イベント

[ 編集者:先端社会研究所   2014年7月15日 更新 ]

ポスト・ユートピアの映像民族誌—Cuba Sentimental上映とトーク を開催いたします。

関西学院大学先端社会研究所主催
ポスト・ユートピアの映像民族誌—Cuba Sentimental上映とトーク

ユートピア(どこにもない場所)の夢が破綻した後、人はどこに、どんな気持ちで向かう、あるいはとどまるのでしょうか。居場所とその喪失についての映像によるエスノグラフィーCuba Sentimentalを上映し、さらに監督を交えた語らいの場を持つことで、これらの問いについて考えようと思います。

2011年11月4日(金)13時30分〜16時40分
関西学院会館 翼の間
事前申込不要・入場無料

Cuba Sentimental上映 13時40分〜14時40分(上映中は入場をご遠慮ください)
ドキュメンタリー映画 Cuba Sentimental(59分/カラー/DV/2010年)
監督・撮影・編集:田沼幸子
編集助手:レオニード・ロペス
監修:市岡康子
音楽:Eduardo Martín


トーク、フロアとの質疑応答 14時55分〜16時40分
Cuba Sentimental 監督:田沼幸子(大阪大学特任研究員)
コメンテーター:小笠原博毅(神戸大学国際文化学研究科准教授)
コメンテーター:関根康正(関西学院大学社会学部教授)
司会:鈴木慎一郎(関西学院大学社会学部教授)

Cuba Sentimental 監督・制作者プロフィール

田沼 幸子(たぬま さちこ)
1972年生まれ。大阪大学特任研究員。主著に博士論文『ポスト・ユートピアのキューバ:非常な日常の民族誌』(未出版)、Post Utopian Irony: Cuban Narratives during the “Special Period” Decade in PoLAR: Political and Legal Anthropology Review Volume 30 Issue 1, pp.46-66, 2007,『ポスト・ユートピアの人類学』(石塚道子・冨山一郎と共編、人文書院、2008年)がある。映像の可能性にひかれ、科学研究費補助金「キューバからの越境における希望と実践の人類学的研究」(若手研究B)を受けて、2007年夏より撮影を開始する。同年9月に大阪大学GCOE「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」にてプロジェクト「映像作成による人文学の国際研究教育の可能性」を立ち上げ、民族誌映画やドキュメンタリーの上映会や映像作家の招聘をしつつ若手研究者と共同研究を行う。日本文化人類学会第42回研究大会では、分科会 Rethinking “the Visual” を主催し、雑誌『コンフリクトの人文学』第2号では、同名の特集号を編集した。「クラ―西太平洋の遠洋航海者」(1971年)のディレクターとして知られる市岡康子氏に2007年秋に出会って以来、研究会でのレクチャーおよび制作映像に関する指導を受け、初の映像作品となる本作を完成する。

作品シノプシス

日本から文化人類学の院生として調査のためにハバナに滞在した私(サチ)は、キューバ人の友人グループに出会った。私が長期調査を終え2004年に帰国したのち、彼らのほとんどがキューバを去った。イギリス、スペイン、チリ、アメリカ合衆国—希望したからではなく、たまたまたどり着いた未知の土地へと。キューバで別れてから4年が過ぎ、私は彼らをいま住む場所に訪れ、撮影し、それをまた別の土地に住む共通の友人たちにみせながら旅をした。30代前半に移民した彼らは、そのうちのひとりが「実験」と呼ぶ母国の生活とはかなり異なる世界にそれなりに順応していた。しかし、それは静かだが深いショックを受けながらのことだ。それは、部外者が想像するような、異なる政治経済システムに対しての驚きではない。もっと感情的なもの—友人、家族、そして希望に関するものだ。

