評価手法を提案する。