リサーチコンペ 2019年度

[ 編集者:先端社会研究所   2020年5月11日 更新 ]
 

2019年度先端社会研究所リサーチコンペ採択者による成果報告書

先端研リサーチコンペ2019年度採択者より提出された成果報告の概要は、以下の通りです。

トランスジェンダーの脱病理化をめぐる社会学的研究

織田 佳晃

1.研究成果(経過)および2.発表論文、学会発表等

 研究計画の進捗度はやや遅れている。タイでの現地調査は行うことができたが、調査で得られたデータを理解し、分析する過程において困難に直面している。その困難の要因の一つとして、国際社会の動向と日本社会に固有の状況の大きな不一致があると考えている。日本社会は性同一性障害概念に依拠して医療・法制度が作られている。すなわち、出生時に割り当てられた性別とは異なる性自認を持つことや性表現をすることや生き方は、病理という枠組みにおいてのみ理解されており、「ガラパゴス化」「GID大国」と形容される日本社会固有の文脈がある。
 このような文脈の違いと国際社会の動向を把握するため、調査の後から現在にかけて、トランスジェンダーを取り巻く主要な出版物について、特にヘルスケアへアクセスする権利に着目して確認している。具体的には報告書や計画書、会議資料等のアジア太平洋地域のトランスジェンダー活動団体による資料、精神医学、セクシュアルヘルス、公衆衛生、社会学等のいくつか領域にまたがる学術論文を対象としている。そこでは、いくつか重要な変化を確認することができる。例えば、診断モデル(diagnostic model)からインフォームドコンセントモデル(Informed consent model)への変化がある。診断モデルとは、トランスピープルがトランス特有のヘルスケアにアクセスする際、ゲートキーパー(gate keeper)としての役割を担うメンタルヘルス専門家(多くは精神科医)による選別が行われるモデルを指すものであり、従来より広汎な批判が行われてきた(現在も日本は診断モデルを採用している)。世界トランスジェンダー・ヘルス専門家協会(WPATH)によって2012年に発行されたStandards of Care第7版においても、既にメンタルヘルス専門家による診断は必須ではないことが明記されている。インフォームドコンセントモデルは、ヘルスケア及びヘルスケアにアクセスすることを、病理に対する治療としてではなく、人権の問題として捉えているという点で診断モデルとは大きく異なっている。このような変化は病理モデルから人権・生活モデルへの変化であり、脱病理化の重要な要素である。他にも、DSMやICDにおける名称や分類の変化、HIV/AIDSとトランスピープルの関連なども併せて現在確認している最中である。
 研究成果として、『関西学院大学先端社会研究所紀要17号』において、中間報告に「Depathologization Peactices of, by, and for Transgender People: A Sociological Study」を執筆した。そこでは、トランスジェンダーの脱病理化についての動向及び、脱病理化に内在する矛盾という社会背景、トランスジェンダーと医療化についての先行研究の整理、調査概要、調査から得られた重要な発見、今後の予定について記した。他の研究成果として修士論文での執筆や学会発表等を予定していたが達成できていない。当該分野の研究の発展およびトランスのヘルスケア政策の改良に寄与できるように今年度末には『関西学院大学先端社会研究所紀要18号』にて、成果を論文として執筆する予定である。

