2021年2月 「未曾有の大災害

[  2021年2月1日   更新  ]

      “Mastery for Service”
        “幼子はたくましく育ち、
         知恵に満ち、
         神の恵みに包まれていた"

         2021年2月 避難訓練

「あの日を忘れない 1・17」

今から26年前、1995年1月17日の朝5時46分に、これまで誰も経験したことのないような、驚くほど大きな地震がありました。
阪神・淡路島を中心にして、6,434人の人が、崩れた家の下敷きになったり火事のために亡くなったりました。
未曾有の大震災を体験したあの頃、こんなことがよく言われました。
「形あるものはなくなるが、形のないものはなくならない。」
テレビ、冷蔵庫、たんす、食器、車、家屋、などなど、どれだけがあの震災で瓦礫と化したことでしょう。
西宮の海岸にそれらの瓦礫が集められ、その処理のため、24時間燃やされ続けていました。
真っ黒な煤で洗濯物は外に干せない毎日が続きました。
それでも、瓦礫の山はどんどん増え続けました。

ところが、同じ震災でも形のないもの、優しさ、いたわり、助け合い、譲り合い、分け合い、我慢するなどは、
逆にぐっと頭をもたげ、人々を勇気づけ、励まし、助けてくれました。
重い荷物を持っていると、「持ちましょうか。」という若者がいました。
「井戸があります。ご自由にお使いください。」という張り紙を見かけました。
雨の日には「ご自由にお使いください。」と傘が置いてありました。
子どもたちは率先して給水車の長い列に並んで水くみをしていました。
そして、そのポリタンクをお年寄りの家に運び、エレベーターの止まった階段を上層階に持ち上げてくれました。

学校が再開されてからも、運動場に車が駐車され、体育館や校舎に避難してこられた方々がおられたとき、
登校した子どもたちはそんな状況を理解し、教室で上手に遊びました。
自分も学校に避難していて、校舎の一室から直接登下校していた児童もいました。
「今どきの若者は・・・。」と言われていた若者が、誰に言われるでもなく、避難所の手伝いを始めて、
ボランティアの先鞭となり、その中心となって活躍しました。

これらのことは、全て形のあるものではなく、精神的なものです。
これらの目に見えないものはどうすれば人の心に宿るのでしょうか。
口で子どもたちに話をするだけではなかなか難しいことだと思います。
様々な経験、体験をさせ、感動を味合わせたり、しっかり自分で考えさせたりすることをくりかえすことで
形のない大切なものが身に付いていくのだと思います。
そのことが、私たちが大切にしている”Mastery for Service”そのものだと思います。
今、コロナ禍の中、そのことを改めて実感しています。

阪神・淡路大心震災で私たちは、本当にたくさんのものを失いました。
しかし、同時に、人として大切なものをたくさん知ることができたように思います。
あの時の記憶をこれからも引き継ぎ、震災から学んだ大切なものをもっと深く、濃いものにしていくことが
私たち震災を経験した者の使命だと思っています。