作品上映歴

2009年9月29・30日 大阪大学フォーラム、会場:グローニンゲン大学(オランダ)
2011年1月22日 大阪大学シンポジウム「コンフリクトをみる・きく 方法論再考」
2011年1月29日 ケベック国際民族誌映画祭(FIFEQ)、会場:モントリオール大学
2011年6月12日 日本文化人類学会第45回研究大会、会場:法政大学
2011年6月17日 同志社大学 シリーズ「アメリカン・ディアスポラ」
2011年6月26日 ゆふいん文化・記録映画祭
2011年7月16日 名古屋まるはち人類学研究会 
2011年10月11日 山形国際ドキュメンタリー映画祭
その他、授業の一環として、摂南大学、龍谷大学、神田外語大学などで上映

作品受賞歴

第14回ゆふいん文化・記録映画祭(2011年)にて第4回松川賞および「ゲストコメンテーター森まゆみ氏・姜信子氏・藤原新也氏が選ぶ特別賞」を受賞

コメンテーター・プロフィール

小笠原 博毅(おがさわら ひろき)
神戸大学国際文化学研究科准教授。社会学・カルチュラル・スタディーズ。主著に『黒い大西洋と知識人の現在』(編著、松籟社、2009年)、『サッカーの詩学と政治学』(共編著、人文書院、2005年)、『スチュアート・ホール』(翻訳書、ジェームズ・プロクター著、2006年、「パイレーツ・モダニティ、あるいは輪廻するヒドラの肉体について」(『現代思想』2011年6月号)等。

関根 康正(せきね やすまさ)
関西学院大学社会学部教授。社会・文化人類学。主著に『ケガレの人類学:南インド・ハリジャンの生活世界』(東京大学出版会、1995年)、Anthropology of Untouchability: “Impurity” and “Pollution” in a South Indian Society(National Museum of Ethnology, 2002年)、『<都市的なるもの>の現在:文化人類学的考察』(編著、東京大学出版会、2004年)、“Contemporary Popular Remaking of Hindu Traditional Knowledge: Beyond Globalisation and the Invention of Packaged Knowledge,” in Christian Daniels ed. Remaking Traditional Knowledge: Knowledge as a Resource (Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa, 2006年)、『宗教紛争と差別の人類学:現代インドで<周辺>を<境界>に読み替える』(世界思想社、2006年)等。

写真展「『赤い家の真実』戦争被害を語り継ぐ」を行います。

展示日程

2011年 6月20日(月)
    13:00~22:00

    6月21日(火)~23日(木)
    8:50~22:00

    6月24日(金)
    8:50~17:00

展示会場

関西学院大学図書館エントランスホール

展示物

1944年11月23日、第二次世界大戦中、旧日本軍によって男性村民たちが虐殺、女性村民たちが集団強姦を受けたフィリピンのマパニケ村。 2008年度・2009年度に先端社会研究所の共同研究「戦争が生み出す社会」の中で、このマパニケ村の住民(戦争被害にあった高齢者の女性5名、およびその子や孫にあたる村の若者18名)を対象に、フォトボイス(写真を用いた参加型アクションリサーチ)を用いた調査プロジェクト(担当:人間福祉学部 武田丈教授)が行われました。今回の写真展は、このマパニケ村の住民自身が撮影した「村に今も残る戦争の爪痕」の写真約30点(フォト)、およびそれぞれの写真に関する説明文(ボイス)を展示します。 また、参加者の女性たちを含む戦争被害を受けた女性たちによって組織された「マラヤ・ロラズ(自由なおばあさんたち)」が自分たちの経験をベースに作った歌のビデオ作品や、フォトボイス・プロジェクトのプロセスをまとめたスラライドショーの映像も合わせて展示いたします。