近代国家と戦争の記憶――第2次世界大戦におけるホロコーストを事例に

渡壁 晃

1 研究計画の進捗度、3月末時点での研究成果(経過)、今後見込まれる成果

 研究計画では、虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(Denkmal für die ermordeten Juden Europas)の建設に至る過程を文献資料にもとづいて検討することでホロコーストという出来事がドイツという近代国家の記憶となっていく過程を明らかにすることを目指すことにしていた。しかし、プレゼンテーション審査会における審査員講評で問題点の所在を明確にする研究レビューの必要性が指摘されたことから、資料収集を行う前に、まずはドイツ社会学においてホロコーストがどのように扱われてきたのかについて検討することにした。
 ドイツ社会学におけるホロコーストについての研究動向を知るために、ドイツ社会学会の学術誌であるSOZIOLOGIEを約30年分閲覧した。そのことにより、1990年代と2010年代に異なる形でドイツ社会学における第二次世界大戦に関する議論が盛り上がったことが明らかになった。
 1990年代後半にCarsten Klingemannの著書Soziologie im Dritten Reichが発表された。この本の出版をきっかけにSOZIOLOGIE上で論争が繰り広げられた。この論争によってナチズムの前後の社会学には連続性があるということが明らかになった。つまり、ナチズムと社会学の発展には関係があるということが明らかになったのである。これらの研究群はナチズム時代の社会学について明らかにしたという点で「過去志向」の研究であった。
 2010年代になると、現在の「想起の文化」やポピュラーカルチャーに存在するナチズムについて問う研究など、現在に焦点をあてた「現在志向」の研究が行われるようになった。
 以上のようなドイツ社会学における研究動向の整理と並行して、ドイツに渡航し、1999年にドイツ連邦議会によって建設が決定された虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑の建設過程についての資料を収集した。具体的には、ドイツの全国紙Frankfurter Allegemeine Zeitungのデータベースにキーワード"Denkmal für die ermordeten Juden Europas"で検索した結果表示された新聞記事を収集した。記念碑は1999年に建設が決定されたが、その後、この記念碑がどのように位置づけられてきたのかについても検討するために、2019年までの新聞記事計528件を収集し、データベースを作成した。今後、新聞記事の内容について社会状況と関連づけながら分析する予定である。

2 発表論文、学会発表等について

 上記のドイツ社会学における戦争研究のレビューを修士論文「ヒロシマに関する行事の歴史社会学――社会における「平和」の通時的変化を中心に――」の補論3「ドイツ社会学における戦争研究」で発表した。

相互行為における自虐的な評価にかんする一連の様相の解明

岸本 健太

1.研究成果(経過)

 本研究では,会話の中で「自虐(あるいは自己卑下)的な評価」がなされる場面に注目し,いかなる秩序のもとでそのような評価が用いられるのかを,会話分析の立場から明らかにしようと試みた.本稿で扱う自虐とは,自分の性質や能力に対する否定的な評価,あるいは相手が行った自分への否定的な評価に同意するものを意味する.
 電話会話約2時間,日常会話約10時間,ラジオ番組2時間,アーチェリー部の練習3時間のデータを対象として現象の探索を行った結果,笑みを含んだ声,あるいは笑いを伴う形で産出される自虐の事例がいくつか見つかった.それらについて,発話連鎖上の位置,発話の組み立てに注目して分析した.
 自虐的な評価がなされる発話連鎖上の位置としては,相手に反応を求める,発話連鎖の最初の位置(FPP)と,相手の発話に応答する,発話連鎖の二番目の位置(SPP),その両方の事例が観察された.FPPとして産出される場合,直前の発話とのあいだに,話題の断絶,あるいは参与の断絶が起きていた.参与者はそうした断絶のあとの位置を利用することによって,自虐が新たな話題を提供するものであったり,その背後に悩みのような「何か」を含ませるものであったり,ときには笑いを誘う,俗にいうところの「自虐ネタ」であることを理解可能にさせていた.一方,SPPとして産出される場合,自虐がどのように理解できるかは,その直前の行為に大きく左右される.多く見られるのは,従来の研究でも扱われた「ほめ」に対する自虐であったが,1事例ではあるものの,相手の提案を断るために自虐をもちいる事例があった.その事例では,自虐をもちいることで,提案を実現できない責任を自分自身に負わせ,相手の提案に非がないことを明確にし,提案を断るという好ましくない応答をしなければならない状況に対応していた.
 自虐的な評価を行う際の発話の組み立て方にもいくつかの特徴がみられた.1つに,先にあげたように,笑みをふくむ声で,あるいは笑いながら発話することがあげられる.真剣なトーンでの自虐的な評価は,時に非常に重い悩みの表出とも理解されかねない.笑いを誘うものにせよ悩み相談にせよ,過度に真剣にされると,自虐の内容自体への心配や励ましにつながり,本来の目的を達成できなくなる可能性がある.そのため場合によっては,真剣すぎないものとして提示するために笑いながら発話することも重要な一手となる.2つめに,自虐を端的な表現で行わないことも特徴としてあげられる.たとえば部活の練習で調子が悪いときに「俺はへたくそだ」のような言い方をすることは,集めた事例の中では見られなかった.むしろ「全然~できない」のように極端な言い方をしたり,短いストーリーのような形で発話したり,一風変わったやり方がもちいられる.このように,端的に発話せず,変わった形式で自虐的な評価を行うことで,その評価が純粋な評価ではなく,なんらかの「含み」をもつものだと理解可能になる.
 一般に自虐に対しては否定が期待される(Pomerantz,1984)こともあり,何らかの行為を達成するうえで自虐という手段は使い勝手がよいとはいいがたい.一方,「発話連鎖上の位置」の部分でも触れたように,自虐という性質が適した状況・行為タイプも存在していた.本研究では事例の分析を通して,自虐をもちいる際のやり方についてもいくつかの知見が得られたが,発話の組み立てについての分析にはまだ不十分な点もある.今後はこの点についての分析を深め,「自虐」という現象にまつわる秩序をより精緻に記述したい.
 

