§1 確率と面積の関係(1)

面積を求めるには?


 一辺2mの正方形に,対角線を引き,その領域をAとBとします。そして,上から100個のダイヤモンドを投げ入れます(投げたすべてのダイヤモンドは正方形の中に収まると仮定して下さい)。

 このとき,領域Aにはいくつのダイヤモンドが入ると思いますか? ただし,天使はたとえ目をつむっていても,また,意識しなくても,すべてのものに平等であると仮定します。

 そうですね。平等なので,領域Aにも領域Bにも,50個ずつ入ることが期待できます。では,なぜあなたは50個だと思ったのでしょうか。

 
ですから,

となります。よって,ダイヤモンドが領域Aに入る個数をx個とすると,次の等式が考えられます。

 したがって,

が成り立ちますので,x=50 個が得られます。領域Bについても,同様な議論ができます。


 では,この理論を利用して,淡路島の面積を求めてみましょう。

 右の図を見て下さい。 Fig.1 は地図帳から,1辺 86km の正方形の領域を取り出しました。 Fig.2 はその正方形の領域と同じ大きさで,その上に均等に800個の点を配置しました。
 
 Fig.2 はマウスで動かすことができますから,真ん中当たりにマウスを持っていき,ドラッグして Fig.1 に重ね,淡路島にいくつの点が含まれるか求めてみて下さい(細かいので,目が疲れますので,Fig.2 が Fig.1 にうまく一致すると自動的に表示されます)。

 その点の個数が分かると,次のような計算を行ないます。

これより,x=591.6km2 となります。実際の面積は,593km2 なので,このような方法でも結構正確に求めることが可能です。

 この方法は,面積が既知であるセロファンに点をプロットし,重ね合わすことにより同様にして求めることが可能です。

 下のプログラムは,パソコンに乱数を発生させることにより,いろいろな領域の面積を求めるものです。ここで,全体の領域を1辺 2 の正方形と考え,全体面積は 4 としています。

乱数による実験


 それでは,実験(試行)してみましょう。

 いかがですか? ここで,着目してほしいことは,発生する点の個数が増えるにつれ,本来の面積の値に近づいていくことが分かります。これを,無限に細かくするとどうなるのでしょうか? このことは,次の章で述べることにしましょう。

 本来の値に近づくことは近づきますが,その値の回りをうろうろとします。これは,天使の気分のゆらぎであとで述べます「分散」とよびます。天使も,気まぐれを起こすようですね。

 では,次の章に進むことにしましょう。