「やわらかな土」

[  2015年3月1日   更新  ]

やわらかな土

「残り12日」


「春は空から そうして土から かすかに動く」

そう言ったのは、明治時代の歌人であり小説家である長塚節(たかし)。

病を得てふる里に戻り、療養に努めるなかで村を舞台に農民を生き生きと描いた「土」という作品を残しています。

本校をそうした眼で見ると、雨を受け日一日柔らかくなる土壌の力を借りて、ネコヤナギが花穂をふくらませ、梅がわずかずつ花をつけてきました。

初等部には、小さな畑があります。滑り台付きの総合遊具の傍らに位置し、生活科や理科の実習園として活躍。しかし、冬の期間は出番少なしというところでしょうか。




その畑に、2月半ば鍬(くわ)が入りました。土が耕され、盛り上がった山はやわらかな布団のようです。人の姿がなくなると、どこからともなく小鳥たちが来校。小さな虫たちを見つけ、ついばみます。

人も植物も動物たちも、この小さな土地でそれぞれの営みを繰り返し春を迎えます。


========『 そうなんだ 』========

いよいよ、6年生が初等部を巣立ちます。

3月16日(月)の当日まで、登校は12日間。

週明けの卒業式は、初等部にとり初めてのことです。土曜日に諸準備を行います。
誰よりもお世話になった1年生、多くを学びました。その分、さみしくなることでしょう。

もう通学路でケガをしても、おぶってくれる6年生はいません。
ケンカをしても、止めてくれる6年生もいません。
立派で大きく力を備えていたお兄さんはいなくなります。
広い心を持ち、やさしい気持ちで接してくれたお姉さんはいなくなります。
  
「そうなんだ。いなくなってしまうんだ」。

そうした気持ちのつぶやきが、これから何度も心の中に顔をのぞかせることでしょう。

1年生のあなたたちに注がれた小さな「あんなこと」「こんなこと」。

何かを受けたことが分かる日は、そう遠くはないように思います。

過ぎ去るなかに “ Mastery for Service ”があります。