2.学会発表等

 提案を断るための自虐的な評価について,2019年度第1回言語コミュニケーションフォーラムでの発表を行った.今後の予定として,断絶性についての議論と発話の組み立てについて,学術誌への投稿を予定している.

変容する環境意識 ―受益圏・受苦圏と生活環境―

張 思宇

1.研究成果(経過)

 中国国内は、経済発展による利益と環境問題による被害のジレンマのなかで深刻化している。持続的な発展を実現していくためには、両者のバランスをとった解決策が必要とされるが、その問題に関わる受益者と受苦者にズレが存在する場合、事態は複雑化する。経済発展と環境保護のジレンマを社会全体で解決するには、受益圏・受苦圏それぞれのバランスを考慮する必要がある。社会意識は日々の生活とその社会環境に大きく左右されるものである。現代中国の生活環境・社会体制で、なぜこのような意識の差が生じたのか、これまでの研究で利用した世界価値観調査の二次分析ではアプローチしきれない。この研究で解決すべき点は、経済状況や被害認知の影響を取り除いても依然として存在する、中国国内での受益圏・受苦圏の意識の差の原因とその変容のメカニズムに注目したい。
 今回の調査はマクロ的な視点に立って、中国の環境問題を歴史的に見る必要があると考え、中国現地にて資料調べを実施した。その上で中国国内の人々は環境問題、特に大気汚染について、どのような認識を持っているのかを調査した。フィールド調査の内訳として、2019年8月20日から2019年9月3日までの間、中国北京市、河北省張家口市、河北省廊坊市にて、現地調査を行った。今回の調査について、最初は中国最大の図書館である中国国家図書館と北京航空航天大学図書館にて資料収集をした。その後調査協力者にインタビュー調査を実施した。計7組9人に話を伺った。インタビュー対象者の職業は、公務員、小学校教師、医者、大学院生、留学生、会社員、自営業である。
 これらのインタビュー調査を終え、文字起こし作業は終了した。今は分析作業に入っている。現時点で、明らかになった内容としては、地域によって、経済成長と環境保護の優先順位だけではなく、政策や法令に対する意識(評価)も大きく異なる。そして、全体的に環境保護意識が低いことがわかった。しかし、政策に対する評価と各自の環境意識の関係がわかっておらず、これからその関係を探ってみたいと思っている。

2 発表論文、学会発表等について

2020年秋に開催予定の日中社会学会で報告する予定。
学会誌「日中社会学研究」と先端社会研究所紀要に投稿する予定。

2019年度先端社会研究所リサーチコンペ採択者の研究計画要旨および審査講評

採択者による研究計画要旨と審査の講評は、以下の通りです。

トランスジェンダーの脱病理化実践についての社会学的研究―タイ・バンコクのヘルスセンターの事例から―

織田 佳晃(社会学研究科)

研究概要

2018年のICD-10の改訂に伴い、性別越境現象と医療・医学との関係は大きな変化を迎えた。すなわち、名称は、性同一性障害(Gender Identity Disorder)から性別不合(Gender Incongruence)へ、疾病コードは精神・行動障害から性の健康に関する状態へと変更されることになった。ここではトランスジェンダーの運動/研究における目標である脱病理化に向けた一歩目としての脱精神疾患化が達成されている。しかし、このような脱病理化の動きをめぐっては、大きな矛盾が横たわっている。すなわち、病気であることに起因するスティグマを解消すると同時に、トランスジェンダー特有の医療資源にアクセスする権利をいかにして保障するのか、という矛盾である。そこで、この矛盾への解を探ることが、トランスジェンダー運動/研究の今日的課題である。
上記の背景・問題意識を踏まえたうえで、本研究ではタイ・バンコクに位置する医療機関を対象とした参与観察及びインタビュー調査を行う。調査を通じ、1)脱病理化実践を遂行する医療機関の成立の過程を明らかにすること、2)医学的かつ当事者的な脱病理化実践の記述とその社会学的含意を考察することを試みる。

