教員紹介 文学言語学科 フランス文学フランス語学専修

[ 編集者:文学部・文学研究科       2017年4月1日   更新  ]

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教授 小田 涼 (オダ リョウ)

名   前 小田 涼 (オダ リョウ)
研究テーマ ●フランス語学、名詞句の指示、冠詞

 専門は現代フランス語学で、とくにフランス語における名詞句の指示や冠詞の問題について研究している。冠詞のない日本語を母語とする日本人にとって、英語やフランス語の冠詞を正しく使い分けることは至難の業であるが、さまざまな冠詞の使い方を説明することは研究者にとっても容易なことではない。冠詞および名詞句の指示を理解するには、物理的に顕在する現象や客観的事実だけでなく、発話参加者の持つ個人的知識や文化的知識、発話状況などの言語外の潜在的な要因を考慮することが重要であると私は考えている。例えば、とある田舎町で鐘の響く音が聞こえたとき、「もうお昼か。家に帰ってお昼ご飯にしよう」と思う村人が「鐘が鳴ってる」と言うときの「鐘」には定冠詞がつくが、「近くに教会があるのか」と思う旅人が「鐘が鳴ってる」と言うときの「鐘」には不定冠詞がつく(これは英語でもフランス語でも同じ)。最近では、絵画のタイトルの分析にも興味を持っている。

教授 久保 昭博 (クボ アキヒロ)

名   前 久保 昭博 (クボ アキヒロ)
研究テーマ ● フランス20世紀文学、モダニズムと前衛、文学理論

 既存の文学の枠組みを疑い、秩序を打ち壊すことで表現の可能性を広げてゆくモダニズムや前衛の運動は、社会と芸術の緊張をはらんだ関係をもっとも鮮やかに示すものであり、近代、とりわけ20世紀の文学・芸術を理解するうえでは欠かせない要素のひとつである。このような問題関心から出発し、現在では、第一次世界大戦という出来事を文学史に位置づけることを課題として研究を進めている。科学技術が大量殺人をもたらしたことによって進歩に対する素朴な信仰が失われ、さらには総力戦体制の中で芸術や文学までもが「動員」され、文化が戦争の争点となるという状況が出現したことで、未来派やキュビスムを筆頭に戦前から盛り上がっていたモダニズム・前衛の運動はいかに変化したのか。歴史学や思想史の成果なども積極的に取り入れつつ、こうした観点から文学史を立体的に描き直すことを目指している。

教授  東浦 弘樹 (トウウラ ヒロキ)

名   前 東浦 弘樹 (トウウラ ヒロキ)
研究テーマ ●20世紀フランス文学、小説の技法、精神分析の応用

 20世紀フランス文学、とくに『異邦人』の作者として有名なアルベール・カミュの作品を研究しています。カミュはよく実存主義の作家としてサルトルと並び称されますが、彼の作品の魅力は、哲学的政治的思想よりも、むしろそのたぐいまれな感性や文体にあると思われます。そこで私は「幸福の追求」というきわめて人間的な観点から、カミュの小説、戯曲を再検討してみたいと思っています。
 そのほか、20世紀小説の新しい語りの技法の試み、小説研究への精神分析の応用にも興味を
もっています。

准教授 Belouad Chris (ベルアド クリス)

名   前 Belouad Chris (ベルアド クリス)
研究テーマ●比較文化論、翻訳論、フランス語学

 同じ文化の中で育ち、同じ母語を持つ者同士でも、誤解が生じることがあります。ならば、異なる文化を持つ者同士はどのように理解し合えるのでしょうか。また、異なる文化と母語を持つ者の体験、意見や感情をどのように自分の言語に訳せば良いのでしょうか。大学生の頃このような問題に関心を持って、フランスと日本を主な対象とし、翻訳の理論と実践について勉強してきました。その後、文化史の観点から同じ問題について考えたくて、日仏文化交流史を研究し始めました。そして現在、フランスにおける日本語学と日本語教育の設立、日本の文学作品の翻訳と受容について研究しています。
 こういった翻訳と比較文化の研究には必ず語学が関連してきます。そのため、日仏文化交流史の研究も続けながら、フランス語学も研究しています。
 こうした研究に加え、フランス語教育にも積極的に取り組んでいます。より快適で効果的なフランス語学習を学生の皆さんに提供できるよう、日々試行錯誤を繰り返しています。元々日仏翻訳から出発したこともあり、フランス語教育の中でも仏作文の教え方にとりわけ関心があります。

教授 水野 尚 (ミズノ ヒサシ)

名   前 水野 尚 (ミズノ ヒサシ)
研究テーマ ●フランス文学、ロマン主義、ネルヴァル

 大学2年生の時に出会ったフランス19世紀の作家ジェラール・ド・ネルヴァルを30年以上研究の対象にしています。なぜ一人の作家にこんなにこだわるのか、そしてそんなに長い間研究することなどあるのかと思われるかもしれませんが、私の研究はまだ道半ばです。やっと半分くらいまで来たというのが実感です。その研究を一口で言えば、ネルヴァルと同じ時代の読者がネルヴァルの作品をどのように読んだのかを明らかにするということです。そのために、同時代の作家たちの作品を通して当時の文学概念を明らかにすると同時に、19世紀前半に発行された様々な新聞や雑誌を読み、政治的な出来事や社会的な事件を探り、同時代人の「知」のあり方を通してネルヴァルの言葉にアプローチしています。
 また、同じ意識を持って、12世紀の恋愛観、フランスでは17世紀に誕生した児童文学に関しても研究を行ってきました。現在は、19世紀半ばに起こった「美」の概念の変革に興味を持ち、勉強を続けているところです。