学部・学科概要(何が学べるか) [文学部]

[ 編集者:文学部・文学研究科       2015年4月10日   更新  ]

文化歴史学科

-人間存在の本質を歴史的・文化的視点から解明する-

 時間と空間を生きる人間存在について、思想、芸術、文化、地域、歴史といった視座から、多面的なアプローチを行います。

 分野別に分けられた6つの専修(哲学倫理学専修、美学芸術学専修、地理学地域文化学専修、日本史学専修、アジア史学専修、西洋史学専修)で、それぞれの専門性を深く追求すると同時に、一方では専修の枠組みを超え、すべての領域にわたって学べる柔軟で自由度の高い履修システムを採用しています。

 これにより専門性を基礎として、広範で多様な学問領域に関わることによって生まれる、幅広い学識と深い洞察力を備えた、優れた人材の育成をめざしています。


哲学倫理学専修

あらゆる事柄を根本から問い直し、人間の存在意義を探る。

研究室での授業風景(浜野先生)

 ヨーロッパで生まれたすべての学問の中でも最も古い歴史を持つ哲学とは、人間に関わるあらゆる事象について基礎から問い直すことで、その根本的な真理を理論的に極めようとする知の営みです。

 それは同時に、人間が持つ知についての絶えざる批判的反省を通じて、その知を可能とする様々な社会的・歴史的条件の中で生きている私たち人間の在り方そのものを自ら問うことに繋がっていきます。

 高度に精密化され抽象化された現代科学との関係の中にある人間の生命というものをどのように考えるべきなのか。

 科学技術の発展の中で生じる様々な問題が人間や動植物の生存環境に与える影響をどのように評価すべきなのか。

 現代の政治において個人と共同体の関係はいかなるものであるべきか、また民主主義はいかなるものとなっていくのか。

 このように現在私たちと私たちが生きている社会を取り巻く問いは限りなく広がっていますが、こうした様々な問題の根底には「自己とは何か、人間とは何か、世界はどのようにあるのか、私たちはこの世界でどのように生きるべきか」といった最も基本的な哲学の問いが常に存在しています。

 人間の知と存在に関わる様々な問いかけに対して、今までの常識をも疑問に付しながら、包括的かつ個別的に答えようとすることにこそ哲学という学問の特徴があります。

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美学芸術学専修

美や芸術への感性を研ぎ澄ます

河上教授による東福門院小袖の復元

 美学や芸術学は技術そのものの習得に直接結びつくものではなく、あくまでも人間と美や芸術との関わりを追求する学問。

 美術・工芸・音楽・演劇・映像など、さまざまな芸術作品を通して、芸術とは何かを歴史的に理論的に明らかにしていきます。

 西洋および東洋の芸術全般に対しての理解を深めるほか、パフォーミング・アートやデジタル・アートなど現代の芸術の潮流にも触れ、感性を鋭く磨きます。

 「美学芸術学入門」に始まり「概論」「芸術論」「芸術史」の講義、文献の「資料研究」、芸術にテーマを絞って考察する「特殊講義」や「演習」などがカリキュラムの内容です。

 また、映像制作や音楽の和声、水墨画制作などの実習を通して体験的に芸術のプロセスを理解できるよう工夫を凝らしています。

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地理学地域文化学専修

フィールド・スタディを通じた空間の理解

ロンドン市外再開発

 複雑な近現代社会をいかにとらえるのか?

 コミュニケーション、移住、観光といった空間を超える活動が活発になり、その一方で、それぞれの地域や場所に根ざした生活や文化もまた重要性を増しています。

 地理学地域文化学専修では、人間と環境、文化と社会に関わる講義や資料研究、さらには文化人類学や民俗学など関係諸科学の講義と、現地での体験を重視しています。


日本史学専修

日本列島に生きる

模擬講義の様子(志村先生)

 世界地図を開いてみると、ユーラシア大陸の東端に、日本を構成する大小さまざまな島が列なっています。

 西の果てにスペインやポルトガルがあるように、ユーラシア大陸の東の果てに日本があり、しかもそれは周囲を大海原で囲まれていました。

 この列島で生きた人々の歴史こそが、私たち日本史学専修のテーマです。

 日本史学専修では、古代から中世、近世、近・現代に至るまでの日本の史実を取り扱います。

 列島で生きた人々は、現代に多くの生の痕跡を残しました。

 それは古文書や古記録や絵画や伝承という史料として、私たちの前に残されています。

 そうした原史料を緻密に読解することが必要です。

 先学の著書や論文を読み、史料を分析し、列島で生きた人々の営みを復元していきます。

 日本歴史の構造と特質、独自性と普遍性を明らかにしていく作業のなかから、列島の過去を生きた人々の姿が私たちの隣人のように立ち現れてくる、そんな知的興奮を味わってみませんか。