講評

トランスジェンダー概念の脱医療化という理論的見通しを、当事者との関わりの深い医療関係者への聞き取りから実証しようとする研究計画は先端的なものであり、また社会科学の研究にとっても大きな意義があると考えられる。一方で審査員からは、バンコクにおいて予定されている調査が、研究課題を明らかにする上でどの程度の成果を期待しうるのかという点についての疑問も出された。

近代国家と戦争の記憶 ―第2次世界大戦におけるホロコーストを事例に

渡壁 晃(社会学研究科)

研究概要

 第2次世界大戦がもたらした甚大な戦争被害は人類史に残るものであった。戦後70年以上が経過した現代においても、それらはしばしば想起され、議論のテーマとなる。つまり、第2次世界大戦は現在も社会に大きな影響を与えているのである。学術的にはどうだろうか。2010年代の社会学では近代社会と戦争の関係を考える必要性が指摘され始めている。歴史現象としてではなく、現代的な問題として戦争をとらえる必要があるのである。近代社会と戦争の関係を検討するには、近代についての社会理論が想定してきたヨーロッパ社会における事例を取り上げる必要がある。そこで、本研究では第2次世界大戦におけるホロコーストの記憶を取り上げる。そして、調査対象としてドイツのホロコーストの記念施設の中心である「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」を取り上げる。この記念碑は、社会的な議論の末、1999年にドイツ連邦議会によって建設が決定されたものである。本研究では文献資料を用いてこの記念碑の建設に至るまでの議論を検討する。そのことを通してドイツという近代国家がどのようにしてホロコーストをみずからの歴史として認識するようになったのかを明らかにする。

講評

ドイツにおける歴史論争とモニュメントの関わりについては、近年の社会学が扱う記憶研究の流れで重要な意義をもつテーマになっている。本研究もその流れにあると考えられるが、既に先行研究で明らかになっていることとの差異が不明であることや、研究題目と研究内容の間に齟齬があるなど、全体として研究計画の詰めの甘さが指摘された。

相互行為における自虐的な評価にかんする一連の様相の解明

岸本 健太(言語コミュニケーション文化研究科)

研究概要

会話の中で、自虐的に自分を低く評価する発話がしばしばみられる。受け手にとってこの自虐的な評価は、同意すれば相手を低く評価することにつながってしまう。しかし、自虐的な評価は、評価者本人による自分自身の評価であり、単純に不同意や否定をしても説得力に欠ける空虚なものとなりかねない。
 このように自虐的な評価は、受け手にとっては同意も不同意も困難である、という一種のジレンマを抱えた行為であるといえよう。では、なぜ会話の中でそうしたジレンマを抱える自虐的な評価がなされるのだろうか。また、その受け手はどのようにしてそのジレンマを解消していくのだろうか。
 これらの問題を探る研究は国内外を問わず非常に少ない。そこで本研究では会話分析の方法論を用いて、自虐的な評価がなぜなされるのか、つまり話し手が自虐的な評価を通して、どのような行為を達成しようとしているのかという疑問を出発点に、それに対して受け手がどのように応じるのか、その一連の様相を明らかにしていく。これにより、ひとびとの会話の仕組みの一端を明らかにするだけでなく、ディスコミュニケーションの発見と防止にも寄与することができるだろう。

講評

「自虐」という振る舞いを社会言語学の観点から、会話分析の手法を用いて明らかにしようとする研究であった。先行研究で明らかになっていることと本申請の課題の違いを明確にした点や、調査計画の具体性が評価された一方、事例の抽出の恣意性や話者間の関係性が影響する「自虐」という事例で会話分析を用いることの意義、また専門分野外の人間に研究の意味をアピールする必要性などが指摘された。