※一般公開・参加無料

主催:関西学院大学先端社会研究所
協力:関西学院大学人間福祉学部武田丈研究室

ポスター  [ 1.11 MB ]PDFファイル

2008年度先端研ウィーク

概要

先端社会研究所は、研究活動はもちろんのこと、教育や社会的な実践も活動の柱と捉えています。研究の成果を、限られた研究者コミュニティの内部で発表するだけでなく、シンポジウム、セミナー等を通じて広く一般に公開することは市民啓発に資すると考えています。また本研究所は研究成果をトップダウンで市民に報告するというだけではなく、市民・行政・NPO等と連携して社会のニーズに応えるべく調査・研究を行い、その成果を社会に還元してゆくことを重要な理念としています。研究者と社会との双方向の交流を通じて開かれた研究所をつくり上げてゆくことは、今日の大学に対する社会的な要請にも合致したものと考えます。
こうした理念の下、本研究所は2008年10月6日~10日の5日間に渡り先端研ウィークを開催しました。そこでの統一コンセプトとして掲げられたのが「人と場」でした。現代社会においては、地域社会の急速な変容、都市や国境を越えた人の移動、他者への無関心の蔓延、社会不安の増大などが進行しています。人と人とがいかにして互いを理解し合い、つながり合える場を構築出来るかが、かつてないほど重要な課題となりつつあると言えるでしょう。
先端研ウィークでは、本研究所の研究員たちが個々の研究内容に応じ、「人と場」について考えるためのさまざまな企画を実施しました。西宮市の後援による講演会、伊丹市の後援によるシンポジウム、本研究所・荻野所長の自作アニメーションフィルムの上映、中国映画を見ながらのフィルムセッションと、そのスタイルや題材は実に多様でした。これらの企画は全て一般公開され、本学の学生のみならず、多くの一般市民に本研究所の研究活動に触れる機会を提供しました。また質疑応答を通じ、一般市民と本研究所の所員とが双方向の交流を行う機会も与えられました。またこれらの企画に加え、先端研ウィークの全期間に渡り、西宮市の景観についてのパネル展示ならびに伊丹市の空港隣接地域の変遷を描いたパネル展示が関西学院会館で行われ、訪れる人々の目を引いていました。
本研究所の今後の社会的実践活動のあり方については、本企画の経験を踏まえて所内で更なる検討を進めてゆく予定です。

日程

期間:10月6日(月)~10日(金)
主催:関西学院大学先端社会研究所
後援:伊丹市、西宮市

西宮市パネル展示&講演会

(1)「都市景観パネル展~LOVEにしのみや~」
   期間:10月6日(月)~10月10日(金)
   場所:関学会館 輝の間

(2)講演会「西宮の景観を考える」
   日時:10月6日(月) 14:30-17:00
   場所:関学会館 翼の間
   講演者:岩田郁子(西宮市役所都市景観まちづくりグループ)
       中野康人(関西学院大学社会学部准教授)
       岡本卓也(関西学院大学先端社会研究所リサーチ・アシスタント)
   司会:渡邊勉(関西学院大学社会学部教授/先端社会研究所副所長)

ライブ授業「アニメで捉えるいじめの風景」

日時:10月8日(水)13:30-15:00
場所:先端社会研究所会議室 (社会学部棟2階)

企画:荻野昌弘(関西学院大学社会学部教授/先端社会研究所所長)

先端社会研究所連続シンポジウム第2回&写真展

(1)シンポジウム
   「大阪国際空港『不法占拠』はなぜ補償されたのか-住民・行政・研究者の立場から-」

   日時:10月9日(木)13:30~17:00
   場所:関西学院会館レセプションホール
   パネラー:石原煕勝(伊丹市副市長)
        丹山判同(元伊丹市中村地区自治会長)
        金菱清(東北学院大学教養学部准教授)
   コメンテイター:日野謙一(伊丹人権啓発協会)
           川上八郎(伊丹市議会議員)
           高橋裕(神戸大学法学部教授)
   司会:三浦耕吉郎(関西学院大学社会学部教授)

(2)写真展『空港隣接の町 消滅と再生の物語』
   展示期間:10月6日(月)~10月10日(金)

フィルムセッション 

「激変する時代の『人と場』を考える
─チャン・イーモウ監督『至福のとき』を観ながら─」

日時:10月10日(金)14:30-17:30
場所:関学会館 翼の間

トーカー:三浦耕吉郎(関西学院大学社会学部教授)
     渡邊勉(関西学院大学社会学部教授/先端社会研究所副所長)
ナビゲーター:阿部潔(関西学院大学社会学部教授)