岡田 弥生(おかだ やよい) 教授<M・D>

[ 編集者:大学院 言語コミュニケーション文化研究科       2019年3月14日   更新  ]

博(文)・文修・文学

研究内容

専門はアメリカ文学です。作家の思想・哲学がいかに作品に反映されているか、主にキリスト教思想の観点から考察しています。アメリカ文学の大きな特徴の一つはピューリタンたちの真摯な信仰に端を発する厳しい自己認識に基づく強烈な自意識です。数ある作家の中でも、『荒地』をはじめ近代の精神的荒廃に警鐘を鳴らしたT. S. エリオットと、南部の人種問題を背景に実存の本質に鋭いメスを入れたウィリアム・フォークナーが主な研究対象です。中心的テーマは罪とその贖いという人間存在の究極的問題です。ここしばらくフォークナー作品におけるキリスト像を、フォークナーが愛読していたにもかかわらず、これまでフォークナー研究において全く言及されてこなかった、17世紀の神学者ジェレミー・テイラーの神学的影響から探求しており、『ウィリアム・フォークナーのキリスト像―ジェレミー・テイラーの影響から読み解く』(2010)を出版しました。今は主にT.S.エリオットの自意識の変容をエリオットが最も多感な青年期に発表した哲学論文 Knowledge and Experience in the Philosophy of F. H. Bradley から読み解き、エリオット作品全体を解釈する研究をしています。2018年3月『「眼」から「薔薇」へ―F.H.ブラッドリー哲学から読み解くT.S.エリオットの自意識の変容』を出版しました。