2020年11月 「ラストページまで駆け抜けて

[  2020年11月1日   更新  ]

202007

      “Mastery for Service”
        “幼子はたくましく育ち、
         知恵に満ち、
         神の恵みに包まれていた"

         読書の秋(メディアセンターにて)

 「ラストページまで駆け抜けて」2020読書週間標語

地球温暖化が大きな問題となっていますが、このところ朝晩はめっきり涼しくなり、過ごしやすい季節となりました。

 折々の遊ぶいとまはある人の いとまなしとて書(ふみ)読まぬかな〈本居宣長〉

遊ぶ暇がある人も時間がないと言って、本は読まないものだという意味だそうです。
昔も今と同じようなことが言われていたようです。
現代ではテレビやゲームなどの楽しい遊びがたくさんあり、様々な情報はスマホやパソコンで簡単に手に入るのが
当たり前の生活様式になっているのですから、「読書離れ」が加速しても不思議なことではありません。
しかし、登場人物の心情に共感したり、人間模様を楽しんだり、また情景を想像しながら物語をじっくり読む、
様々な資料、事典などでとことん調べる等は、実に楽しいものだと思います。

2018年2月6日の文化芸術教室で、「NASAより宇宙に近い町工場」の著者、植松努さんが初等部に来てくださいました。
今ではJAXA(宇宙開発機構)のロケット開発のなくてはならないパートナーとなっている植松電機の社長さんです。
その時の講演で、「他人の『どうせ無理!』という言葉や評論に負けないことを、伝記で学んだ。」というお話をしてくださいました。
あきらめない自分、「どうせ無理」への挑戦は、そこから始まり、今の宇宙への夢とつながっているというお話でした。
植松さんは子どもの頃の読書で自分をより向上させる素晴らしい力を得ることができたということだと思います。

本をじっくり読むと、自分と違う世界、体験できない世界、自分とは違う考えや生き方、思いもよらない素晴らしい出会いがあり、
考える力、想像力、感性も育ちます。本はわたしたちの夢や想像の世界をどこまでも広げてくれ、心を豊かにしてくれます。
しかし、人間が本気で「不思議を信じる力」を持っているのは一生のうちで幼少期、小学生くらいまでのほんのわずかな時間しかありません。
本の中の実際にはあり得ない世界や人との出会いの中にどっぷりと浸ったり、
本気で夢や憧れを持ったりできる力は大人に近づくと段々薄れていってしまいます。
だからこそ、小学生の今、読書をすることが大切だと思います。
「ラストページまで駆け抜けて」今年の読書週間の標語です。読書に没頭して気が付いたらラストページだった。
そんな読書ができたらいいなと思っています。