変容する環境意識―受益圏・受苦圏と生活環境―

張 思宇(社会学研究科)

研究概要

申請者はこれまでの研究で、中国人民の環境意識のデータ分析を行った結果、北京市民は経済発展を河北省民は環境保護を重視する傾向にあったことを明らかにした。この傾向は、 受苦の程度や受益の程度を統制しても依然として存在するものであり、規範喚起理論のメカニズム以外の要因がはたらいていることが示唆された。 経済発展と環境保護のジレンマを社会全体で解決するには、受益圏・受苦圏それぞれのバ ランスを考慮する必要がある。そのバランスを図るためには、そこに生じる意識や行動のメカニズム を把握しなければならない。社会意識は日々の生活とその社会環境に大きく左右されるものである。 現代中国の生活環境・社会体制で、なぜこのような意識の差が生じたのか、これまでの研究で利用し た世界価値観調査の二次分析ではアプローチしきれない。 の研究で解決すべき点は、経済状況や被害認知の影響を取り除いても依然として 存在する、中国国内での受益圏・受苦圏の意識の差の原因とその変容のメカニズムである。

講評

中国の都市部と周辺地域における環境負荷の不平等を「受益圏/受苦圏」という概念で整理し、聞き取りから受苦圏の環境意識を明らかにするという計画であった。しかしながら理論的な概念の適用範囲の狭さ、調査にあたっての概念の定義、概念の操作化に関する問題が指摘され、調査対象だけでなく、そこにどういったアプローチや仮説に基づいてかかわっていくのかという点での調査計画の具体性が懸念されるという指摘がなされた。

総評

多くの研究が、調査しようとする対象やそこで行う調査の計画を具体的に示し、研究の意義を説明しようとしていた点は評価できる。しかしながら一部の申請において、理論的な研究の掘り下げや研究上の課題の設定が不明確であるとか、調査計画との適合性に疑義の生じるものであったことは問題であろう。先行研究レビューや研究課題の設定は、すべての研究の基礎になるものであり、博士論文執筆に向けて必須の作業であることを考えても、この点について申請者の努力のみならず、指導教員や所属研究科全体でのレビュー、チェックが必要であると思われる。また予算使途についても、旅費や資料費などのざっくりとした費目が示されることが多く、多くの調査が本年の夏ごろを予定していることを踏まえても、もう少し具体的にできるのではないかと感じた。この点については、予算使途計画のフォーマットを示すことも含め、今後の課題としたい。

2019度リサーチコンペ プレゼンテーション審査会のお知らせ

先端社会研究所が取り組む「大学院教育支援事業」の一環として、全研究科大学院生・研究員を対象に、本研究所の「文化的多様性を尊重する社会の構築を目指した、社会調査を基軸とした研究の拠点」*という目標を理解し、将来それに貢献することが期待される「優れた先端的な研究」を募集しました。厳正な書類選考に基づき、以下5件の研究課題のプレゼンテーションが行われます。助成受領者は、この中から、申請書類と、研究計画に関するプレゼンテーションの審査によって決定されます。

先端社会研究所の目標は以下の通り。
①社会調査を中心とする社会科学的手法によって、
②互いに異なる人々の関わりにまつわる問題群に対して
③学術的視点から未来の指針を示すような研究を実施・支援する

2019年度リサーチコンペ審査会  [ 60.36KB ]PDFファイル

プレゼンテーション審査会当日スケジュール

9:25  開会挨拶

9:30  織田 佳晃(社会学研究科)
      トランスジェンダーの脱病理化実践についての社会学的研究
      ―タイ・バンコクのヘルスセンターの事例から―
9:45  質疑応答

10:00  渡壁 晃(社会学研究科)
       近代国家と戦争の記憶
       ―第2次世界大戦におけるホロコーストを事例に
10:15  質疑応答

10:30  李 軒羽(社会学研究科)
       中国における現代伝説の総合的研究
       ―先行研究と北京・上海の怪談型都市伝説についての試行的考察
10:45  質疑応答

11:00  休 憩(10分)

