学生レポート_飯塚 和都子さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2014年4月18日   更新  ]
学生リポート

第10回(最終回) 卒業を迎える4年生から_2014年3月25日

飯塚 和都子さん

飯塚さん(右)とエコゼミの仲間

【卒業年月】 2014年3月
【名前】 飯塚 和都子(イイヅカ ナツコ)
【出身高校名】 私立啓明学院高等学校
【研究演習名】 小林 伸生 教授
【就職・進学先】 株式会社アップ

「自分を磨いた場所」-飯塚 和都子

エコゼミ

卒業式からあっという間に1週間が経ち、社会人としての新しい生活がもうすぐ始まります。今日は大学4年間、所属してきたエコゼミ委員会(以下、エコゼミ)での活動を通じて、私が感じてきたことをお伝えしたいと思います。

まずは、エコゼミをご存知ない方のために、活動内容を簡単にご紹介します。エコゼミは経済学部公認団体で、基礎演習のスポーツ大会(1年生の全ゼミが参加)やインターゼミナール大会(2~4年生が参加し研究発表やディベートを実施)などの学部公式行事を運営したり、毎年発行している学部公式誌“Econoforum”の学生ページを編集したりするなど、経済学部の行事に携わることができる“学部と学生の架け橋”になる団体です。

大学に入学したばかりの頃、私は自分が学びたかった方面の大学に進学することが出来ず、目標も定まらず、これからどうしたらいいのか分からないという少し後ろ向きな気持ちで関学での生活を始めていました。そんな中で入学式のオリエンテーションでエコゼミという団体に出会い、自分ではない他の学部生の学生生活をより充実したものにすることを目指して頑張っている先輩方に刺激を受けました。自分もその一員として活動したいと思い、エコゼミに所属することを決めました。

エコゼミの一員としての活動を通じて、自分が一番変われたと思うのは“目的意識を持って行動する習慣がついた”ところです。そのきっかけになったのが経済学部事務室の方と行事の準備を進めていた時のことでした。


飯塚さん(中央)

学部の行事は大枠が決められているものの、その中身は私たちエコゼミに任されている所が多く、「こうしなければならない」という決まりがありません。しかし、いざ、自分が中心となってエコゼミを動かす学年になった時に、心のどこかで「先輩方がやってきたようにうまく運営しなければ」とだけ考えていました。参加する学生に向けた資料も、自分たちのタイムスケジュールも、先輩たちがやってきたことを全て真似て、運営準備に取り組んでいた時期がありました。

そういう時期に事務室の方と運営準備について話をしていて「何のためにこの方法を取るのか」と尋ねられたことがありました。私は、「例年通りの方法だからそれが当たり前だ」としか考えておらず、はっきりとした理由をすぐには伝えられませんでした。そんな私を見て、事務室の方は次のような言葉をかけてくださいました。「例年通りの方法が正しいとは限らない。運営するのは今のメンバーなんだから、自分たちがどうしたいかが大切だよ。もう一度考え直すように」と。その言葉をいただいた時に、ようやく自分の間違いに気がつきました。そして、「何のためにやるのか」、「なぜ必要なのか」をエコゼミメンバーや自分に問いかけ、目的を明確にすることを意識して活動できるようになりました。この習慣がついてからは、行事運営に関して先生方や事務室の方々に協力をお願いする時も、自信を持ってエコゼミの考えを伝えられるようになったため、「より良くするためにはどうしたら良いか」というアドバイスをたくさんいただけるようにもなりました。もし、この一連の出来事を経験しなかったら、目的意識の大切さを私が強く感じるのはもうしばらく先になっていたかもしれません。入学時に目標がなかった私が大学生活の中で成長するきっかけをくれる場所に出会い、そこで頑張ることができた経済学部での4年間は本当に幸せな時間だったと感じています。

大学のキャンパス内にあるとは限りませんが、誰にでも“自分を磨く場所”はあると思います。しかし、それは見つけようと思って探すものではなく、一生懸命何かに取り組んでいる間に、いつもいるその場所がいつの間にか“自分を磨く場所”に変わるものだと思います。後輩の皆さんにも、理由は分からないけれど一生懸命になれるものがあるならば、それをぜひ大切にしてそれぞれの場所を見つけてほしいと思います。私自身も何年か経って、また過去を振り返った時に「ここは自分を磨いた場所だ」と言える場所があることを願いながら、新生活も精一杯、自分らしく頑張っていきます。

最後になりましたが、経済学部の先生方や職員の方をはじめ、エコゼミ委員会の活動を日々支えてくださった関係者の皆様に心から感謝しております。本当にありがとうございました。