2019.12.06.
2019年度第4回先端研セミナー【1/27(月)開催】

先端社会研究所では、2019年度第4回先端研セミナーを開催します。

【題目】:伝承の消長―「来訪神」の文化遺産化をめぐって―
【報告者】:島村恭則氏(関西学院大学社会学部教授)
【日時】:2020年1月27日(月)15:00~17:00
【場所】:先端社会研究所セミナールーム(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

※入場無料。参加申し込みは不要です。当日直接会場にお越しください。

【概要】
 2018年にユネスコの無形文化遺産(ICH)代表一覧表に記載された日本の無形文化遺産は、「来訪神:仮面・仮装の神々(Raiho-shin, ritual visits of deities in masks and costumes)」であった。来訪神とは、日本民俗学の一般的な理解では、特定の期日に異界からやって来る神のことで、仮面や仮装によって神の姿が可視化されているものと、観念の中にのみ神が立ち現れる非可視的なものの二つに分けられる。
 このうち、ICH候補として申請され、代表一覧に記載されたのは、「仮面・仮装の神々」という副題からもわかるように、仮面や装束というモノを用いて可視化がなされたタイプのものであった。
 ここには、「非物質(intangible)」の名のもとにあっても、対象が持つ「物質(モノ)」的な要素とそれを用いたパフォーマンスに焦点が当たり、そうした要素・パフォーマンスを持つものが、「無形文化遺産」として文化遺産化されている実態がはっきり見て取れる。
 本報告では、「来訪神」の事例を通して、文化遺産化をめぐる<有形/無形>、
〈物質/非物質〉、〈可視/不可視〉について考える。それはまた、伝承をめぐる〈公然/非公然〉、〈光/影〉という問題にもつながる議論となるであろう。

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