アジア史学専修

アジアを学ぶことは世界に通じる

アジア史学専修

 アジアは、大きく東西南北(中央)と東南の文化圏に分けることができます。

 なかでも西アジア・南アジア・東アジアは古代文明の発祥の地で、その周辺への影響も含めて、世界史のなかで大きな位置を占めています。

 世界三大宗教であるキリスト教・イスラーム・仏教が発生し、中国では儒教・道教思想が成立し、それらは現在においても人類の精神的支柱となっています。

 日本は東アジア文明圏に属し、中国・朝鮮半島の影響のもとで独自の文化を発展させ、仏教やキリスト教の影響も受けてきました。

 また現在ではイスラームへの理解が求められ、西アジア史への関心が高まっています。

 本専修では、中国古代文字学、中国古代・中世の政治史、中国近世・近代の政治史、唐宋文学と女性史、さらに前近代西アジア(イスラーム)史の5名の教員が、専攻領域の研究とともに、学生の要望に沿う形で教育に当たっています。


西洋史学専修

「過去」との対話を持続する世界史

西洋史学専修

 西洋史学専修では、ヨーロッパとアメリカの歴史を主体に、過去とつながる時空間に皆さんを誘う授業や指導をおこなっています。

 そこでは、これまでの人間の営みの歴史がすべて考察の対象となります。

 たとえば、古代オリエント、ギリシア、ローマ帝国から国民国家の成立を経て現代のグローバルな国際関係まで、また、日常生活やメンタリティの歴史からジェンダーや環境の歴史まで、広く深く追体験する方法を考えていきます。

 基本的にヨーロッパ文明の足跡を追体験するのが西洋史学ですが、もちろん、そこには、ロシア、カナダ、オーストラリアなどの国々も現れますし、アジアやアフリカの国々との関係を垣間見ることもできます。

 その意味で、西洋史学は世界の歴史をトータルに理解する学問といえるでしょう。

 西洋史学専修の授業では、まず研究の導入部にあたる「入門」から出発し、講義では、「概論」「特論」「特殊講義」でより高度な内容に踏み込んで、過去とどのように向かい合うか、どのような問題意識を育んでいくかを学びます。

 それと平行して、「史料研究」では、外国語(英語、ドイツ語、フランス語、ラテン語など)のテクストの講読を通じて、史料を読解・吟味する方法を学びます。

 こうした講義や史料研究の授業を基礎に、3回生以降の「研究演習」では、皆さんが関心をもつテーマを自ら設定し、「卒業論文」を作成させていきます。皆さんは、瑞々しい発想や問題意識を培い、世界史という土俵のうえを精一杯に動きまわって、面白いテーマを発見し取り組んでください。


総合心理科学科

心理科学専修

人間を科学的観点からとらえ理解する

心理科学専修

 総合心理科学科では、人間を科学的に理解する心理学の教育と研究を行っています。

 1~2年生の間は、心理学の基礎的知識やさまざまな研究方法(観察・実験・調査・検査・統計処理など)の基本を学びます。

 3年生になると、心理学およびその周辺分野に関する知識と技術をより深く学ぶため、各領域の専門家である専任教員の演習に分属します。

 これは、4年生で取り組む卒業論文の準備作業になります。

 具体的な専門分野は、知覚・生理・認知・学習・記憶・思考・言語・感情・動機づけ・性格・教育・発達・健康・異常・臨床・障害・社会・比較文化・乳幼児・高齢者・親子関係・動物・行動分析学・神経科学・精神医学など多彩です。

 数十の実験実習室、3つの実習用ホール、4つの面接室、5つの観察室、3つのプレイルームなどの学科施設に、バーチャルリアリティシステム・眼球運動計測装置・脳電位リアルタイム解析装置などの最先端機器や、各種心理検査用具を保有しています。

 また、わが国では最大規模の動物心理研究施設もあります。

 さまざまな学外機関(小学校、病院、水族館など)での研究活動や、メーカーとの産学共同研究も盛んに行っています。

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文学言語学科

-言語と言語文化・言語芸術を総合的にとらえ人間存在の本質に迫る-

 文学言語学科では、人間の文化を形成するために不可欠の要素と言える、文学と言語学という2つの学問領域を通して、文化と人間のありようや人間の存在の意義や営みの本質を研究し解明していきます。

