2013.01.25.
EUIJ関西主催「環境セミナー」EUとポーランドにおける環境政策の経済的手法(2/22)

 EUは現在、気候変動政策をはじめとする国際環境交渉の舞台において、環境リーダーとしての役割を担っています。また、リスボン条約以後は顕著にEUとしてのOne Voiceをあげようとしています。しかし域内に目を向けると、いわゆる環境推進派諸国が存在する一方で、環境後進国(Laggard)と揶揄される南欧および中・東欧諸国も存在します。とくにEU新規加盟国の多くはEU15諸国と比較して経済発展の度合いが低く、EU環境法・政策の実施面で多くの困難を抱えています。EUは、2020年までに、1990年比で温室効果ガス排出量を2020年前に20%削減し、エネルギー効率を20%改善し、一次エネルギーに占める再生可能エネルギーの割合を20%にまで押し上げようとする、いわゆる「トリプル20」を掲げています。また、「エネルギー・ロードマップ2050」案では、2050年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で80‐90%削減するという長期目標を掲げようとしています。このような低炭素社会、さらには脱炭素社会をめざすEUは、新規加盟国であるポーランドの研究者の視点からはどのように映るのでしょうか。
 このセミナーでは、クラクフ経済大学産業・環境政策学科のカジミエシュ・グルカ教授をお招きし、EUの環境・エネルギー政策と今後の展望について議論します。グルカ教授はポーランドを代表する環境経済学者です。その研究対象は幅広く、環境政策のみならず産業政策やインフォーマル経済の研究を中心として、これまでに500を超える論文を執筆されるなど、ポーランドの環境政策に大きな影響を与える一人です。