5.ガンマー分布の性質
 X1,X2,・・・,Xp が互いに確率的に独立で同一分布 (指数分布)にしたがう確率変数列とするとき,X1+X2+・・・+Xp の分布密度関数は,

となります。一般に,

なる密度関数をもつ分布をガンマー分布 Γ(p,σ) と呼びます。ここで, とします。

確率密度関数: 


平均:E[X]=np 

分散:V[X]=npq 


 

性質1.ガンマー分布において,Γ(1,σ) は,指数分布 e(σ) となる。

 指数分布の生い立ち 耐久時間が,使用後の時間に関係なく一定であるような電球の,利用開始から破損するまでの時間を X としたとき,使用後 x 時間に破損がなく,次の十分小さい時間 h において破損する確率が P(x<Xx+h|X>x)=Kh であることを用いて,確率変数 X の密度関数を求めてみます。

 X の分布関数を F ,密度関数を f とすると,十分小さい h に対して,


 要は,指数分布を含むガンマー分布は,一般に寿命や待ち時間など経過時間に無関係な一定値で,その平均がσの寿命や待ち時間 X の分布を表すようなときに用いられます。

性質2.ガンマー分布において,Γ(n/2,σ) は,カイ2乗分布 χ2(n) となる。
 X1,X2,・・・,Xn が独立に N(0,1) に従うとき,X12+X22+・・・+Xn2 の分布が自由度 n のカイ2乗分布 χ2(n) となります。


性質3.χ2 分布の正規分布近似
 χ2 分布は次の変換により,正規分布 N(0,1) に近似できる。

[証明]どちらの証明においても,次の2つの性質を利用します。





上のグラフより,(1)の近似よりも(2)の正規分布近似の方が良いことが分かります。