海外インターンシップ 高槻 亮太朗 さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科      2018年4月19日   更新 ]
ホテルで関学のインターン参加者とBBQ

ホテルで関学のインターン参加者とBBQ

 高槻 亮太朗
 (たかつき りょうたろう)
【研修地】  
 Los Angeles, US
【研修実施機関】
 Ishigami Ishigami & Ochi, LLP
【派遣期間】
 2017年2月1日~2月26日
【利用したプログラム名】
 短期海外インターンシップ
 (アメリカ)

短期海外インターンシップへの参加動機

 提案力を養いたい、と考え参加しました。私は高校生まで自分に自信を持つ事が出来ず、大勢の人の前で自分の意見を伝える事が出来ませんでした。その度に自己嫌悪になっていた経験から、大学では大勢の前で話す機会を増やそう、具体的にはプレゼンテーションに重点を置いて取り組もうと考えました。課外活動や大学の授業でそういった取り組みをする中で、さらに実践的なフィールドで活動し、提案力を養いたいと考えました。流行の発信地といった事から多くの国の人が集まり、様々な声が聞ける、マーケティングに重点を置いた活動が行える、といったことに魅力を感じ、今回のインターンシップへの参加を決めました。

インターンシップ研修内容

USC(大学)を周っているときに撮った写真

USC(大学)を周っているときに撮った写真

[ビジネス研修(1日目~4日目)]
ビジネス研修というのは、このプログラムには関学だけでなく他大学も多く参加していますが、全員で活動する4日間のことを総称してそう言っています。
活動内容としては1日目はこれから1か月生活するアメリカのことを知るためにロサンゼルスの「ダウンタウン」をいくつかのグループに分かれ、与えられた課題をクリアしていきながら散策します。2日目と4日目はアメリカで活躍する日本人の方をお呼びし、昼食をとりながらの座談会などを行いました。3日目はアメリカの有名な「USC」の学生を招いて座談会をしたり、キャンパスツアーをしてもらいます。
[インターンシップ活動]
インターンシップにも異なるプログラムがあります。「グローバルキャリアプログラム」と「マーケティング型ビジネス体験プログラム」です。前者は事前にこのプログラムの企画運営をしているライトハウスの方と相談し自分の希望する職種の企業へのインターシップが行えます。将来何をしたいか、明確な目標が決まっている人はこのプログラムを志望します。後者は自分の希望する職種などは指定できませんが、通常の業務に加えてマーケティングのプレゼンを行います。プレゼンの内容につきましては企業ごとに異なりますが、私は「日本の古着屋がロサンゼルスに進出する上でどのような業務形態が良いか」についての調査を行いました。

インターン先の社長さんの仕事風景

インターン先の社長さんの仕事風景

 私はアメリカを中心に活動する公認会計士事務所に行ってきました。日本の方が運営する会計士事務所なので、顧客のほとんどはカリフォルニアに在住する日本人の方や日本の企業です。会計事務所って言ったら、確定申告などのことを連想するかもしれませんが、私が伺った会計事務所はそのような業務だけでなく日本企業がアメリカに進出する際にマーケティングの観点からサポートなどを行ったりもしています。僕が行っていた時には「カリフォルニアで飲食店を始めたい」などといった人が来ていました。
業務内容としては、主にプレゼンのためのフィールドワークを行いました。古着屋を出店するための現地の競合店や、ロサンゼルスでもどの地域に出店すればよいのかなどの調査を実際に現地に赴いて行いました。またインターネットで統計的な資料の収集なども行いました。もちろんそれだけではなく、事務所の書類整理や、ちょうど2月は「TAX RETURN」の時期だったため確定申告書類作成のお手伝いなどもしました。

ホテル滞在

 このプログラムではグローバルキャリアプログラムとマーケティング型ビジネス体験プログラム(以下PBL)の2つの内どちらかを選べます。前者はホームステイですが後者はホテル滞在となります。なぜPBLがホテル滞在しか選べないのかというと、PBLは先述した通り最終的に企業から課せられたプレゼンを作成し発表しなければいけません。プレゼンに完成は無く、皆出来るだけ完成に近づける為に夜遅くまでプレゼン作成をするのでホテル滞在となっています。私は最初、ホームステイをしたいと考えましたが、それ以上にマーケティングに関してのことをしたい気持ちが強かったためPBLを選択しました。ホテル滞在は2~3人での共同生活となります。私は関学商学部の同い年の人と同じ部屋でした。私は2年間一人暮らしを続けていた為、1ヶ月であっても共同生活というものには消極的であり、また日本人だけで固まるということにも少しだけ不安がありました。しかし今、ホテル滞在で本当に良かったと思います。自分が抱いていた消極的な考え方はみんなと一緒に生活するうえで解消されていきました。その中でかけがえの無い友人を得ることも出来ました。日本でも海外でも、深夜まで1つのことに対して真剣に取り組める仲間を得ることは難しいです。日本に帰ってきてホームステイしなかったことに対して友人に驚かれることも多々ありますが、今はホテル滞在で本当に良かったと思います。

派遣に必要な準備は?

 英語の勉強はもっとしておけばよかったな、と行ってから感じました。確かに、英語を完璧に使用することができなくても業務をこなすことはでき、支障なく日々を過ごす事も可能です。しかし、外国の人と英語で触れ合う機会が数多くある中で、英語で十分な会話が出来ずに私は何度も後悔しました。また、そんな時に相手に自分の気持ちを伝えたいときに役立ったのが顔の表情やジェスチャーです。私はアメリカで、話したいことが相手に伝わらない、また伝えられない時には体を動かして何度も意思疎通を図りました。理解されなかった、で終わるのではなく理解されるために工夫を凝らすことが必要だと感じました。業務に関しては、確定申告書を英語で作成する上で専門的な知識を日本で付けておけば良かったなと感じました。

ララランド(映画)の舞台にもなったグリフィス天文台

ララランド(映画)の舞台にもなったグリフィス天文台

さいごに(帰国後、経験を生かしてやりたいこと等)

 入学当初、私は「絶対に海外に行こう」と考えていました。しかし、長期間国の違う人と慣れない土地で生活する勇気がなく、参加できずにいました。留学によって自分の生活が変化することを恐れていたのかもしれません。しかし、このプログラムに参加したことによって多くのものを得られました。「挑戦することの大切さ」もその一つです。私はまず、このインターンシップの良さを多くの学生に伝え、良さを理解してもらうことに挑戦しようと考えています。そして、提案力を更に養い、アメリカで出会った方達に胸を張れるような人間になる努力をしようと思います。