大髙 博美(おおたか ひろみ) 教授<M・D>

[ 編集者:大学院 言語コミュニケーション文化研究科       2019年3月14日   更新  ]

Ph.D.・M.A.・文学

研究内容

私は言語の音声面を研究対象としています。言語学で音声学・音韻論と呼ばれる分野です。研究成果の確度を上げるために音声分析機を使うので、実験音声学などとも呼ばれます。音声は確かに物理的なもの(空気の振動によって作られる)ですが、四つの次元(強さ・高さ・長さ・音色)のそれぞれには音が「単位」として機能するための「規則」(体系)が存在します。例えば日本語における高さの次元では、「高」と「低」の2単位がシステムを構成しながら心理的に存在しますし(「高さアクセント」)、長さの次元(リズム)では「長」(bimoraic foot)と「短」のリズム単位が存在します。音色次元では、例えば母音ですが、理論的には無限数ある母音の中から5種類が単位音として選ばれています。しかし強さの次元では、英語に見られるような注目すべき規則はありません(つまりこの次元は日本語話者に意識されない次元です。この違いが日本人の英語学習に負の干渉をする点に注意!)。音体系という視点から例えば日・英語を比べて見ると、そこには共通点と異なる点があります。このうち、私は特に「共通点」(普遍性)に関心があります。それで、これまでに日・英語の他にロシア語・イタリア語などにも研究の射程を広げていますが、将来的には中国語の声調や朝鮮語のアクセントなどにも研究の手を伸ばしたいと考えています。最後になりましたが、日本語と様々な外国語の音韻体系を比べていますと、上述のとおり、共通する点と異なる点が見えてくるわけですが、私はここから得られる知見を外国語音声教育にどのように活かしうるかについても研究しています。