2018年度

[ 編集者:先端社会研究所   2019年1月24日 更新 ]

第5回先端研セミナー

先端社会研究所では、2018年度第5回先端研セミナーを開催します。

【題目】:カナダのアイデンティティを表象する首都オタワのカナダ・デー
【講師】:大石太郎氏(関西学院大学国際学部教授)
【日時】:2019年2月15日(金)16:00~18:00
【場所】:セミナールーム2(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
1867年7月1日、連合カナダ、ノヴァスコシア、ニューブランズウィックという3つのイギリス領植民地が連邦制の自治植民地を形成し、近代国家としてのカナダの歩みが始まった。以来、7月1日はカナダ・デー(1982年まではドミニオン・デー)として、実質的な建国記念日として祝われてきた。7月1日は全国各地でさまざまなイベントが開催され、とくに首都オタワの連邦議会議事堂前広場のヌーン・ショーは、総督や首相などの要人が出席するとともに、カナダ各地から招かれたアーティストがパフォーマンスを披露する一大イベントであり、カナダの公共放送(CBC/SRC)によって生中継される。本報告では、連邦結成100周年を迎えた1967年以降の主要紙の記事と2005年以降の現地観察にもとづいて、首都オタワのカナダ・デーの特徴を検討し、そこに表象されるカナダのアイデンティティを考察する。

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第4回先端研セミナー

先端社会研究所では、2018年度第4回先端研セミナーを開催します。

【題目】:学生時代に何を学ぶべきか
     フィールドと教室のはざまから
【講師】:白波瀬達也氏(桃山学院大学社会学部准教授)
     *【聞き手】:鈴木謙介(先端社会研究所副所長)
【日時】:2018年12月19日(水)16:50~18:20
【場所】:先端社会研究所 セミナールーム(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
大学って、思った以上になにもない。
勉強しなくても強く咎める友だちはいないし、受験のような目標があるわけでもない。遊びの上手な友だちの輪に入ることができないわけではないけれど、サークルだってバイトだってそれなりに真面目にやってるけど、大学時代にやったことがそれだけだと言われるのには不安もある。
今回のセミナーでは、そんなありがちな不安を抱えた学部生から、研究の入り口にいる大学院生までを対象に、「学生時代に何を学ぶか」をテーマに、学外の先生をお招きして、ご自身の研究への入口となった学生時代の体験や、学生に向けたメッセージを語ってもらう企画を実施します。みなさま奮ってご参加下さい。

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第3回先端研セミナー

先端社会研究所では、2018年度第3回先端研セミナーを開催します。

【題目】:人間は特別で、特別でない
     特殊と普遍をつなぐものとしての進化的視点の可能性
【講師】:平石界氏(慶應義塾大学文学部准教授)
【日時】:2018年11月20日(火)13:30~16:40
【場所】:先端社会研究所 セミナールーム(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
他の生物と比べたとき人間には特別な面がある。無闇矢鱈と大きい脳を、直立した身体の上に掲げ、複雑怪奇に構成された無機物に身体を延長させる。しかも、この延長された身体(道具)は、ドーキンスの言う「延長された表現型」(extended phenotype)ではなく、かなりの程度が「文化的」に、獲得、継承、発達されてきたものである。それでは人間のこうした特殊性は、一体どこから来たのだろうか。直立二足歩行、大脳化、道具利用、文化といった特徴が獲得されてきた経緯を考えれば、そこには生物の世界に共通の原理、すなわち自然淘汰による進化を考えることができる。実際、進化は特殊なものを生み出す普遍的原理である。このことをまず確認する。その上で、人間社会の内部に見出される様々な「特殊」、社会集団間差や個人間差もまた、同様に普遍的な原理から理解できるのか、来場の皆さんと考えてみたい。

〈参考文献〉
平石界,2017,性差研究とジェンダー差研究に共通する視点,心理学評論,60(1),111-115.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/60/1/60_111/_article/-char/ja/

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第2回先端研セミナー

先端社会研究所では、2018年度第2回先端研セミナーを開催します。

【題目】:アグリビジネスから食の民主主義へ
     ――今日のフランスの食と農
【講師】:竹沢尚一郎氏(国立民族学博物館/フランス社会科学高等研究院)
【日時】:2018年10月9日(火)17:00~18:30
【場所】:先端社会研究所 セミナールーム(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
アグリビジネス大手の米モンサント社の製造した除草剤でがんを発症したと訴えた裁判で、同社は賠償金の支払いを命じられた。モンサント関連の株価は暴落しており、これがアグリビジネスの終わりの始まりになる可能性はある。

アグリビジネスは20世紀になって発展した産業であり、1990年以降は遺伝子工学によって作り変えた種子を売って莫大な利益を上げてきた。これに対し、フランスおよびヨーロッパ連合は遺伝子改変種子の使用を事実上禁止しており、アグリビジネスとは180度異なる農業を推進している。その基礎にあるのは、農業は単なる経済活動ではなく、環境保全や地域経済の活性化にも貢献しているという「農業の多面的機能」の理念である。

政府の支援等により、フランスの有機農地の割合は2007年の1.9%から2017年の6.7%へと着実に増えており、農家が販売をおこなう有機マーケットやAMAPなどの活動も活発になっている。これらは、生産にかかわるあらゆる情報を提供し、農業者と消費者の関係性を重視し、両者の自己決定権を尊重するなど、民主主義の原則に沿ったものであり、「食の民主主義」の試みと捉えることができる。それにいかなる可能性があるかを事例と共に考えたい。

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第1回先端研セミナー

先端社会研究所では、2018年度第1回先端研セミナーを開催します。

【題目】:AIはどのような時代をもたらすのか?
     ――価値理論と近代化論から考える
【講師】:柴田 悠 氏(京都大学大学院 人間・環境学研究科 准教授)
【日時】:6月13日(水) 13:30~15:00
【場所】:先端社会研究所 セミナールーム(西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟3階)

参加無料、事前申込の必要はありません。みなさまのご参加をお待ちしております。

【概要】
本講演では、AI(人工知能)が社会にもたらす総体的な影響を、価値理論と近代化論の観点から考察する。リースマンの価値理論をヒントにしながら、ギデンズの近代化論を再考する。後者の近代化論では、人々の「専門家システム(技術成果と専門知識)への信頼」は、近代社会の基盤であり、「アクセス・ポイント」(代理者との接点)の経験によって支えられているとされる。しかし深層学習型AIは、その設計者にさえ「リアルタイムの学習過程(特徴量の定義)」が不可知であるため、代理者がおらず、アクセス・ポイントが成立しない。このことは近代社会に根本的な変質をもたらすが、それがどのような変質なのかを「資本主義と不可知性」の観点から考察する。

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