§2 数 列

10 いろいろな数列(4)

 今まで,いろいろな数列を紹介してきました。それぞれに適した方法で一般項を求めたり,その和を求めたりしてきました。ここで,まだ,紹介されていない数列の中で,美しく和を求めることができる数列を紹介することにします。肩を張らず,気軽に,パズル感覚で取り組んでみて下さい。

T.部分分数に分けて求められる数列
例題1 次の和を求めよ。

[解説] 一般に次の性質が成り立ちます。

つまり,上式のように分母が積で書かれているいる場合,2つの分数の差で書くことができます。上の場合,分母の 2 数の差が 1 ですが,2 の場合,3 の場合どのようにするとよいか各自考えてみて下さい。この方法は,数学Vの積分でも利用されます。

[解答] 与式に関し, を用いてそれぞれの項を,部分分数に分けて計算すると,

 このようにうまい具合に,途中の項が消えて最初と最後の項だけが残ります。楽しいでしょ。



練習問題1 次の数列の初項から第 n 項までの和を求めよ。


U.群数列
 1つの数列の数項ずつを順に群に分けたものを 群数列 と呼びます。

例題2 自然数の数列

に関し第 n 群が以下のように,

n 個の数を含むように分けるとき次の各問いに答えよ。
(1) 第 n 群の最初の項を求めよ。
(2) 第 n 群の総和を求めよ。
[解説] それぞれの群の最初の項に着目しますと,

となります。この差は,階差数列を考えます。また,(2)では,等差数列の連続する n 項の和は,Sn=(初項+末項)/2 の式を用いて解きます。
[解答] 
(1) 各群の最初の数列の一般項を an,その階差数列を bk とします。bk は,初項 1,公差 1 の等差数列となりますので,bk=1+(k-1)=k. したがって,一般項 an は,n2 に対し,

となります。また,この式において,n=1 とすると,a1=(1-1+2)/2=1 となるので,n=1 においても成り立ちます。したがって,求める一般項は,(n2-n+2)/2.
(2) (1)で求めた一般項を用います。第 n 群の初項は (n2-n+2)/2,公差は 1,項数は n 項となります。したがって,第 n 群の末項は となります。よって,求める第 n 群の和は,

となります。

練習問題2 1 | 3, 5| 7, 9, 11, 13| 15, 17, …… , 29| …… において,
(1) 第 n 群に含まれる数の和を求めよ。
(2) 99 は第何群の第何項か。

U.一般項が和の形の数列
 最後に,一般項が和の形になっている場合を紹介します。

例題3 数列 1, 1+3, 1+3+5, 1+3+5+7, …… について
(1) 第 n 項 1+3+5+7+ …… +(2n-1) を n の式で表せ。
(2) 初項から第 n 項までの和を求めよ。

練習問題3 数列 12+1・2+22, 22+2・3+32, 32+3・4+42, …… について,初項から第 n 項までの和を求めよ。


いかがでしたか? 最後は,一般項が和の形で表現されている問題でしたが,このとき,「何が一般項」で,「何の和を求めるのか」という意識を持って,取り組むようにして下さい。それでないと,頭がごちゃごちゃになってしまいます。整理してから計算して下さい。

 右のゲームは,一匹の柵の外で迷っている子羊を柵を入れ替えて柵の中に入れるゲームです。動かしたいカードの上でクリックしてみてください。あなたは,何回で迷った子羊を柵の中へ入れることができますか? 気分転換に,遊んでみましょう。
 
 次は,漸化式(ぜんかしき)を紹介します。