 文学言語学科は、日本文学日本語学専修、英米文学英語学専修、フランス文学フランス語学専修、ドイツ文学ドイツ語学専修の4つの専修から構成され、日本文学、英米文学、フランス文学、ドイツ文学を育んだ文化圏を対象に、それぞれの言語、文学、文化及びその周辺に息づく人間の営為をつぶさに研究し、人間存在の本質に迫ります。

 また、それぞれ固有の言語文化の理解を深めるために、英語、フランス語、ドイツ語、日本古典語の習熟についても、十分なカリキュラムを用意し、確かな語学力と基礎的な力を養います。

 さらに、各専修で用意された専門分野を習得しつつ、より広く、深く人文学の知識を獲得するとともに、高度な専門知識と研究能力を駆使して、各自の設定テーマを卒業論文として集大成します。


日本文学日本語学専修

日本文学の本質を解明し、日本語の姿と心を追究する

大鹿薫久教授

 日本文化についての正しい知識と理解を持つことは、自己のアイデンティティーの確立につながるものであり、今日の国際化時代には欠くことができません。

 日本文学日本語学専修では、日本文学と日本語の研究を通して、日本の言葉と文化の豊かさを知るとともに日本の文化と心の本質を探ります。

 日本文学の本質を解明し、日本語の姿と心を追究するために、文学研究と語学研究の2つのコースが設けられています。

 文学研究では、古代から現代まで、詩歌・散文・芸能などの領域を広く対象として取り上げ、個々の作品を分析・解釈し、各時代の周辺の文化現象にも触れてゆきます。

 語学研究では、現代日本語のしくみや働きをさまざまな角度から語学的に追究し、さらにその歴史的な変化や地域的変異を研究します。

 いずれのコースも、各自の関心と興味に沿ってテーマを選び卒業論文として集大成します。

英米文学英語学専修

小澤博教授

 英米文学英語学専修は、英語で書かれた文学、あるいは英語そのものの研究を通して、長い歴史を刻んできた人間の営みをさまざまな角度から考えようとする専修です。

 イギリス文学、アメリカ文学、英語学という大きな枠組みのもと、1年生は入門科目を中心とした基礎的な勉強を通して自らの興味の対象を見いだし、2年生はその興味に従って専門的な講義科目を履修することになります。

 3、4年生で専門的な研究をする演習に所属し、その演習を中心に卒業論文の作成という目標に向かって、自らの研究テーマをさらに深めます。

 4年間を通して、英語を読む力、書く力、話したり聞いたりする力を涵養することは言うまでもありません。


フランス文学フランス語学専修

魅力あふれるフランスの言葉と文化に親しむ

オリビエ ビルマン教授

 知性と感性の面でヨーロッパにおいて重要な役割を果たしてきたフランス。その独自性にフランス語をとおして迫ります。

 また、豊かな文学・芸術に親しみます。魅力あるフランスの言葉と文化・社会を深く知ることにより、国際人としての視野をひろげ、個性と総合力を伸ばします。

 最初の2年間はフランス語の総合的な運用能力をやしない、フランス人の生活・社会・言語・歴史・芸術について体系的な知識を身につけます。

 3年生で文学と言語学のどちらかのコースを選択。

 文学研究では、文学史の流れに沿って、その動向・流派・作家・作品を研究します。

 語学研究ではときには日本語と対照しつつ、フランス語表現のしくみをさまざまな角度からとらえます。


ドイツ文学ドイツ語学専修

ドイツ語圏の言葉と文化を学ぶ

ノイシュヴァンシュタイン城

 あなたはドイツ・オーストリア・スイスの今をご存じですか?EU最大の経済力をもつドイツは、環境保護の先進国、また福祉政策の先進国という顔も持っています。

 1990年に平和な再統一を実現して以来ダイナミックな発展を遂げています。

 他方、600年に及ぶハプスブルク家の遺産を継承するオーストリアは、ドイツとは異なる落ち着いた文化的魅力を備えています。

 また国民の多数がドイツ語(スイスドイツ語)を話すスイスは、美しい自然と優れた政策によって独自な存在感を示しています。

 私たちの専修では、これらの多彩な3ヶ国の言葉・文化・文学・芸術を一から学ぶことから始め、4年間の学習の後にドイツ語とドイツ文化に精通した人になることを目指しています。

 最初の2年間は、ドイツ語の学習を中心にしつつ、ドイツ語圏の文化や文学に関する講義によって知識を広めます。

 さらに専門課程の2年間では、色々なテーマの講義と少人数の演習によって、専門知識の深化と口頭発表・論文作成の技法の習得をおこないます。

 さらにその先を目指す人には、大学院での研究の道も開かれています。


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