§4 指数関数と対数関数
 
8.対数の応用
 では,最後に対数を用いて,応用問題に取り組むことにしましょう。今まで学習してきたことを用いれば,簡単に解けます。つまり, という関係と,整数の性質を用います。

ワンポイント
指数と桁数には,次のよ
うな関係が成立していま
す。
 1000<1999<10000

すなわち
 103<1999<104
となっています。

 本題に入る前に,少し準備しておきましょう。みなさん,1,999は何桁の数であるか分かりますか? そうですね。なんか当たり前のことを聞いて,すみません。4桁ですね。これは,左の図のような関係になっています。つまり,103<1,999<104 となっています。すなわち,指数の範囲ではさみますと,104の指数4が桁数となっています。他の例で,考えてみましょう。985,642は何桁の数でしょうか。このとき,105<985,642<106 となります。したがって,106の指数6が桁数となっています。

 それでは,逆を考えてみます。ある数 a について,1026<a<1027 となったとしますと,a は27桁であるということが分かります。この性質を用いると,次の例題に適応できます。

ワンポイント
底が,10である対数を
常用対数
といいます。
この数は,教科書の最
後に表としてまとめら
れていますから,見て
おきましょう。
ワンポイント
「A=Bの両辺の常用対数
をとる」とは,

とすることです。とると
言いながら,対数をつけ
るって,変ですが・・。


例題1 は何桁の数か。ただし, とする。
[解答]
まず,=X とおき,両辺の常用対数をとることにしましょう(常用対数,対数をとるについては,右のワンポイントを見て下さい)。すると, となります。ここからは流れ作業です。

 ここで,X を指数の形で表現します。すると,

となります。ゆえに, は,16桁の数であることが分かります。

いかがですか? 何桁になるか,簡単に求めることができますね。右に,この形を利用した,練習問題があります。気楽に,チャレンジしてみて下さい。

 次に,同じ考え方を,小数に適応しましょう。0.00058 は小数第何位で 0 でない数がでてくるのか考えてみましょう。これも,すぐに分かりますね。第4位ですね。このようなことから,次の例題が生まれます。

例題2  を小数で表すと,小数第何位に初めて 0 でない数字が現れるか。ただし, とする。

ワンポイント
0.00058 を指数で表す
ことを考えましょう。
そこで,

であることを考えますと,

なので,

という関係が成り立ち
ます。

 そこで,もう一度,0.00058 が第4位で 0 でない数が現れることを考え,0.00058 を 10 を底とする指数ではさむことにします。すると,10-4<0.00058<10-3 となります。ここで,逆を考えましょう。今,ある数 a があります。その時,10-16<a<10-15 となったとします。ことのとき,a は小数第何16位で 0 でない数が出てくるでしょうか? そうですね。第位だということが分かります。この仕組みを用いて,上の例題2をもう一度考えてみることにしましょう。

[解答] これも,最初は例題1と同じようにして考えます。まず,=X とおき,両辺の常用対数をとることにしましょう。
すると, となります。ここからは,今回も流れ作業です。

 ここで,X を指数の形で表現します。すると,

となります。ゆえに, は,小数第6位で初めて 0 でない数が現れることになります。

 いかがですか? 前の例題と異なるところは,真数が小数になっているところです。これも分数の形にしておけば,対数の公式(§6.対数とその性質(2)←リンクしていますので,押して下さい)を用いて,簡単に計算することができますね。それでは,ここで,練習問題を行なうことにしましょう。

練習問題1 次の問いに答えよ。ただし,log102=0.3010,log103
=0.4771 とする。

 いかがでしたか? 内容は異なっていても,解く方針に変化はないことがお分かりでしょうか。指数より続きました対数も,これで終わることに致します。