学生の秘めた“力”への不安と期待

[ 編集者:ハンズオン・ラーニングセンター       2018年1月17日   更新  ]
学生が制作した会社案内

学生が制作した会社案内

センターが4月に発足し、早や10ケ月。2月に入れば、集中講義科目が6つほど実施されますが、1月12日でレギュラーの授業期間での授業が終了しましたので、この秋学期の新規プロジェクトを中心に一旦秋学期の振り返りを行いたいと思います。

まずは「PBL特別演習004(富士ゼロックス兵庫㈱志プロジェクト)」です。この授業では、学生が実社会の生きた経営学を学ぶことを主眼におき、協力いただいている和田興産㈱<マンションディベロッパー>、阪神内燃機工業㈱<内航船エンジンメーカー>の経営者及び社員へのインタビューや施設見学等を踏まえ、会社案内の制作を行いました。

最終成果報告会での学生発表の様子

最終成果報告会での学生発表の様子

経営者インタビューでは予定質問を行い、回答内容をメモすることで必死な学生達ではありましたが、次の社員インタビューでは適宜アドリブも交えながら「会話のキャッチボール」ができるところまでに成長。また、会社案内制作では、インタビュー内容や同業他社分析等を踏まえ、チームでどういうコンセプト、内容で“学生目線”の会社案内を制作していくかを授業内外で活発に議論し、具体的なアウトプットにつなげていきました。
授業への申込時点では「これほどまでに忙しい」とは思ってもいなかった学生が多く、「脱落者が出るのはないか」という不安に常に苛まれながらの授業運営となりましたが、結果は杞憂に終わりました。
学生達は、就活生に対して就活においてほしい情報は何か?などもリサーチした上で、自分達の目で見た、聴いたリアルなその企業の訴求ポイントや特徴、社員の働きぶりなどをこだわりをもったコンテンツにまとめ、一冊の会社案内としてまとめあげてくれました。決して完璧ではないですが、限られた紙幅、情報量で見やすく工夫し、少し手を加えれば企業が会社説明会で使うこともできなくはないレベルになっており、プロジェクトの今後の可能性をおおいに期待させる内容となりました。

実売された旅行プラン

実売された旅行プラン

続いては、「社会探究実践演習Ⅱ(朝来・竹田城下町活性化プロジェクト)」です。
春学期に同Ⅰのクラスを授業した5名の学生が春学期にフィールドワークやアンケート調査を行った結果を踏まえて深く認識した「観光客は竹田城跡だけ見て帰ってしまう」「竹田城跡と城下町がつながっていない」という課題を解決すべく、朝来市商工会や全但バス㈱の協力を得ながら、旅プラン作成プロジェクトに挑みました。
1月11日に晴れて「プチプラ学生旅~城崎温泉・竹田城下町編」という商品名で、実売を開始することに漕ぎ着けましたが、そこに至るプロセスを傍から見ていると「今年度中に形になるのだろうか」「実売しても売れるのだろうか」という不安が常に付きまといます。
しかし、これもまた杞憂に終わることになりました。

「プチプラ学生旅」を企画・実現した学生チーム

「プチプラ学生旅」を企画・実現した学生チーム

しかし、これもまた杞憂に終わることになりました。
学生達は「他の授業と並行して取組を進めているので、しんどい時期もあったが、地元のため何としても実現したい、自分達でやると決めたことはやりきりたい」という気持ちで大人の協力も取り付けながら、実現に向けて関係機関との調整、チラシの作成などを年末年始返上で取り組んできました。3月15日の締切までにどれだけ多くの申込をいただけるかはまだわかりませんが、学生オリジナルの想いのこもった超破格値のプランに興味をもっていただける方も少なくはないのではないかと期待しています。

大人目線で見れば、プロジェクトを期限までに円滑に進めていくためのマネジメント能力にはまだまだ改善の余地はありますが、エンジンさえかかれば、学生達の熱量や伸び代、チームワークには驚かされるばかりです。学生も自らが想いを込めて、積極的にプロジェクトに取り組むことが自らを成長させ、達成感を高めること、それにチームで取り組むことがさらに相乗効果を生むことに気付いたことと思います。
NEWS ZEROのメーンキャスターでもある村尾信尚先生が当センターの授業「PBL特別演習001(福島から原発を考える)」の最終授業で、オックスフォード辞典が選んだ今年の言葉「youthquake(若者の行動によって社会に重大な変化が起きること)」を引用しながら、学生に「日本を変えていく“youthquake”の原動力になって欲しい」とのメッセージを送っておられましたが、次の社会を、時代を、背負う学生には、大学時代に多様な困難や試練に自ら立ち向かい、乗り越える経験(失敗も含めて)を積んでもらいたいと思います。
米国の作家であるリチャード・バックは「すべての困難は、あなたへの贈り物を両手に抱えている」と言っています。センターでは、若き挑戦者が共に刺激しあい、共に高めあう学びの場を提供すべく、来年以降も新たな教育コンテンツの開発に挑戦していきます。
(KN)