2015.05.27.
2015年度第2回定期研究会(第8回共同研究「南アジア/インド班」研究会)【6月24日(水)開催】

先端社会研究所では、2015年度第2回定期研究会(第8回南アジア/インド班研究会)を開催します。
みなさまのご参加をお待ちしております(参加無料、事前申込は必要ありません)。

題 目:British Subject at Bay:「駒形丸事件」とイギリス帝国下の南アジア系移民
講 師:栢木 清吾(かやのき・せいご)氏 (神戸大学国際文化学研究科研究員)
日 時:2015年6月24日(水)16:00〜18:00
場 所:先端社会研究所セミナールーム(上ケ原キャンパス 社会学部棟3F)

要旨:
本発表が対象とするのは、1914年に発生し、「駒形丸事件」として国際的な注目を集めた一連の出来事である。「駒形丸事件」とは、第一次世界大戦前夜の1914年4月に香港で日本籍汽船「駒形丸」を傭船し、カナダへの集団渡航を試みた「英領インド人」376名が、ヴァンクーヴァー港で上陸を拒否されたことに端を発する、数ヶ月に及ぶ入管闘争と裁判訴訟、そしてその後の政治的余波を指す。本発表では、イギリス国立文書館で収集した植民地文書や、当時の新聞記事、裁判記録などの史料読解を通じて、同事件がイギリス帝国内部における南アジア系住民の法的・政治的立場の脆弱性を露呈させるとともに、北米および東アジア地域の在外南アジア人コミュニティのあいだに反英感情の抬頭を惹き起こしていく歴史的経緯を振り返りたい。その上で、昨年事件から100周年の節目を迎えたヴァンクーヴァーで行われた各種の記念行事や企画展、学術会議の模様を批判的な見地から紹介しつつ、同事件の歴史的記憶を考察することの今日的意義と、新たな研究視角の提起を試みる。

報告者紹介:
栢木清吾(かやのき・せいご)
神戸大学国際文化学研究科研究員。歴史社会学、カルチュラル・スタディーズ。主な論文に、「波打ち際の「英国臣民」:大英帝国内の移民管理に関する歴史社会学的考察」『国際文化学』(第26号、2013年)、「さまよえるインド人:「駒形丸事件」と帝国の国境管理」『年報カルチュラル・スタディーズ』(第1号、2013年)など。翻訳として、スチュアート・ホール/レス・バック(聞き手)「(インタビュー) ホームの居心地、場違いな心地」『現代思想』(第42巻第5号、2014年)などがある。

研究会に関するお問合せ:
先端社会研究所事務室 Tel:0798-54-6085 / E-mail: asr@kwansei.ac.jp

2015年度第2回定期研究会(インド班).pdf [ 484.95KB ]PDFリンク