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栗林 千佳さん(理工学研究科M1)

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活動参加回数:3回
参加した回:第4回(2017年2月)、第6回(2017年9月)、第8回(2018年2月)

熊本地震現地ボランティアに参加した理由・きっかけは?
誰かの役に立ちたいという思いがあり、ボランティアには以前から興味があったのですが、参加するきっかけも勇気もなかったんです。でも、同じ学科で仲が良い友達が第2回の現地ボランティアに行っていて、私もやってみようと思ったのがきっかけでした。
その後も現地の方とのつながりが1回で途切れてしまうのは嫌だと思って継続して活動に参加しました。3回の活動に参加した後は、ボランティアのメンバーとしてではなく、個人として現地の方との関係性を継続したいという思いから個人的に現地を訪れるというやり方に切り替えました。

どんな活動をしましたか?
①仮設住宅で住民の方と交流する
②まちあるきで被災のことを知る
③南阿蘇で観光について考える
という3つを中心に活動しました。
仮設での活動はたくさんの現地の方と関わることができたので特に印象に残っています。初めて参加した時(第4回)は熊本の名産でもある「だご汁」作りを通じてたくさん交流しました。あえて現地の名産品を作ったことで、住民の方々から作り方を教えてもらう場面もあったことが良かったです。
まちあるきは現状を「見て、学ぶ」ことができたので印象に残っており、阿蘇大橋が崩落した現場の見学については複数回活動に参加したことで景色の変化についても気付くことができました。

参加してみてどうでしたか?
もちろん、現地の方々と一緒に過ごせて楽しかったということが一番にくるのですが、すごくもやもやしたというのも率直な感想です。被災地に支援に行っているものの、すごく好意的に受け入れてもらっているという状況があまり自分の中で整理できなくて。現地の方々が「被災者」として自身のことを受け入れているからこそボランティアを好意的に受け入れて迎えてくれているのかな?とも思うのですが、私自身はボランティアとして現地の方々のご厚意に甘えるこの接し方で良いのだろうかともやもやした覚えがあります。もし逆の立場で、私自身が被災者だったら「ボランティアを受け入れたくない」という思いも沸くのではないかなと思っていて、だから違和感を覚えたのかもしれません。 思い返してみると、ボランティアとしてではなく個人的に現地の方に会いに行くようになったのも、このもやもやがあったから関わり方を変えたんだと思います。

参加する前と後で変わったことはありますか?
熊本のことが身近に感じられるようになったことです。熊本で台風や大雨の影響があったと聞くと、現地の方の顔と名前が思い浮かぶようになり、大丈夫かなと心配するようになりましたし、そういう意味で身近になりました。 もう一つは、ボランティアに対するイメージが変わったことです。敷居が高いイメージだったのですが、気軽に参加できるものなんだということがよく分かりました。自分でもできることがあるんだと思えたのは大きかったですね。
あと、色んなボランティアの仕方があることも知れました。がれき撤去から心のケアまで、活動は幅広くあるんだなと。 後日違うイベントに参加した時に、写真洗浄の活動をしているボランティアの人と出会ったのですが、こういう活動もあるんだ、と驚きました。色んな関わり方ができるのはボランティアの魅力だと思います。

今に活きていることはありますか?
この質問、難しいですね(笑)
大学院で熊本の地下水を研究テーマにしているので、間接的にではありますが活きていることかなと思います。
あと今も現地の方との繋がりがあることは自分の中で影響が大きくて、年賀状を送ったり電話をしたり、直接現地へ会いに行ったり、年に1回はやり取りをするようにしています。話したいなぁ、会いたいなぁと思う気持ちと、「忘れられたくない」じゃないけれど、どういう風にしたら覚えていてもらえるかというのは考えますね。関学生だけでも300人くらいが現地の方と会っているわけだし、現地の方からすると他にも多くのボランティアさんと関わっていると思うので、その中でいかに覚えてもらえるかは意識しています。やはり覚えていて欲しいので。
そのうえで、どういう状態が「現地の方と繋がっている」といえるのか、今も悩みます。「繋がり」はこれまでも、これからも大切にしたいと思います。

ボランティアをするうえで大切なことは何だと思いますか?
心とか気持ちはもちろんなのですが、「ボランティアに行く目的」が大切だと思っています。
それは相手にとっての目的でも良いし自分にとっての目的でも良いと思います。
実は私が現地で活動した時に「何しにボランティアにきたん?」と現地の方から言われ、はっきり答えられなかったこともあって。目的を考えて行くことは大事だなと実感しました。
あと個人的には参加して出会ったからにはできる限りその関係性を継続したいと考えているので、中途半端な関わり方をしないようにしています。だからこそしっかり関わりを持てるように、どんな人と繋がるか、どのタイミングで関わるかを考えて行動するようにしています。
 

学生だからこそできること、できたことは何だと思いますか?
「学生だから」現地の方に受け入れてもらえたということは大いにあると思います。
個人として行くよりも身分が分かっている分安心して受け入れてもらいやすいし、大人とも子どもとも接しやすい年齢なので、関わる世代の幅の広さも要素としてあると感じます。
被災地に子どもの遊び場がないという背景などもあるので、無邪気に子どもたちと遊ぶことも学生に求められていることだと思います。

最後に、メッセージをお願いします!
私自身がそうだったからという視点でしか言えませんが、ボランティアは現地の方々のためにする、現地を知るためにする、ということだけではなく、自分自身について知ったり考えるきっかけにもなる活動だと思います。なので、機会があれば活動に行ってほしいです。
私の場合は自分が「被災地」や「被災者」をどう捉えていたかとか、人との繋がりを大切にしたいという信念があるんだなとか、そういう気付きがありました。
自身の得意不得意や、やりたいこと・やりたくないことを知るために、現地へ行って活動してみるのも良いのかなぁと思います。