2014.06.24.
2014年度定期研究会第1回(共同研究「南アジア/インド班」研究会第6回)を開催します。[7/4]

本年度の第1回定期研究会を次の通り開催いたしますのでご案内いたします。
多数の皆様のご参加をお待ちしております(一般公開・入場無料)。

日時:2014年7月4日(金)16:00~18:00
場所:先端社会研究所セミナールーム(関西学院大学上ヶ原キャンパス社会学部棟3F)
講師:田中 鉄也 氏(国立民族学博物館外来研究員、日本学術振興会特別研究員PD)
題目:故郷のための寺院、故郷としての寺院─インド移動商人マールワーリーによるヒンドゥー寺院運営

概要:
インド・グローバル経済で躍進を続けるビジネス・コミュニティ、マールワーリーは、自らの経済的成功を誇示するように巨大ヒンドゥー寺院を建立することで、故郷に錦を飾ってきた。彼らの故郷とは北西インドラージャスターン州に各々存在する。同州出身者である彼らは19世紀から経済的成功を求め大都市に拡散していったのだが、故郷でのヒンドゥー寺院運営を通じて、現在まで地域社会との繋がりを強固に維持してきた。本発表では、同州に存するラーニー・サティー寺院の100年に及ぶ運営史を報告する。1912年から運営が開始されたこの寺院は、70年代には一大巡礼地にまで成長を遂げた。そして現在その名声は分祀という形で全国的な広がりを見せている。本発表では寺院関係者への聞き取りと史料調査を基に、寺院運営によって故郷とのつながりが担保されてきただけではなく、次第にそれそのものが「故郷」とみなされ、いかにコミュニティとしてのマールワーリー・アイデンティティが陶冶されるようになったのか、考察する。

講師紹介:
専攻、専門領域:宗教学、南アジア研究。
主要論文:2014年(11月刊行予定)『インド人ビジネスマンとヒンドゥー寺院運営―ケーリヤー・サバーの100年史(1913年~2012年)』風響社。2012年「ポストコロニアル・インドにおける法と宗教とのかかわり―サティーの法規制の歴史的変遷」『マイノリティ研究』第7号。2009年「ポストコロニアル・インドにおける『伝統』の変革―現代のサティー論争におけるアシス・ナンディと批判的伝統主義」『宗教研究』第360号。