§2 数 列

4 等差数列の和

 前の章で,等差数列の一般項について学習しました。ここでは,その和について考えてみることにしましょう。

 ここで,初項 3,公差 2,項数 10 の等差数列

を考え,その和を求めてみましょう。皆さんはどのようにして求めますか? いろいろな求め方がありますが,ここでは,次のようにして求めることにします。

 今,求める和を S10 としますと,



となります。また,足し算は順序に関係なく一定なので,上の式は

とも書けます。要するに S10 を求めればよいわけですから,少し技巧的ですが,(1)と(2) 辺々(左辺は左辺,右辺は右辺)加え合わせますと,

となります。よって,2S10=24×10=240 より S10=120 となります。

 一般に,初項 a,公差 d,項数 n の等差数列の末項を としますと,初項から第 n 項までの和 Sn は,

となります。また,S10は上の例と同様に,

と書けますので,(3)と(4)の辺々加えますと,

となります。よって,2Sn=n(a+) より となります。また,まとめ1より第n項(末項 )は an=a+(n-1)d と書けるので,次の公式が成り立ちます。

 まとめ2を用いて,次の例題を解くことにしましょう。

例題1 次の等差数列の和を求めよ。
(1) 初項 100,末項 30,項数 7
(2) 初項 -5,公差 3,項数 10
[解答] まとめ2をそのまま用います。



例題2 次の等差数列の和を求めよ。
(1) 初項 2,公差 3,項数 n
(2) 初項 3,末項 21,項数 n
[解答] まとめ2をそのまま用います。

 これが基本です。数列の問題は,パズルに似ています。まとめ1,まとめ2をうまく用いて練習問題を解いていくことにしましょう。

練習問題1 等差数列において,初項から第n項までの和を Sn とする。S10=10,S20=40 のとき,Sn を求めよ。




 次の問題は,まず,どのような数列になるのか数列を具体的に列記し,それより推定を行い,一般項を求めてから和を求めてみましょう。

練習問題2 9 で割れば 7 余り,15 で割れば 4 余る 3 けたの正の整数の総和を求めよ。




 練習問題2におきまして,一般項の一般的な求め方は以下のようになります。

 上の条件を満たす整数(3けたという条件は外す)を a とすると,ある整数 x, y に対し,

となる。そこで,合同式を用いて,

 よって, y = 3n + 2 となります。したがって,これをもとの式へ代入しますと,

よって,an = 45n - 11 が得られます。