2016.07.12.
2016年度第2回先端研セミナー 村島健司氏を招いて 【7/28(木)開催】

先端社会研究所では、2016年度第2回先端研セミナー(ソーシャル・ディスアドバンテージ班第1回研究会)を開催します。

【題 目】:宗教による災害復興支援とその正当性-台湾仏教による異なる二つの災害復興支援から-
【報告者】:村島健司氏(関西学院大学先端社会研究所専任研究員)
【日 時】:7月28日(木) 15:00~17:30
【場 所】:先端社会研究所セミナールーム(社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
台湾における災害復興は、宗教団体が中心的な役割を担っており、その復興支援は被災者の心のケアや死者の追悼などにとどまらず、仮設・復興住宅の建設や公立学校の再建など大規模かつ「公共」的な分野にまでおよぶ。戦後に誕生した仏教団体はその最たる例であり、1999年に発生した台湾大地震後の復興支援を契機として、被災者や社会のあいだである種の正当性を獲得し、多額の支援金や災害ボランティアを集めることになる。正当性を獲得するに至ったのは台湾の社会構造と関係があり、またその構造は、戦後の台湾社会において仏教団体が誕生し、成長を続けてきた要因でもあった。しかしながら、その正当性は2009年に発生した八八水害後ではほころびを見せる。それは、先住民を中心とした被災者が仏教団体の復興計画を受入れなかったからであり、また同時に噴出した社会から仏教団体への批判であった。ではなぜ、被災者は仏教による支援を拒否したのか。仏教団体が展開する災害復興支援への同調と拒否の事例を通じて、仏教団体が準拠してきた正当性を明らかにし、災害後の社会的支援を円滑に進めるための社会的条件を探るのが本報告の目的である。

【報告者紹介】
関西学院大学先端社会研究所専任研究員。専攻は文化社会学、宗教社会学、台湾社会研究。主な論文に、「台湾における震災復興と宗教:仏教慈済基金会による取り組みを事例に」(稲場圭信・黒崎浩行編『震災復興と宗教』明石書店、2013年)、「宗教团体的灾后重建活动与其正当性――以中国台湾地区佛教慈善团体投入的两种灾后重建为例」(『西南边疆民族研究』第13号、2013年)、「国家のはざまを生きる――中国雲南省新平イ族タイ族自治県における 文化的再開発」(『関西学院大学先端社会研究所紀要』第12号、2015年、林梅・荻野昌弘・西村正男と共著)。

【お問い合わせ】
先端社会研究所事務室 Tel:0798-54-6085 / E-mail:asr@kwansei.ac.jp

2016年度第2回先端研セミナー [ 374.61KB ]PDFリンク