2014.09.19.
2014年度第2回定期研究会(共同研究「南アジア/インド班」研究会第7回)を開催します。[10/24]

本年度の第2回定期研究会を次の通り開催いたしますのでご案内いたします。
多数の皆様のご参加をお待ちしております(一般公開・入場無料)。

日時:2014年10月24日(金)16:00~18:30
場所:先端社会研究所セミナールーム(関西学院大学上ケ原キャンパス社会学部棟3F)
講師:田森 雅一 氏(東京大学大学院総合文化研究科・学術研究員、慶応義塾大学・埼玉大学・千葉大学兼任講師)
題目:“再帰的グローカル化” と音楽伝統の再生産-インド・ラージャスターンにおける世襲音楽家一族の100 年
概要:
今日のインド世界は、経済自由化以前からのプレリミナルなグローバル化の流れが、交通・通信手段と各種メディアの発達によって、情報の周縁に置かれていた地域の人々も巻き込んで人間の思考や行動に新たな局面をもたらしている状態、すなわち“再帰的グローカル化 reflexive glocalization” の時代にあると考えられる。本発表の目的は、このような“再帰的グロー
カル化” の時代において、社会化の古典的な場としての家族・親族を中心とする実践共同体が人間と文化様式の再生産にどのように向き合い、その系譜と職能を持続させながらローカルな歴史を形成し、トランス・ローカル/ ナショナルな状況に巻き込まれつついかに変容しているのかという点について事例をもとに考察することにある。より具体的には、北インド北西部のラージャスターン州の州都ジャイプルに居住する、ミーラースィーmīrāsī と呼ばれるムスリム世襲音楽家一族の100年の系譜と歴史、特に1980年代以降の彼らの国内外での音楽活動に焦点をあて、“再帰的グローカル化” が進行する世界でのインド音楽伝統の再生産についてローカルでミクロな視点から検討する。

講師紹介:
専攻、専門領域:社会人類学・南アジア研究・比較音楽芸能論。 東京大学大学院総合文化研究科単位取得満了。博士(学術)。
主要論文:『近代インドにおける古典音楽世界の変容― “音楽すること” の人類学的研究』(三元社、2015 年2 月刊行予定)。「インド音楽の近代化とマスメディア ―ラジオ放送が北インド古典音楽と音楽家の生活世界に与えたインパクト」『国立民族学博物館研究報告』36(4):1-33、2013 年。“The Transformation of Sarod Gharānā: Transmitting Musical Property in Hindustani Music” . In Y. Terada(ed.) Music and Society in South Asia: Perspectives from Japan, (Seniri Ethnological Studies 71):169-202. Osaka: National Museum of Ethnology, 2008。「都市ヒンドゥー命名儀礼における主体構築と命名慣習の変容」『民族学研究』63(3):302-325、1998 年。