おすすめの本

[ 2017年11月20日 更新 ]

この11月より、高等部図書館前の展示を模様替えしました。テーマは、「どうぶつが活躍する本」!
古典文学、現代小説、国内外の絵本から、動物が主役の本をいっぱい紹介しています。調べてみると、動物が出てくる本は膨大な量で、紹介できなかった本もまだまだあります。その中から、特殊な能力を持つ猫と犬にまつわる海外のノンフィクションを紹介しましょう!

『ボブという名のストリート・キャット』 ジェームズ・ボーエン著

辰巳出版

ボブという名のストリート・キャット

おそらく、主人公の「ボブ」は、今や世界で一番有名な猫かもしれません。つい最近まで、本人(猫?)出演の映画が日本でも上映され、映画の宣伝のため著者ともに来日までしていたのですから。保護されたノラ猫が薬物依存で苦しんでいる青年を立ち直らせるストーリーは、にわかに実話とは思えない内容ですが、正真正銘の実話!猫の性質をよく知っている人なら、「ボブ」の特殊ともいえる性格に驚嘆することでしょう。このような猫はめったに現れることはありません。幸せな家族に保護されていたら、ただの賢い猫として平凡な猫生を送っていたでしょうに、著者ボーエンと出会ったことが彼の才能を世界に知らしめたのです。神様の采配としか思えない出会い!この本には「ボブがくれた世界」という続篇があります。2冊合わせると世界中で1000万部を超える大ベストセラーとなり、英国のキャサリン妃も絶賛しているそうですよ。

『オスカー 天国への旅立ちを知らせる猫』 デイヴィッド・ドーサ著

早川書房

オスカー

「患者さんの死期が近いことを察すると、ベッドに飛びあがり、患者さんが亡くなるまで、ずっとそばにいる猫がいる・・・・」(訳者あとがき冒頭)これまた、ボブと同じく、にわかに信じがたい実話です。著者は老年医学を専門とする内科医で、介護付き有料老人ホームと特別養護老人ホームを兼ねたような「ステアー・ハウス」に勤務しています。ペットセラピーを重視している施設なので、オスカーたち猫一家と他の動物たちも暮らしています。著者は、信頼するスタッフからオスカーの不思議な行動を報告され、その謎を解明するべく、オスカーに看取られた遺族に取材を始めます。「彼が見守っていてくれるから、さみしい思いをせずに逝ける・・・・」本文の所々に載っているオスカーの写真は、とても穏やかで堂々としています。彼もまた、終末期の患者さんとその家族を見守る使命を背負って生まれてきた特別な猫なのでしょう。

『波乗り介助犬リコシェ』 ジュディ・フリドーノ著

辰巳出版

波乗り介助犬リコシェ

著者は、アメリカでNPO団体を立ち上げ、介助犬育成士として活躍している女性です。彼女は数多くの犬たちを訓練している中で、1匹の抜群に頭のいい子犬に出会います。しかし、その子犬リコシェは成長とともに言うことを聞かない落第犬になっていき、とうとう訓練を諦めます。ただ、サーフィンだけは大好きなリコシェ。ある日交通事故で障害を負った少年のサーフボードに飛び乗り、転覆しないように寄り添ったリコシェは、その後、波乗り介助犬として、自分の使命を全うしていきます。この本の軸となるメッセージは、「ありのままの相手を認める」。自分らしく振舞うことを許された犬が、傷ついた魂に寄り添って、本人だけでなく周りのすべての人々に希望と笑顔を運んだのです。巻末にはサーファー・リコシェの雄姿や、人々と触れ合う時の優しい眼差しが写し出されています。