2014.10.07.
「われら関学経済人」 小泉 潤二 さん

【卒業年月】 1999年3月
【名前】 小泉 潤二(コイズミ ジュンジ)
【年齢】 38歳
【出身高校名】関西学院高等部
【研究演習名】春井 久志 教授
【勤務先】 関西電力株式会社

※ 本ページの内容は2014年10月現在のものです。

これまでどんな仕事をしてきましたか?

「関西電力は電気で儲ける会社ではない。社会を支えるための会社だ。これからは商品・サービスの幅も、提供する地域も全国・海外に拡げていく。その力になってほしい。」という先輩の熱い口説き文句に乗せられて入社しました。入社以降は一貫して“企画畑”を歩んでおり、本店で電気料金の原価算定やIR、経営計画の立案などを担当した後、黒部ダムを管轄する北陸支社(富山県)で役職者としての経験を積み、現在は、総合企画本部企画グループのマネジャーとして、国のエネルギー政策への対応を担当しています。具体的には、日本のエネルギー自給率がわずか4%であるという極めて脆弱な状況を踏まえ、中長期的にエネルギーをどう確保していくべきか、原子力発電や再生可能エネルギーの活用、電力市場の自由化といった政策諸課題について、どのような方向になれば社会や国民のメリットに繋がるのかといった視点で、改善意見を発信する仕事をしています。電気のような生活必需財をできるだけ安定的に安く提供するためにはどうすればよいかということを日々真剣に考えています。 (※写真は、北陸支社に在籍した際に現場巡視を兼ねて黒部の下ノ廊下を訪れた際のものです。)

経済学部ではどんな学生でしたか?また、どんなことを学びましたか?

本稿にも掲載されている株式会社映画24区代表の 三谷一夫さん (98年卒)と同じアイスホッケー部に所属しており、三谷さんから主将のバトンを受け継ぎました。関西1部リーグに残るのが精一杯で、満足できる戦績ではなく、今も思い出す度にもっとやれることがあったのではないかと自問自答しています。他方、アイスホッケー部は、営業時間の終わった深夜のスケートリンクで練習することが多かったため、日中の講義は全て受講することができる恵まれた環境にあり、興味を持った他学部の講義や、語学力向上のためにインテンシブプログラムの受講等を通じて、多くの刺激をもらうことができました。当時の成績は大したものではなかったと思いますが、仕事上、経済学者の先生方とディスカッションする際や海外出張の際など、この時に得た幅広い知識や経験が役立っていると思っています。有り難いことに、お付き合いのある先生方からお声がけをいただき、一昨年、昨年と経済学部の大教室でエネルギー論等について講義をさせていただくなど、関学・経済学部との繋がりは今も続いています。

今の経済学部生にメッセージをお願いします!

昨年、「キャリアデザインと仕事」というテーマで、経済学部の1、2年生を対象に講演をさせていただく機会を得ました
http://www.kwansei.ac.jp/s_economics/s_economics_007321.html )。講演にあたり、私自身、学生のうちに身につけておくべきことは何か、社会に出てどのような知識・経験が役に立っているのかを改めて考えてみました。その際、私なりに出した結論は、「何が役に立つか、やるべきことの優先順位は何だったかは正直いまもわからない。しかし自分が学生生活において努力し経験した範囲については、必ず何かしら貢献できることがある」ということでした。言い換えますと、何をやっても無駄にはならないので、いま取り組んでいることをやり遂げていただくことは勿論、時間の許す限りは自分自身に制約を設けず新しいことにチャレンジし、見聞を広めてほしいということです。そのためにも大事なことは“一歩踏み出す行動力”だと思います。私自身、はじめからそうした意図で学生生活を過ごしてきたわけではありませんが、体育会や学業を生活の軸にしつつ、気の合う仲間とサークルを作って活動したり、家庭教師から土建業まで多様なアルバイトを経験するなかで、チャレンジする楽しさを知り、その結果、自然と行動力が身についたと思っています。経済学部の皆さんにはそうしたチャンスが幾つもあると思いますので、目的を持って行動している人は引き続き、目的が明確ではない人も若いという特権を活かして、失敗を恐れずに興味を持ったことに果敢にチャレンジしてほしいと思います。いずれ社会や企業にとって魅力的な人材になる日が来ることを信じて。

これから経済学部を目指す高校生にメッセージをお願いします!

関学・経済学部には、社会に出て必要なものを学べる機会や環境が全て揃っているといっても過言ではありません。その結果、多くの経営者人材を輩出しており、そうした実績が企業等からも信頼され、私のような中堅社員の自信や誇りにも繋がっています。社会に貢献し、社会にとって必要不可欠な人材となるために自分自身の能力を高める場として、心・技・体バランスのとれた教育環境を提供してくれる本学部は、私にとってベストな環境だったと思っています。皆さんも、高い志をもって、その仲間に加わってもらえるとうれしいです。