2019年3月 「尾根の杉、谷の杉」

[  2019年2月21日   更新  ]

2019年3月「尾根の杉、谷の杉」

尾根の杉、谷の杉

                              “Mastery for Service”
                              “幼子はたくましく育ち、
                               知恵に満ち、
                               神の恵みに包まれていた
                                                 
                                                      
                           1月31日~2月7日 作品展in体育館
                          

〝尾根の杉、谷の杉〟

 杉の木は比較的水分と栄養分に富む環境を好む傾向があるそうです。そのため、山の尾根にある杉は、どちらかというと幹が太く、あまり背は高くありません。それに対して谷にある杉は、真っ直ぐで、うんと背が伸びます。山の尾根は雨が降っても、雨水はすぐ下の方へ流れていってしまいます。毎日風が強いので、土は乾きやすくなります。そのために尾根の杉は、水を得るために根を広く、深く伸ばさないといけないのです。また、山の頂上はいつも強い風が吹いているので、倒れないように根を太くして、深く広く張らなければなりません。でも幸いなことに、尾根には太陽の光がたくさん降り注ぐので、葉を幹の下の方まで茂らせておくことができ、十分な栄養を作って、根や幹に送ることができます。一方、谷の杉は水も十分あり、肥料も、山の斜面から流れてくる水に溶け込んでいます。そのため、養分、水分も簡単に取ることができるので、根もそれほどは張っていません。背は真っ直ぐ高くなりますが、その割には、根は浅くて細いそうです。周りには、同じ高さの杉が何本も伸びているので、太陽の光が下の方に届かず幹の下の方には枝がありません。  
昨年はたくさんの豪雨や台風が日本を襲いました。そんなとき、谷にある杉が折れたり、倒れたりしても、尾根の杉は、常に厳しい自然の環境に鍛えられていることで、倒れずに頑張ったものが多かったそうです。なるほど、杉の木の成長は、私たち人間にも当てはまるような気がします。

〝根〟を育て、養うための大切な期間は、苗木の時期。人間で言えば、幼児・児童期に当たります。「植木の秘訣は子どもの教育の秘訣でもある」と言った人がいましたが、それは初めが肝腎ということなのでしょう。子どもの時に手をかけずに放っておいたり、誤った躾になっていたりしては、〝根〟が貧弱になってしまいます。たっぷりと時間をかけて、学校でも、家庭でもふれあいを密にして、愛情豊かに教え導いていくことが大切だと思います。心を磨くことに価値を置いた〝根〟の教育を大切にしたいと思っています。
 私は、人間としての〝根〟を、心豊かに生きるための「思いやりの心」や「優しさ」「誠実」「正直」「勤勉」、思考を支えるための「基礎的・基本的な知識や技能」、たくましく生きるための「健康や体力」だと考えています。
 今年度もあと1ヶ月となりました。新しい学年では、さらにしっかりとした根を伸ばし広げることができるよう備えていきたいと思います。
 
自然の猛威を改めて感じ、最後はインフルエンザの流行を心配し続けた1年でしたが、何とか今年度も、無事に終えることができそうです。これも、保護者・KGファミリーの皆様の温かいご理解とご支援の賜物と心から感謝しております。この1年間も、本当にありがとうございました。