11:10  岸本 健太(言語コミュニケーション文化研究科)
       相互行為における自虐的な評価にかんする一連の様相の解明
11:25  質疑応答

11:40  張 思宇(社会学研究科)
       変容する環境意識
       ―受益圏・受苦圏と生活環境―
11:55  質疑応答

12:10  閉会挨拶

2019年度先端社会研究所「大学院教育支援事業」リサーチコンペ募集

2019年度先端社会研究所「大学院教育支援事業」
リサーチコンペ 募集要項

2019年度 先端社会研究所<リサーチコンペ>研究計画申請書  [ 44.50KB ]XLSファイル

1.本事業の趣旨

 先端社会研究所が取り組む「大学院教育支援事業」の一環として、全研究科大学院生・研究員を対象に、本研究所の「文化的多様性を尊重する社会の構築を目指した、社会調査を基軸とした研究の拠点」*という目標を理解し、将来それに貢献することが期待される「優れた先端的な研究」を募集する。
 採択者(個人、もしくは数名のグループ)に対しては、一定額の研究助成を行い、当該研究のより一層の発展を支援し、研究者の養成を図る。

先端社会研究所の目標は以下の通り。
①社会調査を中心とする社会科学的手法によって、
②互いに異なる人々の関わりにまつわる問題群に対して
③学術的視点から未来の指針を示すような研究を実施・支援する

2.応募期間

2019年5月7日(火)~5月20日(月)15:00(時間厳守)

3.応募方法および採択決定までの流れ

1)応募
「2019年度 先端社会研究所<リサーチコンペ> 研究計画申請書」【様式1、2】に必要事項を記入のうえ、先端社会研究所事務室に提出。英文での申請可。
申請書は、先端社会研究所ウェブサイト(http://www.kwansei.ac.jp/i_asr/index.html)よりダウンロード。

2)書類審査
「2019年度先端社会研究所リサーチコンペ審査委員会」において、次の評価ポイントにより書類審査を行い、「4)プレゼンテーション」に進む課題を選考。
①先端性 ②親和性 ③計画性

3)リサーチコンペウィーク
2019年6月3日(月)~8日(土)をリサーチコンペウィークとし、「研究計画申請書」を先端社会研究所ホームページにて公開する。

4)プレゼンテーション審査
書類審査を通過した応募課題について、公開でプレゼンテーション審査を実施する。
開催日 2019年6月8日(土)
場 所 先端社会研究所セミナールーム(社会学部棟3階)
※プレゼンテーション審査においては、研究計画や予算使途などについての審査を行う

5)採択決定
書類審査およびプレゼンテーション審査を通じて、本事業の趣旨に掲げる目標を理解し、将来それに貢献することが期待される「優れた先端的な研究計画」を採択する。

4.応募資格者

2019年度の時点における関西学院大学各研究科所属の大学院生ならびに大学院研究員・研究科研究員。
なお、類似の研究課題で既に他から研究助成を受けている場合や、他の研究プロジェクトで資金を配分されている場合、重複して助成が認められない場合がある。
重複を認めるか否かは、審査の過程で判断する。

5.助成内容と採択件数

1件につき20万円を上限とする。採択件数は、2019年度予算枠80万円の範囲内で決定する。
※なお、本制度による助成は、主として調査・研究活動に必要な経費を対象としているため、設備・備品等の購入は原則として認めない。

6.助成年限

2019年度内(研究期間:採択通知日~2020年3月31日)

7.申請書提出期限/提出場所

2019年5月20日(月)15時 /社会学部棟3階 先端社会研究所事務室
※なお、提出時に学生証(研究員証)にて本人確認を行う。

8.採択決定通知

2019年6月14日(金) 申請者宛にEメールにて通知。

9.研究成果の公表

①「中間報告」の提出
  先端社会研究所紀要(2019年度発行予定分)に掲載されます。
②「研究成果報告書」(研究所所定様式)の提出。2020年4月末日までに提出して下さい。
  研究成果報告は一括して先端社会研究所のウェブサイトに掲載します。
③「リサーチコンペ報告会」(2020年5月開催予定)での報告
④「先端社会研究所紀要」(2020年度発行予定分)への研究報告の投稿

10.問い合わせ先

本募集に関する問い合わせは、全てEメールにて受け付けます。
問い合わせ先メールアドレス: asr@kwansei.ac.jp

2019年度リサーチコンペ募集  [ 344.39KB ]PDFファイル